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45 ストレスは早めに解消しましょう。皆さんの幸せの為にも。

 最初は産後のリハビリ。というか、ストレス発散だったのです。だから、貴重なお肉を狩りに出かけたり、欲しいアイテムの有る深層にも潜っていたのですが…今は、キュラスの商業ギルドの発展の為?の魔石収集ですから、タイムトライアルの場所はダンジョンの3階迄にしました。


 サリーナさんとエルーシャ義姉様の工房用がメイン?なので、スライムと一角兎をメインに乱獲しています。サルカンドではマリアナ母様の思いつきで、回復の魔石が妊婦さんの御守りとしてブームが起こっていますし、キュラスでは付与魔石付きのマタニティウエアーや授乳服の予約で悲鳴が上がりつつあります。付与する為に魔石はいくらあっても喜ばれます。


 タイムトライアルの行き先がダンジョンの初心者向け階層なので、ハリシエダ様も安心して睡眠が出来ているそうです。少しは信用を取り戻せたみたいです?


 『一緒に暮らすようになって、やっとミスティーヌの事を理解出来る気がしてきたよ。好きだ。って感情だけで囲い込みたがっているのは、間違いだし、無理って分かって来たんだ。

 ミスティーヌは見た目と違って闘う力があるし、危険な事はしない。背伸びをしない戦い方しかしないのも理解出来たと思う。少なくともダンジョンの一桁の階層では危険性は無い。と確信出来た。

 だから、安心して眠れるようになったんだよ。』


 と、穏やかな顔で話すのは、カヴィヨンの寝ている時間に、フェンリル様に子守りを頼んで、ダンジョンの狩りにハリシエダ様を連れて行ったせいかも。初心者向けの階層でスライムや一角兎を狩る姿を見せて、ついでに、一緒に狩りをさせたら安心したようです。取り敢えず、一角兎程度なら文官のハリシエダ様でも倒せる。ならば、Sランクの私に危険な事は無い。と分かってくれました。


 基本的に、魔獣の攻撃範囲外になる遠距離からの、力任せに魔法で倒すスタイルなので、危険にならないのですよ。ずっとソロでしたから基本的に結界魔法を使いっ放しで、相手からの攻撃を受けませんからね。それにCランク位迄の魔獣なら、今ではレベルの差があり過ぎて気づかれる前に倒すので、ある種の魔獣虐めにしかならない?ぐらいですから(笑)


 サルカンドのサリーナさんの工房にも送っているので、マップを確認しながら猛ダッシュで倒し続けては、魔石などのアイテムを消える前に拾い集めています。時々出て来るホーンディアやオークに喜んでしまう位、手応えは無いのですが、危険性の少なさが基準のお約束ですからね。ダンジョンの魔獣は時間が経てばリポップしますから自重無しの取り放題です。ハリシエダ様との約束は1時間だけだし、多分、他の冒険者に影響は与えていないと思いますよ。


 二つの工房に収獲した魔石の約半分を送り、残した魔石でリーバスさんに渡す為に回復や認識阻害、結界などの魔法付与を魔石にしています。魔石付与ばかりでは飽きてしまうので、時々はマジックバッグやアクセサリーも作るのですが、此方に使う魔石は余り物?の少し大きめを使うせいで、所謂お貴族様仕様の物になってしまいました。勿体ないので⁉︎ 時間経過無しにして、容量も20M立法〜30M立法程にしたので、結果として不良在庫になってます。家族に渡しているギルド用の通いマジックバッグと同じ(笑) なので、気にせずに作ってしまったのですよ。数が溜まって来たので、


 『いっその事こと、名前を隠してオークションにでもかけようかな?』


 と、サイトバル兄様に相談したら、


 『あのね、誰がオークションに提出するの?其処でバレるでしょ。無駄にキラキラしいから、お貴族様には受けそうだけど、開始値段を幾らに設定するつもりかな?どうせならリーバスさんに相談すべきじゃないかな?彼を通じてなら国にだって売れるんじゃない?

 俺への相談なら、ギルドで貸し出せるマジックバッグを作ってくれると嬉しい。時間経過有りでいいから容量大きめにして、パーティー単位に貸し出しを始めたいとラキアさんと話していたんだよ。

 丁度、サルカンドで貸し出しているみたいに、キュラスでも冒険者支援として始めたい。マジックバッグをきっかけにキュラスでも活気を出したいと思っている処なんだ。』


 と言われ、アラン父様が例の初心者支援マジックバッグが終了した後に、私が渡した物を使って始めた事を教えてくれました。サルカンドでは元々私が大量に?作っていた事もあって、比較的に数の余裕が有った上に、私が気紛れに作った物を渡してましたからね。グローリーの件で流れてきた初心者で溢れた事もあって、個人に売るより、苦労を掛けている中堅処に貸し出した方が良い。と考えたそうです。


