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お昼どうしよう・・・。

梅雨の時期は調子が悪いんですよね…。

時間が空いてしまいました。















「俺もそれは勘弁してほしいな。リーナの前ではただのタケルさ。」


 タケルはそう言いながら扉を閉めて出て行ってしまった。


 ただのタケル?


 それはないね!ボクのトクベツだ!


 いや、ボクたちのだね…。


 あ~でも、一番乗り?(※ある意味ハジメテ乗りました。)








 ごそごそ…


「ん、ぬ…いたしてるときはそんなでもなかったんだけど…。朝起きてからは厄介だなぁ。」


 ひとり言が思わずこぼれる。


 これは昼からの会議は無理そうだ。ツィンバロム将軍には申し訳ないね…。


 代理に誰かを…でも…


 アコーは昼間は寝てるし…


 モニカに関しては論外。


 リーンから聞くのはまず無理だね。あの子は会議云々は苦手だからさ。


 途中でイビキかいて寝ちゃうもんなぁ…夜は早めに部屋に戻るわりには寝不足っぽいんだよね~。


 サキュバスだからなのかな?


 でも、お父さんよりらしいからそこまで夜型ではないはずだとリーンは言ってたっけ…。


「お父さんか…。ボクとしてはどんな存在なのかいまいちだよ。」


 お母さんが話すお父さんの姿はそれこそ英雄譚のようなものだった。


 最後まで、お父さんの自慢話だったなぁ…。


 ボクを独りにするのは申し訳ないとは言うものの、「ケホッケホッ…彼に逢える♪」って言いながら息をひきとったのはどうかと思ったよ。


 死因が流行り病なのかいろんな意味で心配になった。





 それから何年かして商人が譲ってくれた本を読んだときは心が躍ったよ。


 お父さんも外でこんな活躍をしていたのかと…


 お母さんが死んで、お母さんのお兄さん…つまり、伯父さん(名前で呼ぶことはなかったなぁ)はボクに最低限の道具(狩用の品々)を押し付けるとすぐに昼寝してたもんな…。


 そんな残念な姿に呆れていたボクには、あの本は刺激が強すぎたのは確かだね。


 この国に来るまでは心の支えでもあった。


 先生に本の中身を全否定されるまでは、だけど。


「う、く…その本を見せるな愚か者めっ!」って泣きながら言われた時はホント驚いたよ。


 『金色の夜魔王』ご本人様だとは思わなかった。


 機嫌とりにかなり時間を費やしたのだけは憶えている。


「呼ぶなよ?その名で絶対呼ぶなよ?」とのことで…


 ボク的にはかっこいい名前だと思うんだけどね…


 先生はその名は『くろれきしじゃ!!!』っとよくわからないことを言いながら嘆いていた。


 だれかの記憶の中ではなく本として残っているからどうしようもない気もするけど…


 ん~ボクも日記とか書いてみようかな…。


 タケルとの日々を綴る、新しい日課だ!


 ふふっ…


 って、脱線してしまったようだ。


 …ん?


 そうだ、タケルに頼めばいいんだよ!


 簡単な話しだ!


 タケルならボクの要望も…


 まてよ、逆にボクの要望を強く言いそうな気が…


「森へ行こう!」などと言い出したらそれはそれで困る。


 嬉しいけど…困る。


 ぬぐぐぐ…先生も夜型だし…無理強いは出来ない。


 だが、今はなにより…おまた痛い。






 ハジメテだけだよね?次からは流石に…


 知識としてはまあ、ボクも興味は持ち合わせていた。


 痛い思いをしたのは確かだが、それよりもタケルに対する想いが勝った結果となった。


「無理そうなら…」と途中で声をかけられたときは即座に口を塞いだ。


 スキンシップというヤツだよ?


 ラーベルの用意してくれた薬用の植物は確かに効果があったようだ。男女関係なく効くらしいからね。用法用量を間違えたら大変なんだってさ。


 気分を昂らせてくれるらしい。


 タケルにはその気があったから不要だったけど…ボクは…踏ん切りがね。


 それでも、使って迫ってもタケルに心配されちゃったけど…



 まあ、その…タケルには、リーンの唾液よだれを使ったけど…お茶に入れて。



 あんなんでもサキュバスだ。


 数年前、アコーがこの城でお世話になり始めた頃にその能力が発現し…事件が起きた所為でみんなと食事をしないんだけどね。


 それ以来、アコーはリーンを崇拝に似た…まあ、女同士?の世界を知って歓喜したとか何とか…


 あの状態はめんどくさかったなあ…


 ボクも襲われそうになったし…


「でも、リーンも大胆だね。部屋に来るようにだなんて…。あ、でも…ボクはその上を行ってるんだった。タケルと寝食共にしてるんだったよ。」


 朝、起きた時もタケルが元気でした。


「ん~そうだね~、やっぱりボク一人だけじゃあタケルを満たしてあげれない可能性が…むむむ。」


 一夫多妻。真剣に考えておかないと…



 メイド長に関しては…一妻多夫だけど。



 彼女の性欲はすごいよね…。


 日によって旦那が違うんだよ?


 仕事もできて、夫が複数人って…


 お金は旦那達の稼ぎがあるからといいメイドとしての給料は一番低い。


 一番働いていて、一番偉いのにね…


 だが、夜がある意味忙しいらしく…その低い給料ですら消費することがあまりないらしい。


 貯まる一方だとさ。


 旦那さん達の稼ぎもほとんど消費してないらしいのがすごいよね…。


 それくらい元気らしい。


 夜が…。





 ボクとしては、常にタケルといるわけにもいかないし、研究も色々としてるからね。


 リーンがその気なら…


 もしくは先生が満月の夜…だよなぁ…。


 先生は呪いとやらで満月だけ姿を現すとか何とかだったけど…実際は普通の日が幼い姿になる呪いだとは…。


 勇者は何を考えていたのだろう…。


 諸説のうちの『弱体化』とやらがこのことをさしているのかな?


 となると、魔王は倒せませんよ~と勇者の国を誤魔化した?


 命を賭してまで友の生を望んだということになる…。


 ああ、本に書かれていた勇者もそうだが…


 実際の勇者も素晴らしい方だったんだろうなぁ…。


 先生も誇っていた。


 民を皆殺しにした勇者を…


 複雑そうではあったけどね。


 タケルは、もうすでに誇れるし…。


 流石にあの見張り塔まで範囲とか言い出したのには驚いたよ。


 驚く姿が見たいのに驚かされちゃった。


 それ相応の負担もあったことにはスゴイ心配しちゃったし…。


 今度使ったら髪の毛まで真っ白になっちゃうかも…。


 ふふっ…それじゃおじいさんだね?


 あ、でも…バルちゃんとおそろい?


 黒に白とまあ、並んだら…いい感じ?


 子どものうちからそこまで色恋には…


 あ、でも…ボクは狩して生活してたからであって、普通の子達がどんなものなのかわからないや。


 ん~何より今は…


「お昼どうしよう…。」



 そう呟くと、ノックが聞こえた。


 タケルが戻ってきたのかな?


 


 

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