沼地の洞窟から新しい町へ
イラマの村から南。毒沼の奥にある洞窟。
松明を手に奥へ進む。
入った瞬間から感じた圧倒的な力の気配。
──今の俺では勝てない。
背筋が凍りつくが、徘徊してる気配はない。
その他洞窟にしか生息しない魔物を倒しながら進むが、その気配の持ち主は俺に気付きながらもその場を動こうとしない。
俺を取るに足らない相手だと思ったのか、それとも他に理由があるのか。
洞窟はほぼ一直線で迷うこともなく抜ける事ができたが、ソイツの視線はその後も俺に鋭い殺気を放っていた。
ケツの蠍やフェラキー、Re.嵌頓など、モンスターも一気に強くなる。
お金も貯まったことだし、次の町では装備も一新したい。
「ここはリムルテンペストの町です」
……。
それはネタ的に大丈夫か?
突っ込むと余計に訴えられそうなので黙っとこう。
「この町に、魔法の鍵が売っていると聞いたが、町中探してもそんな店は見つからないぞ」
立派な装備をした戦士が町を徘徊していた。
なるほど、この町には魔法の鍵を手に入れるのに必要な町だったか。
ピッキングができる俺には魔法の鍵は不要だが、装備は充実している。
鉄の斧と鉄の鎧を買い、俺は情報収集をして一度城に戻ることにした。
なんで城よりこんな遠くの町の方が強い武具があるのだろう。
城の財政が本当に気になった。