表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
73/74

第七十三話

 オアシスと思われる水源は近いように見えたが、思っていたより距離があり意外と遠かった。これがいわゆる砂漠で距離感がつかめなくなる現象ってやつか。いくつも砂の丘があって上り下りで余計に疲れるしな。

 水源に到着する頃には太陽も傾き始めていた。夕暮れが近くなり、すでに日陰部分はひんやりとし始めている。完全に日が落ちるまでに火は確保しておきたいな。砂漠の夜は冷えるというし。最悪ここの水が飲めなくても氣力使って自分で出せば良いしな。


「やっと着いたわね。」


「思った以上に遠かったな。」


「うん。今日はもう動けないかも…というより動きたくない。」


「だな。とりあえず夜はここで明かすとするか。」


「賛成。」


「まずは水の確認っと…。」


指先を水につけて軽くなめてみる。


「こ、これは…!?」


「どう?」


「真水だな。濁りもないし臭くもないから飲めそうだけど…。」


「だけどなに?」


「魚とか生き物がいなさそうな感じがする。死んでる池じゃないんだけど妙な感じ。」


「うーん、あなたがそういうならやめておく?氣力で水出して飲みましょ。」


「そうだな。」


手に意識を集中し、水を出そうとするが出ない。


「あれ?」


「あはは、しばらく使ってなかったから感覚忘れちゃった?」


「そんなことはないはずだが…。」


「しょうがないわね、私がだしてあげる。」


リシュも水を出そうと試みるがやはり出ない。


「おかしいわね。なんで出せないのかしら。」


「だろ?何か違和感があるんだよな。」


「うーん、よくわかんないけどここの水を飲むしかなさそうね。」


「念の為、飲み水は煮沸しとくか。」


「そうね。じゃあまずは火を起こさないと。」


手に氣力を込めるがやはりでない。


「うーん、ダメね。自然は豊富なのに。」


「この辺はオアシスだけど、砂漠のど真ん中だから枯れた大地といえば枯れてるからなぁ。」


「もしかしたらカナとスズカちゃんが持ってる氣聖石も近くにないからとか?」


「その影響も少なからずありそうだ。俺は広く浅くしか使えないし。」


「私も。」


「となるとちょっとマズイかもな。氣力なしで普通にサバイバルってことだろ。」


「身体は問題なく動くからコレでなら大丈夫だけどね。」


リシュは剣を手に取り、軽く振る仕草をした。


「まあ俺も槍はあるけど氣力なしはキツいな。生活レベルが一気に落ちる感じ。」


「一人暮らしでライフライン全部止められたみたいな?」


「まさにそれだわ。こうしちゃいられない、早く燃やすものと良さげな木探して火起こさないと。」


「薪になりそうなもの集めればいい?」


「ああ、幸いこの辺りに木々はそれなりに生えてるから、他に種っぽいのとかツタとかあれば尚良いな。」


「了解っ!手分けして集めましょ!」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