表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/47

01-03 サポートの話し

 魔術の行使は、頭の中に望むものをイメージして、それを実現させようと、自分の体内に巡る魔力を放出すれば良いらしい。

 必要な放出量は体が知っているから、意図的に結果を強めるつもりが無いなら、特に意識する必要も無いんだとか。

 魔力の放出も、この世界では取り込んだ魔素を体が魔力に変換して溜め込むから、基本的には常時、余剰魔力が放出されている。つまりは魔力の放出も体が知ってるって事になる訳だ。

 だから僕がする必要があるのは、明確なイメージを頭に思い浮かべるだけになる。このイメージが足りないと、魔術が発動しなかったり、発動しても結果が不十分だったり、必要な魔力量が増える事になるんだとか。

 だからこの世界では、イメージを補強する為に、発動キーとして詠唱するのが通常で、何度も発動させてイメージをしっかり出来る様になると、詠唱省略や無詠唱で魔術を発動出来る様になる。まあそれが出来るのは、何十回何百回と、その魔術を行使した場合になるらしいけどね。

 でも僕、と言うか元居た世界では、人にもよるけど空想したり、想像する事って結構当たり前にやってたから、むしろ詠唱みたいな事をする方が、そっちに気を取られてイメージが不十分になりそうだけどね。


 さてと。僕が思うべきなのは、自分に対するサポート。正確なところは理解出来て無いけど、世界の記憶から得た知識をそのまま、頭の中で読み上げる感じ。

 サポート用の人工知能みたいのが、頭の中に在るっていう感じにイメージするっていうのが一番正確かも。勿論、それがどういう事なのかとかは、僕も分かって無いけどね。

 とにかくまあ、自分が理解し切れない事を翻訳してくれたり、フォローして貰えるものを望む。その為の情報元は当然、世界の記憶になる様にイメージを加えるから、僕自身が理解していなくても、情報元に困る事は無い筈。

 イメージを強く固めて、それが実現する事へとイメージを広げると、体全体が若干熱を持つと言うか、体を何か力が巡る様な気がした。その後、直ぐにそんな感じは無くなったんだけど、これで魔術は発動したのかな?


『イエス、正常に行使は終了しました。

 また正確には、魔術では無く魔法となります』

「え? 何今の声・・・声?」

『正確にはイメージの伝達となりますので、頭の中で思い浮かべて頂ければ、マスターの意図は伝わります』


 何か、頭の中で声が響く感じ。耳で声が聞こえるのとはちょっと違うけど、上手く表現出来ないな。

 声的には女性のアナウンスを機械処理したみたいな感じかな。要はそうした音声案内とかで、良く聞く系統って感じ。


「ええと、キミがサポート役? 機能?」

『イエス。どちらも正解ですマスター。

 正確にはマスターの意識の片隅、本来考えずに機能している部分に、意識伝達要素を付加した疑似的なものとなります。

 つまりは、マスターの身体機能の一つとなります』

「ええっと、何でマスター?」

『あくまでもマスターのイメージを元にしておりますので、話し方や呼び方は、マスターの意識に依っております。

 正確には、マスターが持つ人工知能等のイメージからの結果かと』


 僕の体の機能なのかあ。それって多重人格的な感じなのかな。でも確か、実際には多重人格だと、主人格と副人格がスムーズに意思伝達出来ないとか聞いたしなあ。

 ・・・まあ良いか。僕が望んで魔法を行使した通りの結果だし、それこそ詳細を知らなくても、それが使えるならそれで。

 ニアとか、誰かが来る前に、最低限一人で確認しておきたい事があるから、時間無いしなあ。

 それにしても、僕の意識に依るのか。って事は声もその結果なのかな。

 まあ僕には、人工知能とか良く知らないから、元の世界での印象とかがかなり強く出てるんだろう。


『頭の中でイメージするって、これで良いのかな?』

『イエス、此方に伝えようとマスターが思えば、その意思は伝わります』

『そっか。それじゃあ幾つか聞きたいんだけど、先ずはキミの事は、何て呼べば良いのかな。あと、人工知能みたいなものなのか?』

『名称は設定されていませんので、マスターの決定に沿います。

 人工知能と言うよりは、世界の記憶とマスターを中継する為の、支援精霊が近いと思われます』

『支援精霊?』

『精霊とは魔力によって存在が構成されている魔力生命アストラル体です。魔素を基にした様々な元素や、その構成体が持つ基礎性質を司る存在でもあります。

 わたくしはマスターの魔法によって、疑似的に創生された情報精霊の様なものであり、その存在理由はマスターを支援する為に限定されておりますので、支援精霊が近いかと』


 何となく分かるけど、良く分からないや。

 そういう存在だと思っておけばまあ、間違いは無いか。


『ん~、それじゃあカイと呼ぶよ』


 カイ・・・まあ単純に解って事で。

 僕にネーミングセンスなんか無いよ。


『それでカイ、キミみたいな機能と言うか、そういうのって、この世界の人なら可能なのかな?』

『ノー。そもそも世界の記憶に対し、限定的でも自身のみでアクセス可能なのは、人の上位種である真人ハイヒューム族や精霊ハイエルフ族といった、人の世での基本存在よりも上位種からとなります。普人ヒューム族等の基本存在では、伝承の書や鑑定石といった魔道具を用いなければ、世界の記憶へのアクセス権を持ちませんので』


 つまり、かなり限られた存在しか、元々そういう機能を体に持っていないから不可能って事か。


『また魔法は、神聖種でなければ行使できませんので、神族か半神デミゴッド族でなければいけません』


 つまり、神に近い存在か、それこそ神じゃないと無理って事だね。そりゃもう、世界こそ違うけど、これまで単なる人だった僕が理解出来る訳無いよ。

 種族とかについてはカイに聞かなくても、世界の記憶から知識は得られるから何となく分かるけど、要はこの世界に居る大多数がムリって事だけは確かだから、この世界の人でも理解出来ないだろうし。

 カイについてはほんと、そういうものだって認識しておこう。


『ところでカイ、その魔法と魔術の違いって何なのかな?』


 世界の記憶からの知識でも、違いはあるっぽいんだけど、僕が理解出来る範囲を超えてるみたいで、良く分からないんだよね。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
感想・レビューを受け付けない代わりに、評価手段追加します。
(有効投票:一日一人一回 / 下リンクをクリックで投票となります)
小説家になろう 勝手にランキング
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