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02-04 神の相手の話し

わたくし、あいや、吾は此処、アランブル共和国で王位に就かせて頂いております、ウィサレフス=テス=アランブルと申します。

 御使い様におかれましては「父王陛下、リク様は、堅苦しい態度は」・・・おお、そうでしたな。申し訳無い」


 そう言って、深く頭を下げる王様。うん、未だ硬いですよ~。

 まあ仕方無いのかもだけどさ。

 それにしても、僕は王様を見て正直驚いたんだ。

 先ず第一に見た目。正直かなり若い。

 確かにニアからは、この世界の特に貴族とかだと、早ければ十才とかで婚約だとか、十二才とかでも結婚だとかあるらしいし、そう考えれば王様だからねえ。ニアが十四才でその倍、つまり王様が三十才になってなくてもおかしくは無いのかあ。

 王太子は第二王妃との子供で、ニアと同い年らしいし、そう考えると若く見えるんじゃなくて、本当に若い可能性が高いかも。


 ただね、頭の上に尖った耳が二つあるんだよ。この国は消して獣人の国って訳じゃ無いらしいから、ちょっと驚いた。

 むしろ王妃様、ニアの母親の方が獣人で、ニアはその特徴を次いでるのかと思ってたからなあ。

 でも、ニアの耳や尻尾は、王様のそれとはちょっと違う感じもするんだよね。

 ん~、もしかしてこの世界って、ハーフとかじゃ無くて、両親のどっちかの種族で生まれる感じなのかな?


『ノー。確かに多くの場合は、両親どちらかの種族として生まれますが、稀に両方の特徴を持つハーフも生まれます。

 確率的には五十人に一人といったところとなります』


 生まれはするけど、少ないのか。


『イエス。ただし引き継いだ特徴により、能力が高ければ優遇され、特に特徴的な能力を持つと独立した種に認定もされますが、ほとんどの場合は能力が低く、迫害対象となる国や地域もあります』


 マジかあ。能力次第で迫害の可能性もあるのは、正直どうなんだろうって思うよ。

 別にそういう風に生まれたかった訳でも無いのにね。とは言えこの世界だと、生死が紙一重だし、脅威が直ぐ隣りにあったりする訳だから、個々の能力の高さは重要になるのかも知れないんだよなあ。

 まあ、僕がどう思おうと、それがこの世界の常識的なものなら、仕方無いんだけどさ。

 そこに嫌悪感を感じても、根本的な部分が解決出来ないなら、何か出来たとしてもその場限り。それは言い変えれば、無責任な偽善行為でしか無い。

 だから、僕が出来る事は無いしねえ。


「そうか、御使い様に受け入れて頂けたというのか」

「はい。ですが未だ、お手を付けては頂けていませんが」

「う~む、御使い様のお気に召さないのであろうか? いやしかし、受け入れて頂いたのであれば、そうでも無かろうし」


 ・・・親子での話しもあるだろうしと思ったし、僕が一寸考え事してたら、何を話してるんだかこの親子は。

 でもまあ、これは話せる機会なのかも知れないよなあ。


『なあニア、その事について少し話しておきたい事があるんだけど、良いかな?』

『はい、ええと、リク様が直接でしょうか』

『その方が楽ではあるけど、とりあえずはニアを介してで良いよ。

 ただ言い難い事とかあれば、この場だけは僕が直接話す感じにしようか』

『分かりました』


 そうして僕は話し始めたんだ。神聖種と他との関係について。

 カイに聞いた事ばかりなんだけどね。


   ◇ ◆ ◇


「・・・神と交わると神に、ですか」


 そう。正確には神聖種だから、神族に現神族、神使族、半神族が該当する。

 これらは、量の大小はあるけども、魔素を取り込んで魔力に変換するんじゃなくて、神力に変換する。

 神力は魔力の上位互換みたいなものだけども、そもそも魔物とかを斃してその残留魔力を取り込み、自身を強化するというこの世界の理に則って、神力っていう代物を取り込む事で、相手も上位種にしてしまうらしい。

 良い様に言えば、相手も同じ年月を共に歩める様になるって事なんだけど、そもそもの問題として、特に神族、現神族、神使族は不老らしいんだよね。ある程度と言うか、その存在にとって最適な年齢になると、それ以上成長しなくなる。しかも人が言うところの死は無いから、ある意味では不老不死。

 それを相手にも強要する事と同じなんだ。

 これは正直、呪いなんじゃないかと僕は思うんだよね。

 歳も取らず、死ぬ事も無い。ただ周囲を見送り、置いて行かれるだけの存在に成ると。

 もし僕がニアと、所謂まあそういう事をすると、ニアも同じ様な存在に変わってしまう事になる訳だね。

 勿論存在には格ってのがあって、僕は最高神格を持ってるけど、ニアも同等になるなんて事は無いんだけど、だからと言ってそこに救いがある訳でも無いんだよなあ。


 ちなみに神の死ってのは、自分が司る権能が世界から消えると、消滅するか、関連する下位世界の神としてこの世界から移動する事を指すらしい。

 例え神同士が戦う事があったとしても、人と違って、人と同じ様に神が死ぬ事は無いらしい。当然、それより下位の存在になる人とかに、神が殺されるなんて事も無いんだそうだ。

 まあ、あえて狙って何かしらの権能、その神の司るものをこの世界から無くせば、ある意味では殺す事は可能な訳だけど、それこそ現実的じゃ無いだろうしねえ。


「そんな事が・・・ですがリク様、私はリク様と共に、生きて行きたいと思うのです。

 リク様は呪いだと仰いますが、共にあれば呪いとなる可能性も減らせると思いますし、何よりも私は、リク様の婚約者として受け入れて頂けた時点で、可能な限り共に在りたいと願っております」


 あえて声に出したのは多分、王様にも聞かせる為なんだろうなあ。

 でもねえ。僕自身でさえ永遠にだなんてのは、今のところ全く自覚が無いし、それがどういう事になるのかなんて、実感出来て無いんだよねえ。

 そんなのにニアを付き合わせる事になるってのは、どうなんだろうね。


「御使い様、親馬鹿かも知れませんが、吾が娘はこれで、強情なところがあります。一度言い出した以上、それが永遠の時であろうと成し遂げるでしょう。

 この世界の為、元の世界から離れられ、挙句は永遠の時を歩むのであれば、この世界の者の伴として、歩ませては貰えぬものでしょうか」

『う~ん、そもそもニアは、巫女の役目として僕に使える事になったんだよね。なのに何で、そこまでするのかなあ?』

『私にも、相手を選ぶ自由はあると思うのです。

 王家に生まれた女として、望まぬ貴族か他国の王家に嫁ぐのであれば、リク様に嫁ぐ事を希望します。

 これは私の都合であり、勝手な願いではありますが、それだけでは無く、未だ短い時間ではありますが、リク様と接し、話す等した事から、王家や貴族家よりも、リク様が好いのです』

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