第六十六話
数日間歩き、ようやく目的の村が見えてきた。道中、それなりに魔物は出たがどうってこと無い程度の魔物しか出てこず、何の問題もなかった。夜は野宿をして過ごしたが特にネタになるような会話もなく、恙無く何もない無難な旅路で少々物足りない今日この頃だ。
昔は何か楽しいことないかな…って考えることが多かったけど、要は自分が満たされてなかったら何をしても楽しくは無いんだよな。充実していると大したことじゃなくても楽しめたり満足感が得られる事に気づくまで結構かかったものだ。悩んだり迷ったりして何もしないくらいなら、とりあえず興味を持ったことを調べてやってみるってのが大事だね。
「あれが目的の村?」
「そう。予定よりちょっと日数かかったわね。」
「この距離ならこんなものじゃないか?」
「まぁ…魔物がちょっと多かった気もするけど。最近増えた気がしない?」
「言われてみれば動物を見かける数が減って、魔物が増えたような気がしなくもないな。」
「でしょう。生態系が変わってきてるのかしら…何かよくないことが起こりそうな。」
「そうだな。ただの思い過ごしであればいいが。」
「そうね。」
「ん?何か村の様子がおかしくないか?ほら、あそこ。」
「えっ!?あ、家が燃えているわ!急ぎましょう!」
「先に行く。」
「頼んだぞスズカ!」
「私も行く。」
「お願いっ!カナ!」
2人は競い合うかのようにあっという間にスピードをあげて村へと入っていく。さすが獣同士だな…スペックが違いすぎる。
「私達も急ぐわよ!」
「ああ!」




