第六十五話 -第二章-
置いていかれることもなく無事にベガルタの街を出発し、次なる目的地へ向かっている。あれ、そういえばどこへ向かっているんだっけ。事前に話されたような記憶もないし…。
「なあリシュ。」
「ん?」
「次の目的地ってどこだっけ?」
「そういえば伝えてなかったわね。」
「だよな。」
「はい、これ。」
「地図だな。これは世界地図か?」
「うん、意外と大きいでしょ。」
「そうだな。ここ、途中から地図の記載がないけど。」
「現状でわかっているところまで記されているの。この世界には飛行機とか無いからねー。」
「移動手段は専ら馬か船なんだな。飛空艇とか憧れるのに。」
「とある遺跡に空飛ぶ船のような壁画があるって噂を聞いたことはあるけど。」
「マジか!それ探しに行こうぜ。絶対その近くの古代遺跡で封印されてるとかだって。」
「その食いつきっぷりちょっと引くわ…。」
「だって飛空艇なんてファンタジーの代表だろ。あれは浪漫だ。」
「そうねー。確かに一度は乗ってみたいけど、でも飛空艇に関してはその壁画の噂だけで他に関する情報が全然ないのよね。」
「そうか…残念。でも氣聖石探してる時に見つかるかもな。あれもなんとなく遺跡とかそういうところにありそうなイメージだし。」
「そう?どちらかというと自然の中にありそうな感じだけど。」
「言われてみればそうだな。火の氣聖石はどこで手に入れたんだ?」
「シンザお爺さんから聞いたことない?私達が出てきた泉からさらに山奥に行くと洞窟があるって話。」
「そういえば最初の頃に聞かされたな。危険だから絶対に近づくなって言われてそのまま忘れてたわ。」
「それ私のせいなのよね。あの辺りを修行がてら探検してて、洞窟を見つけちゃって。興味本位で進んでいって洞窟を抜けたら断崖絶壁に囲まれた場所に出て、そこにはおっきな火口があったの。」
「ふむふむ。」
「すごい光景だったから思わず近づいたら祠?石碑?みたいなのがあって、すごく汚れてたから簡単に掃除してお参りしてみたの。」
「墓参りみたいなもんか。」
「ちょっと違うけどまぁそんな感じ。そしたら火口から精霊が出てきて氣聖石貰ったって流れ。」
「最後は端折ったな。お告げみたいなのはあったか?」
「うん。そのお告げを聞いて旅に出ることにしたの。ずっとあそこにいてもしょうがないしね。」
「ふむ。」
「探検にはまだ続きがあって、その帰り道に大きな地震が起きて洞窟が結構崩れたの。その時に怪我しちゃってさ。お爺さんとお婆さんに心配かけたなぁ。」
「なるほどな。それで危険だから絶対近づくなって話してたのか。」
「そうだね。」
「そうか…そうしたら他の氣聖石もそういった場所にあるのかもな。土は地底で風は岬とか山頂か?氷は氷山で、雷はどこだろう…検討付かないな。」
「その予想は大体当たり。凄いわね。今まで集めた情報から推測すると、それっぽい場所とか遺跡があるみたいよ。でも光と闇も情報がないのよね。」
「ロープレはよくやってたからな。光と闇は神殿とかそんなイメージが強いかな。なんか仕掛けを動かして光を収束させて合わせるとか?」
「へぇ…たしかにありそう。」
「この地図に記載されていない果ての土地にあったりしてな。」
「今のところその可能性が結構高いかなぁ。割と情報集めたけど一切情報ないし。」
「割とすでに色々知ってらっしゃるんですね。」
「そうよ。こういう古跡とか伝承とか調べるの大好きなの。」
「わかる。関連してその土地の風習とか風土も調べると面白いよな。」
「あら、意外なところでも気が合うのね。こういうのって人の考察も参考になるから遠慮せず意見頂戴ね。」
「ああ、わかった。」
「それで最初の話に戻るけど、次の目的地はベガルタから一番近くにバツ印打ってあるところあるでしょう?」
「ああ。」
「その場所を目指すから、近くにある村に行ってまずは新しい情報収集ってところかな。」
「了解。」




