番外編 もう1人の乃地
──死ぬのか
りんが戻ってきたと自惚れ、勢いよくドアを開けてみれば見知らぬ男がいて…刺された。
「はっ……は…」
「ワン!ワン!ウーッ」
ぽちが吠えてる。……まだいるんだな…誰だかしらねぇヤツ…
守ってくれてるのか……こんな俺の為に……
よかった…りんが出ていった後で。
「う……」
すげえ痛い……りんを巻き込まなくてよかった。
やっぱり俺じゃなかったんだな……
「ガウ!」
「わーっ!」
ぽちが噛み付いたらしい。
男はのたうち回ってる。
「……ぽち…」
「クーン」
声を出せてるかどうかの呼び声に、気づいたのか来ようとしていただけなのか、ぽちがそばに来た。
顔を舐めてくれてる。
慰めてくれてるのか……
「ぽち…大丈夫だ」
段々痛みもなくなってきた……案外大した傷じゃないのか…でもこのべったり、背中に感じるのは──手も赤い。
「クーン」
「ぽち…りんを…頼…む…いてやって…くれ」
きっと、りんに連絡が行くはずだ。
お前を引き取ってくれるだろうから…
俺だと思って……
「ワン!」
元気に吠えた……分かったと言ってるのか。
お前は惚れてたんだな。
「俺の…代わり…に……り…ん」
りん…ごめんな…
好きだった…
あー、眠くなってきた…
ぽちがずっと舐めてくれてるのが、一層眠りを誘う。
少しして、部屋一面明るく光って、また元の明るさに戻った……
乃地を刺した男は、驚き恐れ足を引きずりながら、部屋を飛び出した。
最後まで読んで頂いてありがとうございます!
またお会い出来ることを切に願っております
皆様が笑顔で過ごせますように°・*:.。.☆




