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こ、これが2Pカラー

 頭を下げるご両親。


「あの…えっと、お二人とも頭を上げてください。」


 渋々と上げるとそのまま…


「義父さんと。いや、まだ早いのか…まあ、レコウードだ。ちなみにだが、バス将軍とは昔からの付き合いでね。」

「ママ、いえおかあちゃんとかかしら?あ、あたしはサントラよ。彼が牛さんじゃなくて普通な顔してるときから知り合いよ。まあ、時々家に遊びに来るわね。昨日もそうだったみたいだけど…ラーベルさんにつれてかれたのよね。」


 旧友。それが未だに続いているのか。


 いいなぁ。俺も、こっちでそう呼べるほど長い付き合いをしたいものだ…


 とりあえず、長生きはしたいな。


「では、将軍とは家族ぐるみでのお付き合いですね。」

「はっはっは!そうだな、ラーベルがあれほど燃えていたんだ。バスも今までの年月分ぐらいは搾り摂られているだろうなぁっはっはは!」


 ビンゴ!


 そして、今は絶賛療養中。


 腰痛で…


 それでいいのか将軍よ?とは思うものの、ラーベルさんのあの笑顔はとてもよかった。


 今後は、まあ、ほどほどに…


「あたし達もがんばる?娘のはげんでる姿を見たらなんだか…もう一人くらい、いいかな~とか思っちゃって。」

「あいつは最近、他所で働いてるからな…さみしいといえばそうだよなぁ。子がいるうちはそれはそれで忙しかったがいなくなるとさみしいものだ。」


 あいつ?


 レベックに妹もしくは弟が…



『ガチャ!』


 おや?どこの扉だ?そして、無言で開けるのはどうかと…


『かーちゃん。腹減った。米焚いてる~?』


 むむむ…中性的な声だな。


「あら、噂をしたらお昼の仕事が終わったのね。シディー!お客さんがいるからおにぎり用意して~。もちろん、お姉ちゃんがいるから…わかってるわよね?」


 なにをわかっているんだね?


 暗黙のルールとかあるのかね?


『へーい。姉貴は食うからなぁ…。タイミングが悪いや…ん?にしてもこの時間帯に姉貴が起きてる?』


 夜勤だからかこの時間は普段は休んでるのか…


「ううう…そんな言い方しなくても。」


 俺のほうをちらちら見ながらも母親へ恨めしそうに呟く。


「なら減らす?そんなことはないわよね?建物の揺れが相当激しかったのよ。それに、アナタの声と行動に伴う音が。アレだけ動いてお腹がすかないってことは無いでしょう?」


 俺が恥ずかしくなる。


 声が大きくなった要因に憶えもあるしなぁ…


 ネコミミとか胸とかを…


 そうりゃあもう優しく


 てか、音じゃなくて建物の揺れで駆けつけ、扉を開けたことにより音がもれるようになったようだ。


 何か申し訳ない。


「母さん…。」


 くそう!ネコミミがへにゃってる!


 すがるような眼差し…。


「なあ、レベック。俺は、レベックがおいしそうに食事をする姿を見たいんだ。我慢とか無理はしないでくれよな?好きなだけ食べて、その時の幸せそうな顔を見たい。」


 ぽふん!とおとが聞こえそうな感じに赤面するレベック。


「あらあら…ずるいわー。ねえねえ!愛しの旦那よ!あたしにも!あたしにも~!へいかくんに負けない感じで、ね?」


 恨めしそうにレコウードさんから睨まれた。


 すかさず、かるめに頭を下げた。


 仕方ないじゃないか!俺は、レベックの笑顔を選んだんだから…。


 だからアナタは奥さんの、ね?


「ぬ、むう。仕方ない。明日は休みにして…今晩は、ぶっ!?」


 すごい勢いで抱きつかれた。


「いったわねー♪いえ、言ってみるものね~♪ありがと、へいかくんのおかげで機会がすぐに来たわ~。まあ、儲けれるとは限らないけど。久々に燃えるわー。エネルギーや元気になるもの後で買いに行かなきゃ♪」


 わき腹辺りにスリスリしながらも幸せそうに話しをしている。


 すると…


「かーちゃん。お客さんの前だろ?そんなだらしない真似するなよな。こっちが恥ずかしい。」


 こ、これが2Pカラーのレベック!?


 金色のネコミミにオレンジがかった瞳。


 服装も似ているようで…


 双子なのでは?とも思えてしまう。


 お盆の上には大小さまざまなおにぎりが…


 ああ、米だ!すでに懐かしいと思っていた…


 米だ!


「お客さ…ん?んんん?あ、ぶしつけなこういごめんなさい。どこかでお会いしましたか?」


 机の上にお盆を置く。


 すると俺が驚いていたからなのか、不安そうに尋ねてきた。


 あらやだ、この子かわいい。


「あ、いや…。レベックににてるなぁと、まあどちらの瞳も綺麗でうつくしいよ。」


 ぽふん!と顔が赤くなった。


 あ、これは言葉を間違えたかね…。


「にゃ、にゅ、にゃあんと!イイ声…あーなんで男なんだろうなぁ、ぼく。」


 うっとりしながらも凄いことをカミングアウト!性別が男なのは分かったが、その熱い眼差しが物語っている!


 そっち系でOK?


 男の娘で…そっち系?


「あ、あのー。陛下。弟は健全なお仕事してますからね?時折、妙なこと言い出しますが…。」


 妙なことを言い出すんだね。


 そして、わざわざ健全アピール。


「姉貴!陛下って…あの昨日連呼してた『タケルさま~♪』って、って、って!?」


 俺とレベックを交互に指差して困惑気味である。


 弟君に挨拶いておかないとな…。


 うん。義弟君となる可能性が有り有りすぎるからね。


「ああ、紹介が遅れてすまない。そのタケル、いや、トライオスといえば少しは心当たりがあるかな?」


 俺が優しく微笑みながらそう答えると…


「あ、ぼくはシディといいます。…な、な、な!?なおーん!!!なんで、陛下がいるのさ姉貴!かーちゃん!とーちゃん!何で普通なんだよ!あの魔王様だろう?」


 シディ君は頭から煙が出そうな感じなんだが…


 スリスリを続けていたサントラさんは一旦停止し


「そうねー。愛娘の想い人よ。そして、さっきまで合体してたわ!」


 ごふっ。


 大胆すぎるでしょう!



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