放課後にて
次の日の放課後、シンヤはユキに結果報告。
「頑張って練習したけど、巻き舌できなかったよ」
するとユキは言った。
「巻き舌、できる人と、できない人の個人差が大きいからね。根気よく続けていくしかないかなあ」
続けて、ユキは、
「るるるるるるる……ってやるには、いろいろな練習方法があるみたいだけど、自分に合った方法を見つけるのがいいのかも。」
と言った。
「どんな方法があるの?」
シンヤが、尋ねる。
「例えば、『さっぽろらーめん、とろろいも』を、たくさん繰り返して言っているとできるようになるって、話しもあるよ」
ユキが、答えた。
「さっぽろらーめん、とろろいも。さっぽろらーめん、とろろいも」
これで本当にできるようになるのかなあ? とシンヤは思った。
「慣れてくると、『さっぽrrrrらーめん、とrrrrろいも』って、みたいになるよ」
ユキが実演した。
シンヤは、ユキの「rrrr」の音に萌えていた。
「理屈ではわかるけど、舌が振動してくれないんだよ」
シンヤは、悩ましそうだ。
するとユキが叫ぶ?
「ごるるるぁぁぁぁぁぁぁ…… できるまで練習するんだな!」
それは、ヤンキーのようなイメージようなセリフだが、巻き舌が混ざっていた。
「は、はい、頑張ります」
シンヤは、ちょっとおびえて言った。
「ごめんね、びっくりした? でも、巻き舌できるように練習だよ」
ユキが、励ました。
そして、シンヤと、ユキは、二人で笑った。