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私だって魅力がある女になりたいんです!

作者: 七瀬








何故なのか? 私の周りには“美人の女性”が多く居る。

彼女達からすれば、“私はただの引き立て役”なのだろう。

それでも私は美人の友達と一緒に居ると楽だと感じていた。

おチャラけて、笑われて、バカにされるのに慣れていたからだ。

背伸びして無理に、“キレイなお姉さん”にならなくていい!

私は私なのだから、今の私を好きになってくれる男性ひと

を探せばいいと思っていたのだ。





・・・でも? ある時の飲み会で。

私が初めて好きになった男性ひとが現れる。

だがいつものように私は美人の友達から揶揄われ飲み会に参加していた

男性達からもバカにされる。

いつもの飲み会になっていた。




・・・そんな時、彼が私の横に座って慰めてくれる。



『大丈夫理帆ちゃん? アイツら、お酒が入ると口が悪くなっちゃって

本当にごめんね、気にしなくていいからね!』

『ありがとう、私! 気にしてませんよ。』

『・・・でも、無理しないで!』

『えぇ!?』

『ひょっとして? いつも飲み会でこんな感じなの?』

『・・・そ、そんな事ないです、』

『もう飲み会なんかに参加する必要はないよ!』

『“僕と付き合えば飲み会に参加しなくてもいいよね?”』

『・・・で、でも? そんな事の為に私と付き合うなんて、』

『それだけじゃないよ! 僕は理帆ちゃんの事が好きになったみたいだ!』

『・・・で、でも? 私なんか、』

『もっと自信をもっていいと思うよ!』

『田村さん。』

『いいよ! 勇斗で。』

『じゃあ、勇斗さん。』

『あぁ! じゃあ、家まで送るよ。』

『あ、ありがとう。』








・・・この日は、なんだか不思議な日になった。

いつも引き立て役で、私はバカにされてもヘラヘラしているが。

この日は、一番カッコイイ男性ひとから告白されて家まで

送ってもらう。

私と一緒に来ていた美人の友達は私を羨む顔で見ていた。

なんだかあの時の私は、誇らしげだった。

今までこんな事は初めてだし。

まさか!? こんな素敵な男性ひとから告白されるとは思って

もみなかった事だったからだ。

私を揶揄っていた飲み会に来ていた男性も口をポカーンと開けて

私と彼を見ていた人も居た。

それほど皆からしても、意外な事だったのだろうと思った。




『ねえ? タクシーで送るけど家はどの辺?』

『あぁ、○○です。』

『じゃあー○○までお願いします。』

『分かりました。』






タクシーに乗ったものの、何を話す訳でもなく沈黙の時間が続いた。

何を話していいのか私は全く浮かばなかった。

彼も私に何も話しかけてこなかった。


でも? あっという間に、私は一人暮らしのマンションの前に着く。



『送ってくれて、ありがとう。』

『また連絡するね。』

『うん。』

『後でLINE送るけどいい?』

『うん、大丈夫。』

『じゃあね!』

『うん!』





“私だって魅力がある女になりたいんです!”



いつも私の頭の中にあった言葉だったが......。

今は願いが叶ったのだと確信している!

私には勿体ないぐらいのステキな彼氏が私に初めてできたのだ!


最後までお読みいただきありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
[一言] 無理をしない その姿勢が良かったのかしら??
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