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第二十六話

「よーし、到着っと!」


ついた先にはそれらしく崩壊している建物の跡地が広がっていた。


「これがその遺跡か?なんか思っていたのより崩壊していて遺跡というより跡地みたいだな。」


「そだねー。でも意外と好きな人は見に来ているみたい。」


「ちょっと拍子抜けしたな。」


「ここだけの話、外部の人には絶対内緒なんだけど、実は遺跡の中に入れてその中がすっっっごいの!」


「へぇ。今日は案内してくれるのか?」


「もっちろん!そのために連れてきたんだからね。」


「そいつは楽しみだ。で、どこかに入り口があるのか?」


「遺跡の隅に隠し階段があってそこから地下に進めるの。ちょっとついてきて。」


 そういうとリリカは辺りを警戒して人気が無いことを確認すると、馬を茂みの木につなぎとある場所へと向かった。


「ここにある微妙に剥げた石を動かすと…。」


『ゴゴゴ…。』


大人が屈んでやっと通れるような入り口が開いた。その先を覗いてみると下に続く階段がある。


「ね?ほら早くいこっ。」


 案内されるがまま階段を降りて遺跡の中に入っていった。階段自体が蛍石のようにぼんやりと淡く緑がかって発光しており、中は暗いが足元は問題なく歩ける。まるでなにかに導かれるようなそんな感覚がする。結構深いなと思いはじめた頃、洞窟内にもかかわらず徐々に周りが明るくなってきて建物が見える。どうやら建物自体が発光しているらしく、さらに建物の周囲にあるクリスタルがその光を反射し、幻想的な光を放っている。これは凄い。しかしよく見るとサイズ自体は小さいものの、街で見た聖堂に似ているような…。


「これが隠し聖堂だよ。綺麗でしょ。」


「ああ。ちなみにこれは街で見た大聖堂と同じ造りなのか?」


「んー、詳しいことはよくわかってないみたいだけど確かに似てるよね。」


「だよな。中にも入れるのか?」


「うん。入ろっか。」


 入り口の扉を開けると、大聖堂の内部の様子も酷似していた。少し違うのは、馬の像自体の装飾が街の比ではないくらい豪華だ。街の大聖堂もすごかったが、ここの像は一つ一つのパーツ自体が金や銀、宝石があしらわれており、土台や周りの部分も全てクリスタルのように見える。


「こんなの凄いものが盗掘者に見つかったら真っ先に盗られて破壊されるだろうな。だから一般公開はしていないのか。」


「そうだね。ここを知っている人もほとんどいないよ。ジン達とあたしと…。」


『コツコツコツ…。』


「シッ!誰か来る!とりあえず隠れよう。」


「えっ!ちょ、ちょっと。」


 リリカに腕を回しぐっと引き寄せ、影になる手頃な場所に身を隠す。スズカも上手く隠れたようだ。リリカは顔を少し赤くして俯いているが我慢してもらおう。しばらくするとぼんやりと人影が2つ見えてきた。ん?あれはもしかして街ですれ違ったあの女の子じゃないか。身体中に電撃が走ったような衝撃を覚えた彼女は只者ではないと思っていたが、どうしてこんなところに?あの時肩に乗せていた子猫はいないようだけど、一緒にいるもうひとりは誰だろう。


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