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第一話【誕生日】 ネコタアンズ
この時は、まだチェシャ猫が消えるとかまだ思ってなかった。
消えた今でもどっかでひょっこり出てくるんじゃないかって思ってる。
【遡って誕生日当日の朝】
「ほら、起きなさーい!じゃないとネコパンチ炸裂するよー!」
「それは、勘弁だって!」
私とってこれが目覚ましだったりする。
「…私はチェシャ猫だよ!?目覚まし時計じゃないっつーの!」
「心読まないでよ…」
「読まなくても、顔に出てるよ;;」
「うぅ…まぁいい、取り合えず今は着替えて学校行かなきゃ…」
「私の朝ご飯もねっ」
「はいはい、分かったよ;;」
今思うと、これがチェシャ猫との最後の会話だったのかもしれない。
【下校】
私は学校から家に帰ってきた。
ドアを開けると必ず抱き付いてくるチェシャ猫が居なかった。
「…あれ、チェシャ猫? どっか散歩に出掛けてるのかな……まさかね。」
第二話へ続く。