ザクロ③★
ザクロ視点です。
一人称視点はこれで終わろうと思います。
避難所に立て込んでからいくらか日が過ぎていった……。
さすがに避難所というだけあって、かなりの頑丈さだ。
化け物共も入ってくる気配すらない。
どうやらここへ逃げ込んで大正解みたいだったようだな。
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避難所に籠って数週間が経ったある日……俺にまたしてもラッキーが舞い込んできた。
「お姉ちゃん!!」
仲間達と水を飲みに食糧庫へと向かう途中に通りかかった裏門の隙間から、あの時のガキが入ってくるのを見かけた。
どうしてここにいるのか……そんなことはどうだっていい。
俺は考えるよりも先にガキに手を伸ばした。
薄汚いだけのチビガキを捕まえるのは拍子抜けするほど簡単だった。
「サボ!!」
ガキを捕えた瞬間、今度はあの時犯し損ねたメスガキまでもが裏門の隙間から入ってきた。
俺はすぐさまガキを人質にして、メスガキに動くなと命じた。
案の定、メスガキは俺の命令をあっさりと受け入れた。
「俺達全員に死ぬまで奉仕しろ……そうすれば、このガキと一緒にここで匿ってやる」
俺はメスガキの体と引き換えに、こいつらの安全を保障する取引を持ち込んだ。
こんなところに逃げ込んできたということは、こいつらのゴミ処理場みたいな村も化け物共に襲われたってことだ。
この周囲も化け物だらけ……俺達が追い出せば、まず間違いなく化け物共の餌だ。
そう……こいつらが生き残るすべじゃここしかない……つまり、こいつらの命は俺達が握っているということだ。
「別に嫌ならいいんだぜ? お前らが外にいる化け物共の餌になるだけだからな……」
俺はガキの首を軽く締め、窒息ギリギリまで追い込んでやった。
苦しむ弟を見て、メスガキは青ざめていき……。
「わかった……わかったから……弟を殺さないで」
とうとうこの俺の軍門に下る姿勢を見せた。
くくく……まさかこいつらに報復できる日が来るとは思わなかったぜ……。
そうだ……こいつらさえいなければ……俺はこんなところにぶち込まれることはなかった。
離婚することもなく、家から追い出されることもないまま……今まで通り、楽で楽しい人生を送れるはずだった。
服役していたおかげで死なずに済んだが、それは結果論だ。
俺がこいつらのせいで幸せを失ったことに変わりはない。
「そんじゃあさっそく……あの時味わえなかったテメェの体を堪能させてもらおうか……」
俺はメスガキに脱ぐように命じ……そして弟の見ている前で、あの時できなかった貫通式をやってやった。
ハハハ……ざまぁ!
「……」
弟のために歯を食いしばって痛みと屈辱をこらえるメスガキ……そして初物にしかない抱き心地……実にいいぜ。
女を抱く快楽と長年募らせていた恨みをこうして果たすことができた達成感……。
はぁ……何もかもが俺の脳を溶かす……。
俺は一心不乱にメスガキを犯し続けた……。
姉ちゃん姉ちゃんとうるさいだけのガキも、メスガキを犯しながら聞くと実に心地よく聞こえる。
もちろんこれで報復を済ませる気なんてない。
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ひとしきり犯した後……俺はメスガキを牢屋にぶちこみ、俺達のメス奴隷としてのみ生きることを許した。
使い道があるメスガキとは違い、汚ねぇだけの弟には生かしてやる価値なんてない。
そもそもこいつにも恨みがある。
このガキがあの時親を呼んだせいで……俺はこんな汚ねぇ場所にぶち込まれることになったんだ。
だが……ただ殺すだけじゃ面白くない。
俺はその日のうちに、俺が元いた隣の収容施設にガキをぶち込んでやった……。
そこには人肉に飢えた化け物共がうろつき、奴らの巣窟となり果てている。
何もできないガキがそんな場所へ足を踏み入れたら……化け物共の餌食になるの明白だ。
「嫌だ嫌だ嫌だ……来ないでよ! お姉ちゃぁぁぁん!!」
見張り台に昇って様子を見ていると、案の定……化け物共があっと言う間にガキを取り囲みやがった……。
そして一斉に、ガキの肉に喰らいつきやがった。
ガキの悲痛な叫び声が、喰われる痛みを物語っている。
「ハハハ!!」
俺は思わず腹を抱えて爆笑した。
人が生きたまま喰われるシーンなんて最高じゃねぇかよ!
しかもその贄が憎たらしいガキとくれば、これ以上のショーはねぇ!
だけど……楽しかったのはほんの一瞬……。
ガキはすぐにくたばり……肉塊と化したガキに興味を失くした化け物共は再び生きた肉を求めて散っていった。
「根性のねぇガキだぜ……」
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だけど俺にはまだお楽しみが残っていた……。
俺達に奉仕を続けるあのメスガキだ……。
とっくに死んだとも知らず、弟のために体を売るあの滑稽な姿は何度見ても笑いがこみあげてくる。
悔し涙を浮かべながら俺のモノを咥えこむしかないメスガキの顔……思い出しただけでざまぁと口ずさんでしまう。
俺をこんな目に合わせた罰だ……死ぬまで俺達に奉仕してもらうぜ。
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「弟は……生きているよね?」
ところがある夜……俺がいつも通りメスガキに奉仕を命じると、メスガキはいきなり弟のことを尋ねてきやがった。
嘘を言って騙し続けることもできたが……単にメスガキに奉仕させるのも飽きてきたので、俺はちょっとした”スパイス”を加えることにした。
「あんな汚ねぇだけでなんの価値もないガキを本気で俺達が保護してやってるって……ずっと心の底から信じてたのか? ハハハ!! 腹いてぇ!!」
俺は弟が死んだことをメスガキに暴露してやった。
メスガキはマジで俺が弟を生かしてやるという適当な口約束を信じていたらしく、絶句しやがった。
ハハハ!!
