レベックは不安定
ぐ、うう…いつつ。気絶でもしたのか?
あ~そういえば寝てしまったんだな。
朝のような混乱は無いようだ。
あれは恥ずかしかった。
…。ん?やけに開放感が…
って、俺全裸!!!
申し訳程度に大事な所には畳んだ布が被せてある。
すでにテントが…
意味がわからんのよ!まさか夢の途中?
見る限りはリーナの部屋なのだが…
「…だからね…だよ?…に注意して…量には特にね。ボクとしては…だから、レベックは…」
「ですが、自分で言って…だと…ですし…なら陛下が…様と…のほうが。」
「も~なんだい?そんなに…で、ボクはね…であればいいんだよ。…の一員が何人かいたほうがいいきがするんだ。」
「はあ。ですが自分なんかより…で、…なかたは大勢いらっしゃいますよ?」
「ん?そうかな?タケルは…で…には…だと思うけど?」
「な、な、ななうーん!」
「ちょ、声が大きいよ!」
「…申し訳ありません。やっぱり、自分の気持ちには嘘がつけないみたいですね。自分がこんなにも…」
どうやらレベックとリーナにそのままお世話になったのかね?
しかし、なぜ全裸?
思考がついていけていないな…今何時だろう?お昼とかどうなったのかね~
それとも、もう夕食か?
どれくらい寝ていたのか?それともまだ寝てるのかね?
う~ん。
「おや?タケルが目を覚ましたみたいだね…。」
おや?夢じゃないんだね!
「っ!?今の話聞かれていたでしょうかね?」
「それはボクにはわからないや。タケル本人に聞かないとね?」
「なぅ…。」
「聞かれたって別に問題ないだろう?自信を持つことだね…ボクも気持ちを強く持つよ。」
「…リーナ様。」
「…レベック。」
無言になった。なんだなんだ?いい感じなのか?
「あ~すまんが…俺はなぜ服を着ていない?」
まずはそこだよね?上半身を起こして、下の起きているところを布で隠しなおす。俺は見せたがりな変態様じゃねえからな!
「「…ん、ごきゅ。」」
そんなにまじまじと見ないでほしいんだが…。
「はあはあ…じ、自分はちょ、ちょ、ちょ…と用事を思い出しました!し、失礼しますっ!」
欲にまみれた眼差しをおくっていたレベックは、理性がどうにか打ち勝つと、用事があるらしく兜を被ると扉へと急ぎ足…
だが、途中途中ちらちらと俺のカラダに視線をおくっていた。
「レベック。部屋までありがとう。広場で倒れそうになった時も支えてくれて感謝しているよ。」
俺はレベックに感謝すると、微笑んだ。
「ぷしゅうぅぅ~なああぁん!!!ひぇひぇひぇいかにょためにゃら!ああああ!まだなのに、まだなのに、理性がヤバイ!!!」
煙が上がってるぞ?無事なのか?
「れ、レベック!もしも厳しそうなら服用しなよ?」
「ひゃいっ!失礼しました!」
リーナがなにか言うとレベックは勢いよく返事をして出て行ってしまった。
「あ~なんか取り込み中だったのか?」
「いや。話はもうし終わっていたんだけどね、レベックが心配性なだけさ。」
「病気か?」
「病気じゃないよ。今の服用に関しては、定期的に利用してるボクの特製薬だからね。」
病気ではないのか…。
「なんと言えばいいのかな…。鎮静剤?まあ、レベックは時々種族としての血の力が暴走?不安定?になるんだ。それを極力抑えるためのものだよ。」
「難儀だな。」
「ボクもそう思うよ。初めてレベックのその状態を見たときは焦ったよ。暴言はいて暴れまわったんだから…それも、上司の前で…。」
リーナは苦笑い。俺もつられて苦笑い。
なんだそりゃ、上司の前でとか致命傷じゃないか!
「そう、バス将軍の前でね…。」
OH!将軍様の前でですか!よく無事だったな…。
「年頃になったと言うことだね…。でも、相手がバス将軍でよかったよ。彼は丈夫だからそう易々と怪我せずに済んだからね。本来なら兵をやめさせられていたかもしれないけど…将軍がボクに頼んでラーベルに素材を用意させてレベック用に薬を作ったのさ。それでも不安だから、次期がきたら休暇をとるようにしてるみたいだけど…。」
「血には逆らえんか…将軍も獣人の血が流れているから心当たりでもあったのかね?」
俺がそう聞くとリーナは顎に手を沿え…
「ん~そうでもないみたい。将軍は種族が違うし、獣人の血は薄いほうだからね。それでも、力の使いすぎで昔に比べて獣人っぽい見た目になっちゃってるけどね。ボクが来たころはもう少し違う姿をしていたよ。」
「そのようだな、将軍もそんなこと言ってたよ。」
「でもね、血とかじゃなくて別の理由でレベックを庇ったみたいなんだ。それで、ボクに頼んでくるくらいだし。昔からレベックのことを知っていたんだろうね。」
それなのに、レベックごと俺を…
いや、実は気付いていたりするんだよね。
彼の行動。俺の目を見て、頷いてから攻撃をしたんだよ。
多分、シールドバッシュの時は俺のことを見極めるためだったんだろう。
改の方を使ったときは完全に、自分自身の腕試しに近かったねあれは。
勇者にどれくらい通用するのか知りたくなったのだろう。
俺もそれには焦った。レベックが後ろにいたからさ。
戦人というくらいだから、戦いを楽しみたがったと言ったところかね。
兵たちの前で自分が率先してさまざまな役に回るとは…頭が回るが戦闘好きと言ったところかね?
「おや?今朝の出来事についてかな?薄々気付き始めているね?将軍が潔すぎただろう?先生が何か仕込んだ見たいなんだよ。ただ、将軍を倒しちゃうとは思わなかったけどね。…そのおかげでラーベルは機会に恵まれちゃったのには…まあ、祝いの言葉を贈るしかないね。」
先生の暗躍か…。
「それでね、タケルの台詞を伝石で城内に流したみたいで、有名人に一躍なったわけさ。」
おう!あの恥ずかしいのは先生の仕業か!魔王としての知名度を上げるための…。
「んっふふ…。」
ん?なんだ…
俺に近づきながらリーナは白衣を脱ぐと机に脱いだ白衣を置いた。