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天才少女は転生したが、特に発展させることがない  作者: Morisa1380


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4.どうしようもない

3歳の誕生日の3日後。


今日は神殿に行く。


祝福を授かりに?受けに?まあ、どっちでもいいけど。


嫌な予感しかしないので本当は行きたくない。


イリアに聞いた話だと、お母様は美の女神の祝福を受けた時、まあ、もちろん騒ぎになったらしい。


その時みたいに祝福を受けると、イリアは『さ、騒ぎになるんじゃないですか?』と言っていた。


イリアが最高神とされており、美の女神はその次に偉いらしい。


イリアいわく『べ、別にみんな同じだと思いますけど、人間が勝手に順位をつけてるだけですぅ、しかも、人間をたくさん助けた神とか、セレーネみたいに神託をたくさん授けてる神が順位?が高いんですぅ』


イリアはちゃーんと最高神として扱われてるらしい。


本人?本神?は『な、何もしてないのに、なんでしょう、し、神託もほとんど授けてないですし、しゅ、祝福も最後に授けたのが初代皇帝ですけど』


と言っていた。


イリアは、なんでちゃんと最高神扱いされてるんだ、解せぬ。



———————————————



神殿に着いたので馬車から降りる。


馬車の中では私の座るところにクッションを置いてくれていたので、外を見ていられたのでそこまで暇ではなかった。


もちろん、馬車からは一人で降りれないので、隣に座っていた父が抱っこで下ろしてくれた。


大きな神殿の入り口を見上げながら。


「つ、ついてしまった」

と小さな声で呟くと


「どうしたの?ミア?」

と一緒について来ている皇太子、カーライル兄様に聞かれる。


「なんでもない!」

と返すと、納得したのか深くは聞かれなかった。


今回、私と一緒に神殿に来たのは皇太子であるカーライル兄様と、皇帝であるお父様。


…おかしいな、この帝国の最高権力者と次期最高権力者が一緒に来ている。


……仕事、どうしたんだろうね。


よしっ!考えないことにしよっ!


神殿に入ってよく分からない説明うんぬんを聞いて、いや、聞き流していると、


『あ、あの、祝福、た、大変なことになると思いますけどぉ』

とイリアが声をかけてきた。


『考えないようにしてたのにぃ!』



———————————————



結論、どうしようもなかった。


今更、やらないという選択肢があるはずもなく。


どデカい部屋に入ると、まっすぐ進んだところに水晶が置いてあり、その更に奥に女神様、イリアの像があった。


何で出来ているのかは分からないがピッカピッカしていた。


そして、水晶までの道の左右には泉が三つずつあり、他にもいくつもの像が置いてある。


おそらく他の神々の像なのだろう。


…知らないが。


祝福を受けるのは3歳なのでちゃんと3歳でも水晶に手が届くように台座が低くなっていた。


ああ、やりたくなーい。


『はわわわわ』


とっても、いやーな、感じの声が聞こえるが、よしっ、聞こえないふりしとこっ!


ああ、水晶の前に着いてしまった。


触んなきゃダメかなぁ、ダメだよねぇ。


水晶に触れる。


シーン。


光んなかったことに安堵した直後。


ピッカーと、音出てる?というほどに光る水晶。


その光を反射しているのか6つの泉まで輝いて見える。


…………いやいやいやいや、違うよね?実際、泉が直接輝いているわけじゃないよね?あははははは、んなばかな。


私が現実逃避をしていると、


「なっ!」

「そんなバカな!」

「いや、まさか」

「おお、神よ!」

「創造神様?」

「いずみがひかって?」

と神官たちが騒いでいるのが聞こえる。


悲しいことに、この場には大神官2人、神官が8人、そして、皇太子と皇帝。


合計、12人も人がいるのだ。


こんなに人がいるのは皇女であるが故だ。


普通の貴族令嬢なら神官が1人つくぐらいだろう。


公爵家とかなら大神官がつくのだろうが、大神官1人だけだ。


まあ、平民だったら他の人、関わりのない人間もいることになったから、マシか。


ふぅ、涙出そう。


『あ、あの、だ、大丈夫、ですか?』


『大丈夫なわけなくない?え?大丈夫に見える?』


『い、いえ、その、えっと、す、すみません』


取り乱しすぎた。


ふぅ、大丈夫。


衝撃が落ち着き、水晶を見たまま固まっていた私は、ふと後ろを振り返る。


泣きそうな顔をしてしまっていたのか、


「ミア?大丈夫?怖くないよ」

と入口の方で待っていたはずのカーライル兄様が近くに来ていた。


私は兄が近くに来ていたことに気づかなかったことに驚きつづ、やばいからとりあえずうやむやにしなきゃと、小さい頭をフル回転させる。


そして、


「ひっぐ、うぇぇえぇん」


そう、泣けばいいのだ。


私は今、3歳なんだから。


急に水晶が光って、みんなが騒ぎ出して、びっくりして泣いている、それでいいのだ。


だって私、3歳だもん。


いいね?3歳って?


と現実逃避した。




私は今回の事態をあまりにも軽く見過ぎていたらしかった。

まとめ



人物紹介


→セレネ、金髪青眼、実家の家系は美の女神セレーネの加護を受けている


→カリオン、黒髪黒眼、皇帝


皇太子

→カーライル、黒髪黒眼


第二皇子

→ヴァルター、金髪黒眼


第三皇子

→ユリウス、金髪青眼


末皇子

→アドリアン、黒髪青眼


美の女神

→セレーネ・ヴァリス


創造主、創造神

→イリア、正確にはもっと名前が長いらしい、ポンコツ


上?

→創造主(創造神)であるイリアより上の存在、よくわかっていない、澪猫のことを気に入っている



主人公が手に入れたチート

→前世の記憶、この世界の知識(細かいことはなし)、神と会話する力(神託)、


(New!)

主人公が周りにバレちゃったチート

→創造神の加護

(バレちゃった人→父、カーライル兄様、大神官2人、神官8人)


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