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天才少女は転生したが、特に発展させることがない  作者: Morisa1380


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5.沢山の視線

頭が痛くて目を開けると、私はベットにいた。


…なんで?


とりあえず、落ちる前の記憶を探ぐ…


『だ、大丈夫ですか〜?』


…思い出す前に邪魔が入る。


『大丈夫じゃない、えっと、何があったんだっけ?』


『ミオさんは神殿で祝福を受けた後、おにーさんに抱きついて泣き出してそのまま寝落ちしたので、おにーさんが連れて帰って来ました』


『おk』


『そ、それと、額に神紋が』


『神紋?』


『は、はい、祝福を受けると、体のどこかに紋章が現れます。血筋の祝福は左手、一代限りの祝福は右手、加護の場合は額に現れます、偽ることはできません』


『ふーん、それで?』


『額と左手、紋様ありますよ』


『え゛?』

と驚きながら左手を見ると、百合の花束らしき紋章が浮かんでいた。


そして、ベットから降り鏡の前に立ち前髪を上げると、そこには三日月の紋章が浮かんでいた。


『それが加護です』


『わーお、あれ?三日月?』


『はい、私の神紋は月なんですけど、ミオさんはまだ、完全に開花してないので』


『開花?』


『ミオさんはまだ子供なので力に体が耐えられないので5分の1の力だけです』


『成長したら勝手に開花する?』


『はい』


『そっ、ならいいや』

と言いながらベットにダイブする。


『あっ、そうだ、ミオじゃなくて、ミアって呼んでね』


『はい、わかりました』


『あと丁寧語やめて』


『えっと』


『や め て』


『む、無理ですよぉ〜』


『なんで?』


『普段からこの口調ですしぃ』


『自分より下の神様にもそんな感じなの?』


『はい』


『まあ、ならいいや』


と喋っているとコンコンとドアを叩く音がする。


「だーれ?」

と聞くと


「兄様だよ、入っていい?」

とカーライル兄様の声がする。


「うん、い〜よ」


返事すると、扉を開けてカーライル兄様が入ってくる。


『話しかけないでね』

とイリアに言う。


「大丈夫?」

と心配そうな表情で聞いてくる。


「うん、だいじょーぶ、ありがとー、かーらいるにーさま」

と返す。


舌足らずなせいで上手く喋れないのがもどかしい。


「うん、よかった」


「かーらいるにーさま、ピカーってなったやつなーに?」


イリアから色々すでに聞いているが、一応、まだ習ってないので聞いてみる。


すると、一瞬ビクッとなって固まる。


そして

「えっとね、うーん…ミアの髪色は銀色でしょ?」


「うん」


「その色はね創造神、えっと、とっても偉い神様とおんなじ色なの」


「うん」


「水晶が、あっえっと、あの、まあるい綺麗な玉、あれが光ったのはそのとっても偉い神様にミアが好かれてる、神様がミアのことが好きだよってことなの」


「ミアのことがすき」


「そう、好きってことなんだ」


「じゃあ、これはなーに?」

と聞きながら前髪を手であげて額の神紋を見せて言う。


「それは、多分、神紋だね」


「しんもん?」


知っているが、聞く。


「えっと、えらーい神様の印なんだ、ミアが好きだよって言う印」


「そーなんだ!ミアのことすきなんだ!」


無邪気な子供のふりって結構、こう、精神的に、グサグサくる。


なーにも考えないようにしなきゃいけないの、意外と大変だ。


『が、頑張ってください』

…なんか応援された。



_____________



カーライル兄様に抱き抱えられたまま部屋を出る。


…あれ?人が多い気がする。


いつも私が会うのは専属メイドのミレーと乳母、それから母や兄たちの専属メイドだけだ。


めっちゃ視線が刺さる。


嫌悪などの負の視線ではなく、物珍しさ、好奇心、畏怖、尊敬、崇拝。


…崇拝!?、あっ、銀髪だからか。


そっか、今まで人に会うことがなかったのは私が銀髪だったから。


神子だったから。



あれ?銀髪なだけで、神子なだけで崇拝されるって、ヤバくね?

まとめ



人物紹介


→セレネ、金髪青眼、実家の家系は美の女神セレーネの加護を受けている


→カリオン、黒髪黒眼、皇帝


皇太子

→カーライル、黒髪黒眼


第二皇子

→ヴァルター、金髪黒目


第三皇子

→ユリウス、金髪青眼


末皇子

→アドリアン、黒髪青目


美の女神

→セレーネ・ヴァリス


創造主、創造神

→イリア、正確にはもっと名前が長いらしい、ポンコツ


上?

→創造主(創造神)であるイリアより上の存在、よくわかっていない、澪猫のことを気に入っている



主人公が手に入れたチート

→前世の記憶、この世界の知識(細かいことはなし)、神と会話する力(神託)、(New!)どんな視線かわかる


第一皇女

→ミオリア、主人公、神子、銀髪赤青のオッドアイ、創造神の紋章(神紋)を持つ

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