 キュラスでもサイトバル兄様には渡してましたが、そんなには力を入れてませんでしたから、ラキアさんが優秀と認めた高ランク冒険者にだけ売ってみたものの、それでも希望者全員に渡すには数が足りなかったようです。なら、サルカンド方式で貸出制度を作った方が良いだろう。と私に相談に来たら、豪華なマジックバッグを出された。と苦笑していました。


 話しを聞いて、当然!発注を受けました。タイムトライアルの場所を4〜5階層に変えてホーンディアやオークの魔石を中心に集め、1カ月程で時間経過遅延で5M立方のマジックバッグを50個程作って渡しました。サルカンドでは4M立方の物を金貨30枚で販売しましたが、これは冒険者ギルドに売るので、サイトバル兄様には『身内価格』と銘打って、卸し価格を金貨25枚に設定しました。ホントは20枚でって言ったのですが、叱られました。え?『自重』ですか?家出してますが、何か?


 カヴィヨンの授乳が終わって、私の息抜きも定着して?結果としてヴェルム領内が賑わって来ています。私が確保する魔石を使って冒険者や行商人、更には妊婦さんにまで付与魔石が行き渡り、それに支えられた経済が躍動し過ぎているのです。キュラスを中心としてサルカンドとリーバスさんが流しているリストランテも好景気ですね。


 乗り遅れた王都の商業ギルドから注文は来ているようですが、リーバスさんは『余ったら〜』と回答しているそうです。冒険者ギルドではサイトバル兄様から強気でもぎ取ろうとして失敗して、ダメ元でアラン父様にお願いしているようですが、更にすげなくあしらわれているそうです。あのギルマスは昔から勉強しませんからね。



 ルイジアナ様による伯爵夫人教育も復活しまして、『だいぶ身に付いて来たかも?』と、クリミアナ義姉様から誉められつつ、勉強してます。カヴィヨンの為にも、自分の為にも、知識は多くある方が望ましいです。しかも綺麗なクリミアナ義姉様から褒められると嬉しいので頑張れます。


 カヴィヨンが生まれてこの1年。アネトール義母様は未だにナイジェル義兄様のタルピナス領に行った切りで、サリシン義父様から呼び戻されて無いそうです。タルピナス子爵には悪いのですが、反省の色が全く見えないそうで、サリシン義父様も匙を投げているみたいです。


 アネトール義母様曰く。


 『いくらミスティーヌがSランクの冒険者であっても、元を質せば平民。しかもハリシエダは伯爵に陞爵したわ。高位貴族になったのだから、配偶者も見合った人に変えるべきよ!』


 だそうです。グランダイ侯爵と同じで貴族主義とでも言えば良いのでしょうか?ハリシエダ様本人には男爵位しか無く、子爵位も伯爵位も私の爵位なのですが、サリシン義父様が何度説明しても理解されないのだそうです。まぁ、実質、女神様の御力で私が頂いた爵位ですから、一般的とは言えませんし、理解されている貴族の方の方が圧倒的に少ないとは思いますけどね。


 取り敢えず、アネトール義母様の中では、私は平民のSランク冒険者でしか無く、一方的に利用出来る対象としてしか扱われていないのだな。と、私は理解を深めましたよ。


 リストランテ領は、孫の教育に夢中なサリシン義父様が隠居に近い暮らしをなさっている為、マジェンダ義兄様が代理で治めていらして、実質はほぼ代替わりしたような物。と、クリミアナ義姉様からお聞きしています。その為、アネトール義母様が不在でも問題ないそうです。タルピナス子爵は緘口令に逆らって、私のスキルをナイジェル義兄様達に話してしまった事もあって、罰としてアネトール義母様を押し付けられているそうです。もっとも、女神様の御力でその記憶は消えている筈ですが。


 …と言ったところで、今、私はお茶会の準備に大忙しな訳なのです!リストランテの邸でクリミアナ義姉様の指示に従って招待状を書いています。


 今回はリストランテ領の主な方と親戚筋など、基本的な方を招いただけなので、クリミアナ義姉様から見れば何時ものお茶会なのでしょうが、招かれる私は披露宴以来の表舞台な訳です。その為、心配したクリミアナ義姉様が、招待客としてではなく、裏方のお手伝いに招いてくれたのです。ヴェルムは事実上、リストランテの領内の扱いにしてもらっているので、主家の手伝いに相当するので、対外的にも問題ない筈。


 ハリシエダ様は領政がある為、カヴィヨンと私だけがリストランテに来ているのですが、とても悔しがっていますね。サリシン義父様はカヴィヨンに夢中で構っていますが、ヴィクトリア様とレイチャイルド様も、歳の離れた従弟に興味津々といった感じで、可愛がってくれます。


 マジェンダ義兄様の嫡男のユーリウス様は王都の学校に行っているので今回は会えませんが、サリシン義父様が夢中になって教育している孫がユーリウス様の事です。マジェンダ義兄様曰く、公爵家の跡継ぎの教育を仕込んでいるそうで、その点に関しては祖父馬鹿では無いそうです。アネトール義母様と一緒にされたく無いという事ですね。(笑)


