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姫はイチャイチャを所望する

 う、うう~


 朝から何てこと言うのよ。モニカ…。


 トライオスとリーナが【   】しただなんて!


 はあはあ…想像しちゃったじゃない!


 そう、トライオスの相手が私な想像を…


 決して妄想じゃないんだからねっ!


 無言で寝間着のズボンから手を出す。


 あちゃー、朝から盛ってしまった。


 着替える前でよかったわ…ホントに。







 寝間着をモニカに押し付け、今日の服を身に着ける。


 え?面積が少ない?


 何を言ってるのよモニカ。


 何も着てない状態の私を凝視しといて今更そんなこと言うの?


「ですが、そのお姿は流石に他の方々には刺激が強いのでは?」


 そうかしら?


 でも、そのくらいじゃないとトライオスが見てくれないわ!


「陛下は露出の大小では左右されない気が…。現に、リーナ様のような余り肌を露出させない方が好みのようですし…。」


 うぐ…。ずるいわー一目ぼれとかずるいわー!!!


「ですからね?こちらのもう少し肌の隠れるほうが…」


 なお更、私はこの魅惑のボディーを魅せつけなきゃ!


「ですからー!もっと隠れてたほうがいいですよ!動いたら『突起』が見えちゃいますってば!」


 え?そう言われて振り向いたら、ズレて確かに私の『突起』が顕に…


 ま、まずいわね。


 これじゃ流石に変態だわ…。


「でしょう?城にいるのはメイドと陛下だけではないのですから。姫様の今後に影響が出ます。」


 露出姫!


 想像した私の頬を一筋の汗が流れた。










 こ、これならどう?


「た、確かに布面積は増えましたが…谷間がくっきりといいますか、オープンですね?」


 胸に視線をもっていかせる服が多い私である。


 背が低いのがどうしてもね…モニカとそんなに変わらないもの…ぐううう、年下のくせに。


「ワタシの場合は鬼化がありますので…それに背丈はアコーが高いですし、胸も…」


 そ、それは言わないで!


 アコーのサイズにはまず敵わないから…アレは流石に。


 改造服で胸元オープンだし…


 背も私よりある…


 あ、あれ?


 私惨敗?


 う、ううう…トライオスになでてもらってたし…これは分が悪い。


「ですよねー。でも、アコーにはそこまで好意を抱いてはいなさそうです。陛下は優しさでできているのは感じられますがね。その優しさ、分けてもらいましたし…。」うっとり


 あら、モニカも?


 そうよね、素性を知らずとも真摯に向き合ってくれるのよね…。


 まあ、そのせいで私のオンナノコの部分がアツいんだけど…もう、したばかりなのにっ!


 はああああぁ…これじゃおかしくなっちゃいそうだわ。


 回数が増えそうよね…。


「ええ、ワタシも…。」


 こまったわー。




 コンコン!



『姫様。朝食のお時間です。』


 あら、メイド長?


 わざわざアナタが。


 入りなさい。


『失礼します。』


 そう言って入ってきたのはメイド長。


 本名が長く、ミドルネームも多彩。


 ちょいちょい名前が変わることから、面倒なので『メイド長』と皆から言われている。


「あら、説明ありがとうございます。まあ、夫が日によって違いますので…名前がコロコロ変わるのですよね。その呼ばれ方でいいかなーとは思ってます。自分でも自分の名前が長すぎて間違えることあるので…ほほほっ」


 と、苦笑い。


「っと、前置きはさておき…。モニカ、ツィンバロム様からの伝言です。」

「ん、ごきゅっ。」


 あらあら~スゴイ汗ね。何かしでかした?


「『後でオシオキね?』だそうよ。まったく、蜜は貴重なんですよ?それに、水をさすような真似を。陛下とリーナさんのお時間を邪魔したのでしょう?」


 っ!?邪魔してきたの?


「えっとあっとそのー…いい雰囲気でキスしそうだったので…思わず身体が動いちゃいまして。」


 おおう!


「はあああぁ…だめよーそんなんじゃ嫌われちゃうわよ?」

「い、いやですっ!陛下に嫌われたくないです!」

「まあ、どの道オシオキよ。訓練もしなおしらしいわよ?」

「えー。またお茶の入れ方からですか?」

「えーとか言わない。ほら、姫様の寝間着を洗濯してきなさいっ!仕事仕事!」

「はーい。かしこまりましたー。」


 そういってさささーっと出て行ってしまったモニカ。


 その姿を眺め、呆れ気味に首をゆるゆると振るメイド長。


 垂れたイヌミミが一緒にふわりと動いた。


 モフモフよね…。


「姫様。モニカに甘すぎません?」


 生い立ちからすればこれくらいの甘さの方が…


「その所為で昨日の朝は陛下を襲ったとか…麻痺毒に毒牙のナイフですよ?」


 え、そうなの?


 そのわりには普通にトライオスの側にいた気が…


「陛下は怒るどころか優しくなでてくださったそうですよ?」


 な、ななな…モニカもなでてもらってたのね…。


「そこですか…。まあ、ナイフが全く刺さらなかったどころか折れるんですものね。麻痺毒も毒も効かない。まあ、仕える側としては安心ですよね。心配事が少なくて済みますから。」


 ナニソレ怖い。


「毒殺も暗殺もされないんですよ?安心じゃないですか。」


 …。


「生まれるであろうお子も、それはそれは強い子が生まれるのでは?」


 っ!?子ども!!!


 トライオスとの間に…子ども!!!


 うへ、うへへへへ…いい、なあぁ~♪


「やっぱり、女に生まれたからには子どもがほしいと思うものです。」


 えへへへ~


「あらら…。姫様~姫様~。ダメね。妄想にふけてるわ。」


 妄想じゃないわ!想像よ!(キリっ!)


「そんな、にやけながら言っても説得力ないですよ。ささ、朝食を温かいうちにお召し上がりくださいな。その後にでも陛下のところに向かわれては?」


 はーい。うひゅひゅ…なんだか朝食がとてもおいしいわー♪


「姫様は陛下とのイチャイチャを所望のようですね…。」


 あったりまえよー!


 リーナに独り占めなんてさせないわ!


 まってなさい、トライオス。


 それにしても、朝食おいしーわー♪


「気持ちの持ちようで嫌いな野菜が入っていても気になさらないのですね…。」


 え、ホントだ…この野菜、普通に食べれてる…。


 ふ、ふふふ…やるわね。メイド長。


「お褒めに預かり光栄です。まあ、見た目や形の違いで食べれたりする場合もありますが、気持ちの持ちようでも左右されるものです。陛下様様ですね。」


 トライオスは野菜の好き嫌いとかあるのかしら?


 まあ、これから知っていけばいいわね。


 うふ、うふふふ…♪





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