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肩をぺろぺろ

 なあ、なぜ…俺の肩をぺろぺろしているんだい?


 ぞわぞわとするんだが!


「このアンズとしたことが!タケ様によだえをっぺろぺろ…。」


 いやいやいや、布で拭こうか?


 唾液をまんべんなく行き渡らせているような感じを受けるのだが勘違いかね?


「おいっ!さっきから見てたが…さすがにそれは吾の国と、タケが吾に対する扱いに支障がきたす!だから、頼む!みっともないことはするな、な!」


 声は…セイだ。


 だが、ふうむ。その声の主はネコっぽいミミを生やした若者。


「えへーぇ?れろっ!いや、それがですね…なかなか良い味がしまして、理性がとろけてきております、はい。残念ながら…セイヨウ様のそのお言葉よりもタケ様の肩を…むやっ!?こ、こらなにすりゅアダン!」

「恥ずかしいじゃないですか。僕たちは客人とはいえ、お相手は陛下に、将軍、覇気使い様方ですよ?殺されちゃいますよ?流石にこの若さで死にたくない!だから、おとなしくしといてください!」


 駆け寄ってきたアダンさんに羽交い絞めにされるアンズさん。



 角をビターな黒糖飴と呼ばれ、肩をなかなか良い味と称される。


 こんな魔王でいいのか?


 威厳も何にも無い気がしてきた。


「まずはわびを、タケ。吾の国、いや、吾のことは嫌いにならんでくれ!」


 へ?


 いや、なんで…







 なんでそんな真剣な目で先ほどまでアンズさんが舐めていた肩を見ながら言うんだい?







 角のときも舌なめずりしてたんだよな。


 お腹のすきすぎでちょっとおかしいのだろう。そうに決まってる!


 それとも、ただ単に俺がおいしそうに見えてるのか?


 もしも後者なら、いつの日か食われるんじゃないのか…


「ふうむ。そうだな、モクさん。すぐにこちらの獣人国ベリーズから来てくれた俺の友人達に振舞える肉はあるかい?この国の食事いや、キン兄弟の肉料理を堪能してもらいたいのだがね?それで…会議室でのことは…」


 会議室の単語に過剰反応を見せる弟の緑、じゃなくて…テツさん。


 土下座キープの兄・モクさんはその言葉に…


「あの場における愚行を…王が入室なされたのに席も立たずに座りっぱなしだったわれらの愚かな姿を…お許しに?弟者よ…、この場で一品用意せよ。他国からわざわざ足を運んでくださった王のご友人方に…」

「御意。」


 テツさんは、兄の言葉に短く答えると、即座に調理場として使われている一角へと姿を消した。


 アダンさんはその光景にあわあわと慌てふためき、アンズさんを放してしまう。


「ご友人!?僕たちは陛下に助けられっぱなしだというのに…このご恩、国の者から受けた何よりも大きい。僕は…この身を捧げたほうがいいですか?」


 なぜだ!なぜ俺の下腹部を見ながら…テントを張るんだ!


 息が荒いぞ!


 やっぱり、アダンさんはそっちのけがあるんだな?


 ここはとりあえず…


「何を言うんだい?友人だ。俺がそう思っただけでは…認めてくれないのかな?なら、謝るよ。」


 俺の言葉に、どっと玉のような汗をうかべる…セイヨウ王子。


「アダン。あまりそう言うことはな…お前は健全な男子だろう?今回はタケがそれとなく回避したが…愚かな発言はするなよ?もし、タケにそっちのけがあるなら…吾が一肌脱ごう。恩以上にご奉仕する。」


 えぇ?


 ちょっと待ってくださいな!


 セイ。キミもかい?


「セイヨウ様…。そこはこのアンズがタケ様の側室いえ、お子を授かれば後々の国交も円満となりましょう!ええ、近くに床はございませぬか?タケ様と今すぐに!」


 何このがっつき…


 獣人の皆さんはこれが普通なのかな?


 さり気なく俺の手を握るとどこかに歩き出そうとしているアンズさんを見下ろしながらため息が漏れた。





















 その後もわいわい!きゃっきゃっと…


 ギータはそれを楽しそうに笑いながら見てるだけで、発言はしない。


 いや、ほんと楽しそうだなおい!


 ちらりと視線を横に向けると…ネオンさん、妹に膝枕してもらうって、どーよ?


 そう思っていると、今は土下座を解除して正座しているモクさんが


「王よ。その気になれば…いえ、お力による統治を望まれぬからこその広きお心。感服いたしました。つきましては、ワイバーンの調理はこのモクが。弟では少々手間取りますので。お好みの調理等はございませぬか?」


 お好みの調理…


「なあ、お好みって言われても…お勧めとかあるか?ギータ。」


 俺が急に話をしたから一瞬呆けた面をするギータ。


 くそう。イケメンはその面すらカッコイイと思わせるようだ!


 ギータはライトブラウンの髪をかき上げると…


「そうだな。ステーキが主だなぁ。ソースに焼き加減、付け合せによって豊富な…」


 ステーキかぁ…ふうむ。


「塩!塩ですよ!肉本来の味を楽しむのです!」


 俺のズボンを引っ張りながら主張するアンズさん。


 ちょ、さり気なくソフトタッチやめてもらえませんかね?


 今は食事の話してるんですよ?


「まあ、食べた後は…ねっ?ねっ!」


 上目づかいで俺を見るアンズさん。


 ねっ!って言われても返事しづらい。




 

























いつも読んでくださりありがとうございます。


初めて読んでくださった方も、ありがとうございます。


つきましては、第100部分からタケルは『』と共に森へと向かうのですが…




1・ヴィオリラ先生 (ヴァンピール)



2・レベック (猫の獣魔族)



3・クリスタ (ハーフリング)



4・水色髪のあの子 (???)



5・アンズ (ムササビの獣人)



6・??? (???)



と、考えています。


お時間に余裕がおありでしたら、ご意見ご感想よろしくお願いいたします。


そのー期限はまあ…約一週間くらいでしょうかね。


無い場合はもちろん…サイコロです!


好きなキャラとかいたら…出番増やしたりも…


尽力します。



皆様。夏バテ、熱中症にはお気お付けください。


では…。

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