 今回のお茶会の裏目的は、主だった方々へはヴェルム伯爵夫人としての顔見せ。親戚筋へはヴェルム伯爵家嫡男となるカヴィヨンの顔見せになりますので、緊張はしてますが、今回はキチンとハリシエダ様のフォローがある筈なので、一歩後ろに下がっているつもりです。…内緒ですが、何かあっても、マジェンダ義兄様がなんとかして下さるそうです。


 信用が無い。と言っては語弊が有りますが、マジェンダ義兄様はハリシエダ様が可愛くて仕方ないのでしょう。歳の離れた弟の筈ですが、私から見るとユーリウス様と同等の子供の扱いに見えます。マジェンダ義兄様って実は兄バカ⁉︎脳なのでしょうか?


 リストランテ公爵の名前で開かれるお茶会。主催は嫡男夫人。お手伝いは伯爵として家を立てた元平民。話題性豊かな上に、不在の公爵夫人。一応、リストランテ領内の扱いになる、新規伯爵夫人のお披露目会なので、私がお手伝いをするのに不思議はない筈ですが、少し身構えてしまいます。


 そして始まったお茶会ですが、リュムレー子爵夫妻、ラルテ男爵夫妻、ジャマン男爵夫妻とは初めましてになるのですが、ハリシエダ様のお蔭で和やかにお話し出来ました。タルピナス子爵様は披露宴でもお会いした筈ですが、余り記憶になく、クリミアナ義姉様がソッと挨拶を仕向けて下さらなかったら流してしまう処でした。


 クリミアナ義姉様の主催という事で、若い世代が多く出席していたのですが、ナイジェル義兄様夫妻はアネトール義母様を抑える?為にお留守番のようです。タルピナス子爵様はアネトール義母様に手こずる事があるそうで、マジェンダ義兄様に、サリシン義父様への取りなしをお願いに来たみたいです。マジェンダ義兄様は苦笑いしてお断りしていましたが、子爵のガーンッと音がしそうな位ガッカリした表情に、少しだけ同情してしまいましたよ。


 タルピナス子爵様から、娘さんの名前がロヴェニアと言って、ナイジェル義兄様のお嫁さん。つまり、義姉になります。と説明を受け、二人の間にはカーチスとヘルツェリという男の子とクランセという女の子がいる事を聞きました。クランセを孕っていたので、私達の披露宴には出られず、まだ顔合わせが出来ていないので、今回亡き妻の代わりに連れて来たかったのですが。と残念がられました。


 カヴィヨンはヴィクトリア様とレイチャイルド様と一緒に温室でささやかなお茶会を楽しんでいます。モリーノが隠れて守護してますが、念の為に子供達は隔離させてもらいました。お茶会は庭園で開かれていますので、ガラス越に見えますので、まるっきり隠している訳では有りません。


 ハリシエダ様と私はマジェンダ義兄様達に連れられて、主だった貴族や領内を治めている官僚に紹介されています。皆さん、私の事はご存知で、特にマジックバッグに関しての食い付きは凄かったですね〜。宝石キラキラの時間経過無しのバッグの噂を聞き付けた方は少なく無かったようで、許されるならば購入したい!と目が訴えていましたね(笑) 気付かない振りで流しましたが。


 夫人方は私の付けているアクセサリーに注目しているようです。今日の私達はガーネットとガーネットリリィで作った、イヤリングとネックレスとリングの3点セットでお揃いを強調していますからね。ネックレスに使ったアミラージの魔石には結界の付与をしてますので、何かあった時の防御も完璧です。


 『その宝石はダンジョン産の物でしょうか?最近、深層のアイテムが放出されているとは聞いてますが、本物を見たのは初めてです!』


 リュムレー子爵夫人が目をキラキラさせて聞いてきました。そうですね。オークションに出始めたのはアラン父様に教えてもらいましたが、数が少なく、大きさも私が採った物より小さいと聞いてます。クリミアナ義姉様に使った大きさのガーネットリリィは、オークションには出ないでしょう。


 『コレはミスティーヌが神託の前に採った物だからこの大きさなのよ。素敵でしょう⁉︎ 今回、お揃いにしても宜しいでしょうか?と贈られたの。私の一番の宝物よ。』


 と、私を見て微笑むクリミアナ義姉様。女神様のような微笑みですね。…って、女神様もこんなウットリした微笑みで私の作ったアクセサリーを眺めるのよね。と、意識を飛ばしている間に話題は沸騰していたようで、周囲を囲まれてしまいました。


 流石に格上の?私に強請ってくる猛者は居ないみたいですが、ダンジョンの採集の話しをねだられて困りました。私の魔力任せの攻略方法は特殊ですし、魔獣との戦いって気持ちの良いものでは有りませんよ?という事で、鑑定を掛けながら鉱石を採掘したり、珍しい植物を見つけた話しにすり替えてお茶を濁しました。

タルピナスの領主夫人の取り扱いを変えました。

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