第五十話
「おっはよー!」
元気いっぱいの声が家中に響き渡る。リリカが来たようだ。リズさんが言ってた通りの時間に来たな。早速誘いに行くか。
「おはよう。今日も元気いっぱいだな。」
「あ、ヴィクト!おはよー。それが私の取り柄だからねっ。」
「他にも色々取り柄はあるだろう?例えば買い物に行っておまけしてもらったり値引きしてもらったりとか。」
「あー、確かに人よりそういうのは多いかな?」
「だろう?そんな君と一緒に買い物に行きたいんだが、今日一日付き合ってもらえないか?」
「そういう流れね。もちろん良いけどみんなで行くの?」
「いや、俺だけだ。」
「えっ!2人なんだ。コレってデートのお誘いなのかなー?」
嬉し恥ずかしそうな顔をしてニヤついている。
「リズさんと同じこというのな。」
「ぐぬぬっ。でもせっかくのデートならもう少し良い格好してくればよかったなー。もう、昨日のうちに言ってよ。」
「割と思いつきだったからな。悪い。」
「思いつきだったとか言われると一気にがっかり感がするなぁ。しょんぼり。」
「一日付き合ってくれたらお礼するから。よろしく頼むよ。」
「しょうがないなぁ。女の子をノセるならもう少し上手にしないとね。」
「…以後気をつけます。」
「それで何を買いに行くの?」
「あー、日用品とか旅に使ってる道具とか今のうちに新調しておきたいかなと思ってさ。これだけ大きな街はしばらくないだろうし。」
「そうだね。じゃああそことあそこのお店あたりがオススメかな。よく知ってる人だから安くしてくれると思う。ってもう旅立っちゃうの?」
「今すぐって訳じゃないけど、そろそろ頃合いかなとは思ってる。目的も果たせたしな。」
「そうなんだ…寂しくなっちゃうな。せっかく出会えてジンのところも賑やかな毎日で楽しかったのに。」
「あそこは元々賑やかなんじゃないのか?」
「そうでもないよ。やっぱり大勢集まったほうが楽しいじゃん?」
「まぁそうだな。でもまたこの街には必ず来るよ。」
「ん。待ってる。」
「って別れの挨拶みたいになったな。まずは買い物買い物。」
「そうだねっ!そろそろお店も開く時間だから支度して行こっか。必要なものとかリストアップした?」
「おう、こんな感じ。」
「じゃあ大丈夫だねっ!準備万端だしいこっ。」




