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朝のアコー

「はあ~、モニカぁ~。魔王様にまさかちょっかい出して…え?どゆこと?」


 俺が聞きたいよ!私のカラダはアナタのものですって言われたんだからな。


「それはボクが聞きたいくらいだよ。アコー、モニカに妙なこと吹き込んだんだろう?」


 食堂に入ってきたアコーはまるで別人のようだ。これがオシオキモードか、周りまで暗くしてしまうという。どよ~んとしている。僅かに猫背気味。


「え?リーン様に魔王になってもらいたかったけど…魔王様は他の方になったと、状態異常の魔法が効かないけど、回復魔法が使えるだけじゃなくて、頼もしいお方だと説明しただけですが?」


 ふらふら~っとしながらも席に着く。


「となりますと…なぜモニカさんは麻痺毒やら毒牙のナイフでトライ陛下を襲いになったのでしょう?」


 疑問を口にするラーベル。


「それは、アコーが今まで見たこと無いくらい、このように落ち込んでおられたので…。何事かと思った次第にございます。話を聞いて、不安になったのでございます。」


 モニカはアコーを指差しながらそんな事を言い出す。そうかそうか…


「はあああぁ…。モニカ、このアコーはオシオキをうけているからテンションが低いだけだよ?ボクのスカートを下から覗いてパンツを見たんだからね!そしてみんなの前で色まで言う始末、あれは恥ずかしかったよ!」

「ごめんなさい~反省してる。だから、もう兜とって~ね~リーナちゃ~ん。」


 反省してなさそうだな。ライジングなアコーの時はカッコ良さげにしていたのに…朝日が昇って弱体化でもしたのかね?


「ふぅ~ん。モニカさんは働きだして日が浅いですからね~アコーさんのこの姿は見たことがなかったと、それでただ事ではないと思い、行動に…。まあ、もとよりヴィオリーン様に拾っていただいたモニカさんだからこそ、そして、先輩でもありヴィオリーン様を崇拝しているアコーさんに影響されての出来事ですか。ある種のすれ違い?うっふふっ…。」

「そんなんでボクは麻痺毒入りの野菜スープを食べさせられたのかい!?教育がなってないなアコー!暗くならない新しいオシオキを考えておかなきゃいけないね…。今後、誤解を招かないためにも…。」


 その言葉を聞いてモニカは紫がかった黒髪から覗く紫色の瞳を潤ませる。


 ちなみに、髪型は前髪長めなボブカット。


 そして、アコーのように胸元は開いていないが似たようなつくりのメイド服。アコーのは改造なのか?それとも、ビックなバストな所為?


「はあぁあ…私の所為ではないですよ~モニカの勘違いの所為です。」

「訂正しなかったのが悪いだろう!!!」


 リーナが糾弾するが、「へいへい」となんともけだるけに返事をしながら野菜スープをすする。


「あ、アコー!スープには麻痺毒が!」


 慌ててそう叫ぶモニカ。だが、アコーは肩を震わせ…


「う…うう、うまぁあいぃ…うう。なんですかこの味。優しすぎて涙が出ますよ?」


 感動するほどのうまさ!流石、野菜~!うまいだろう!


 俺は無言で頷く。おい、リーナよそんなジトッとした眼差しを送らないでくれ!


「え?なんで?アコーは麻痺の効かないボディーに進化したの?それとも、そのどよよ~んモードでは状態異常にならないの?」


 困惑するモニカ。だが、何となく気になったので俺ももう一度スープを頂くことに、冷めてしまってはいるが…あれ?あれれ~?うまい!


「うまくなってる。冷めたほうがおいしいのか!?」

「いや、アコーの入れたてだろうに…タケル、少しもらうよ。」


 そう言いながら俺が口をつけた部分に口をつけて飲むリーナ。それを羨ましそうに見るモニカ。


「お、おいしい。どうして…(っふふ、間接キス。あ、でもおはようのキスをしたんだったね)。」


 リーナがおいしいと言った後小声でブツブツと言い出す。


「わ、ワタシも先ほどキスをしました!リーナ様には負けません!タケル様から寵愛をいただくのはワタシですっ!」


 寵愛って…。なんだい?このにらみ合い。強気だねモニカ。


「え~私はまだですよ~。ぶー。先輩の私をおいて何たることを!ね~ね~陛下~、熱いのをお願いします。ええ、とってもねっとりとした感じに…こう、絡ませあうようにしてディープなのを所望します!さあ、さあさあさあ!カモーン!」


 …。


「「「…。」」」


 元気になった。そして、平常運転。でも、アコーさんそりゃないわー…


 気になったのか…ラーベルもスープを飲む。


「あらら~、麻痺毒が消え去っていますね。陛下の魔法で消えてしまったのですね。そして、陛下の魔力に当てられて優しい味に磨きがかかったと…なんですそれ?自分で言っといてめちゃくちゃです。麻痺毒が消えるだけならまだしも、魔力に当てられて優しい味になるなんて…。」


 考察を述べている。あったかいだのやさしいだの魔力とやらにそのような効果が!


「タケルは規格外だからね!」

「流石タケル様!一生ついていきます。」


 規格外。その言葉で済まされる俺。そして、一生とか軽がるというなよな。


「もっと言葉を選べよな…。さっきまで俺を殺そうとしていたメイドさんとは思え…」

「モニカです。」

「メイド…」

「モニカです。」

「…。」

「モニカとお呼び下さい。」

「モニカ。」

「はい♪」


 名前で呼ばれただけで両手を頬に沿えクネクネするモニカ。


 どうしてこうなった?それに最初の姿とかけ離れてるんだよな…鬼化とやらが関係しているのか?


「なあ、質問だが。鬼化とは何だ?」

「それはね、魔族の血が流れる混血。まあ、ハーフは普通に発現してる子がほとんどだから鬼化を持ってる子はいないけど。クオーターや先祖返りなんかの子がね、魔族の血を一時的に暴走させることを言うんだよ。」

「負担等は?」

「時間制限がある。それに、先祖の特性が現れる。くらいかな、だからモニカの姿が一時的に大きくなって、額から二本の角が生えていたんだ。まあ、一時的だけどね。鬼化を使いすぎると特徴が戻らなくなっていって本来の姿に戻れなくなるケースは良く聞くんだけどね。」


 見た目が祖先に近づくね。確かに先祖返りだ。となると…


「なるほど、ならモニカはクオータかご先祖様に魔族の血が流れていて鬼化が使えるんだな。オーケー、理解した。ありがとう、リーナ。」


 俺の感謝の言葉に微笑むリーナ。ああ、美しい。


「ぶー。私は~ねえ、私には何か~ないんですか~。」


 いつの間にか近づいてくるアコー。だが…



 がしっ!ギ、ギギギ…


「あだっ!あだだ…か、兜が締め付けられる!モニカ~先輩になんてことを~あだだだ~」

「タケル様にきやすく近づかないでください。アコー。」


 その鬼化とやらで大きくなった五本の指を用いてアコーに兜の上からブレーン・クローをキメるモニカ。


 朝のアコーも元気で騒がしいな。うん。






 






































皆様、いつもありがとうございます。


つきましては、まあ、リーナとタケルの夜は確定事項です。


他の子たちはどうなることやら…


まあ、ハーレムですからおいおいということで…


もう一人だけにゃんにゃん確定してる子はいます。


どこまで書くべきか…表現すべきか…。





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