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第五十四話

 夕飯が食べ終わる頃、俺は話を切り出した。


「ジン、リズさんちょっといいですか?」


リズさんは片付けを一時中断し、椅子に座った。ジンもこっちに向き直った。スズカは椅子の上で体育座りをして固まっている。


「なんだ?」

「なんでしょう?」


「実はそろそろ旅立とうと思ってまして、2人には大変お世話になったので改めて。お世話になりました。長期間ありがとうございました。」


するとあまり驚いた様子はなく、


「あなた方はジンの恩人ですから全く気にしてませんわ。逆に楽しい毎日が過ごせてとても感謝しておりますの。第二の家だと思ってまたいつでも遊びに来てくださいね。」


「そうだ。前にも好きなだけいてもいいと言ったろ?もはや家族だからいつでも来い。」


2人の言葉に目にうるっとくるものがきた。歳を取ると涙もろくなってしまうな。


「はい。ありがとうございます。必ずまたきます。」


「で、リシュと一緒に度に出るんだろう?」


「ああ。でも何で?」


「いや、ここ最近のお前らを見てたら誰でもわかる。そろそろ頃合いだろうなって気もしてた。」


「そっか。」


「リリカさんにこの事は話したのですか?」


リズさんが真剣な目でこっちを見ている。この人の目力すごいなぁ…。


「はい、昼間にちゃんと伝えました。」

近いうちとしか伝えてないけど、ニュアンス的にはわかってたぽいし大丈夫だろう。


「そう、それなら良いです。では明日は皆さんに声をかけて盛大に宴会をしましょう。」


「そうだな。例のアレも最後の仕上げのみだから充分間に合うな。」


「ありがとうございます。」


ここでの生活も明日で終わりか。旅先で連泊して人と仲良くなって出立する時の感覚よりも寂しい感じが強い。滞在っていうより住んでたといったほうがしっくりくる。やはりここは第二の家かもな。


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