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第六十二話

 その後のスズカを目で追ってみるとカナがいた。お互いに食べ物を取り合っているようだ。相変わらず二人ともよく食うなぁ…あれを見ると食欲が失せるよ。あ、カナの首元にもネックレスがある。こうやってみると火のルビーと水のアクアマリンって感じか?氣聖石も相対しててあいつらの関係そのまんまだな。狐も犬みたいなものだし、猫とは相性が悪そう。俺の勝手な印象だが。


 今日の送別会もとい、ジンの新作アクセサリーお披露目会?は大盛況に終わったようだ。かなりの予約を取れたみたいだし、出だし好調と見て良いんじゃないだろうか。リシュがどれくらいの数のデザイン画を渡したかはわからないけど、当面の間は問題ないだろう。後でジンに前金でも貰って旅の資金にしよう。貧乏旅は出来ればしたくないしな。あれはあれで節約を突き詰めてみたり、食料調達とかサバイバルっぽくて楽しいんだが、男一人ならまだしも女と一緒じゃ可愛そうだ。


 閉会の挨拶?も終え、客も帰って後片付けをみんなで始めた。明日に備えて早く済まして休みたいのが本音だが、そうも言ってられない。


「ジン、かなりの数捌けたみたいだな。」


「おう、お陰様でな。」


「予約の前金もかなり入ったんじゃないか?」


「ああ、これで費用面で当分心配なくなった。」


「それも大事だが、俺にも忘れないでくれよ。」


「勿論だ。ここじゃなんだから後でお前の部屋に行くよ。」


「お…おう。ちなみに俺にそのケは無いからな。」


「あ?何のことだ?」


「いや、別になんでもない…。」


「ちょっと何コソコソ話ししてるのよ!」

リシュが何か感づいたらしい。


「予想以上に大成功で良かったなって話をしてたんだ。」


「そうね。私のデザインも受け入れられたみたいで嬉しいわ。」


「後は俺の腕にかかってるってわけだな。」


「全部オーダーメイドみたいなものだからね。大変だと思うけど頑張って。」


「大量生産できるような設備が出来たら良いんだけどなぁ。」


「細かいデザインも入っているから無理だと思うわよ。」


「逆に数量限定生産だから大量に出回らない方が価値が出て口コミも広まって良いんじゃないか?」


「それもそうだな。」

「それもそうね。」


「・・・。」


「何ていうか最近お前ら息ピッタリだな。」


「そんなことないぞ。」

「そんなことないわよ。」


「ハッハッハッ!この様子だと旅から戻ってきた時にはガキがいるかもな!」


「いやいやいや!無いから。それに子連れで旅ってどんなだよ。」


リシュは顔を赤くしてうつむいている。あれ、まんざらでもないのか?

と思ったら顔を上げた。


「ほらっ!馬鹿な事行ってないで早く片付けを済ませてしまいましょっ!」


「おう。そうだな。」


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