マジでおめでたいガキだぜ……この世の中、ただの口約束を律儀に守る馬鹿なんぞいねぇっての。
どんだけ頭の中がお花畑なんだ? このガキ。
「わぁぁぁぁ!!」
「なっ何しやがるこのアマ!!」
メスガキはあろうことか……主人であるこの俺様に飛び掛かってきやがった。
まあ薄汚いだけの奴隷なんぞにどうにかされる俺じゃねぇ……。
俺は軽くメスガキを押さえつけ、持っていた銃を押し付けてやった。
メスガキの軽蔑しきった目が俺の癪に障る……。
「外道……」
「ハハハ!! 信じるテメェが悪いんだよ!」
しかも銃を押し付けているにも関わらず、泣いて命乞いすらしない態度も気にいらねぇ。
「殺してやる……」
シンプルな殺意のこもったその言葉が耳に届いた瞬間……俺は完全にキレて引き金を引いて、メスガキの頭をぶち抜いてやった。
「奴隷の分際でくだらねぇこと言うからだよ……ざまぁ!」
まあ奴隷女は腐るほどいる……。
メスガキ1匹いなくなったところで誰も困らない。
こいつを辱めるのにも飽きてきたし……ちょうど良かったのかもしれねぇな。
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メスガキの汚ねぇ死体を外に投げ捨て、俺は変わらず奴隷女共を嬲る生活を送り続けていた。
だが同じことの繰り返しで少し飽きを感じ……新しい刺激を欲していた頃、またしてもこの俺にラッキーが舞い込んできた。
「あっあなた……」
メスガキが死んでからまもなく……刑務所に新たな訪問者がやってきた。
最初はまさかと思ったが……それはまぎれもなく、この俺の元嫁であるムカリだった。
しかもムカリは俺との間に生まれた幼いメスを連れている。
そして隣には……新しい旦那までいやがる。
俺が刑務所なんかにぶち込まれている間……あの女は新しい家庭に入って幸せに暮らしていたってことだ。
「おっお願い……助けて! 化け物がすぐそばまで来ているの!!」
「たっ頼む! せめて妻と子供だけでも……」
鍵のかかった門の外で必死に懇願するムカリ達……。
こいつらをこのまま化け物共の餌食にしてもよかったが……それだと刺激が足りない。
「俺の命令を何度も聞くと約束するなら全員匿ってやってもいいぜ?」
俺との取引をムカリ達はあっさりと受け入れた。
極限状態に陥った人間というのはシンプルに馬鹿ばっかだな。
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「くっ!」
「アハハ!! いいぞいいぞ!!」
無論……俺が親切心でこいつらを引き入れる訳がない。
俺はさっそくムカリをガキと旦那の目の前で、ほかの連中と一緒に回してやった。
「やめてぇ……お願い2人共……見ないで……」
かぁー!! スカッとするぜ!
涙ながらに俺達に辱められるムカリの姿を見るのは……。
この俺をあっさりと見捨てやがった報いって奴だな。
旦那も下半身を露出させて、無様に躍らせている。
男のブツなんぞ見たくもないが……こういう娯楽的なもんなら腹を抱えて笑えるわ!
「なあ、おい……この子にぶち込ませてくれよ。 俺、1回でいいから小さい子とヤッてみたかったんだ」
「なんだお前、ロリコンか? アハハハ!! いいぜ! やっちまえよ!」
ムカリを回している中……囚人の1人が俺とムカリの娘に発情したみたいだ。
母親の目の前で娘の貫通式をやるっていうのもオツなもんだよな?
「やっやめて!! 娘に手を出さないで!!」
「やめろ! やめてくれぇぇぇ!!」
外野がギャーギャー騒いでいるが……こいつらには何もできない。
「痛い痛いいたぁぁぁい!! ママァ!! パパァ!!」
ハハハ!!
獣みたいにいきなりブチ込みやがった……エグいなぁ。
「ザクロ! あなた……自分の娘をあんな目に合わせてなんとも思わないの!?」
「思わねぇよバーカ! つまんねぇこと言ってる暇があるなら、さっさとケツ向けろ!」
さいっこうだぜ!!
刑務所にぶち込まれた時や化け物に襲われそうになった時はマジで人生最悪だと思っていたが……。
今マジで天国だぜこりゃあ……。
そう考えると……あのメスガキや弟には感謝しないといけないかもしれねぇな。
ムカリ達がいれば……しばらくは退屈しないだろうし……。
ここにいれば俺達に歯向かう人間も襲ってくる化け物もいない……。
全く最高だ!!
「なっなんだありゃあ!!」
最高の気分に浸っていたその時!!
囚人の1人が屋根を指さして叫んだ。
俺も釣られて視線を向けると……屋根の上におぞましい化け物が立っていた。
外にぞろぞろいる化け物共とは何かが違う……俺は本能的にそう思った。
『がぁぁぁぁ!!』
そして化け物は……俺達に殺意のこもった目を向けながら屋根の上から飛び降りやがった。
もうこの時、俺にははっきりとわかった。
こいつは……俺達を殺そうとしている……と。
次話から本編を始めます。