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無口系女子達との騒々しい日常 レティセンス・ガールズ【21/8/4完結】  作者: 過去の憧憬
一章 レティセンスガールズとチャラくないチャラ男
21/184

1-9ー1 ふふーん。

 次の日になると、早速依頼が来た。



「映研だけど、美少女が居ると聞いて」


「あ、そういうんじゃないんで」



 丁重にお引き取り頂いた。



「……?」



 ゲム子が首を傾げる。



「何で帰ってもらったかって?」


「……(コクッ)」


「可愛いお前らを見せ物にしたくなかったんだよぉ」


「誰目線だよ!」



 親目線だった。



「それにしても葉月ちゃんが来てくれるのは助かります」


「一応顧問だからな」



 ペシッと俺の頭を叩く。

 葉月ちゃんと呼ばれるのは、やっぱり恥ずかしいみたいだ。



「この子達だけにするのは色んな意味で不安だしな」


「……」


「……」


「……」


「……」



 いつも通り喋らないレティセンスガールズ。



「ですねぇ」



 納得しかない。



「面倒だしポスターをはがすか!」


「身もふたもない!?」


「こっちから聞きに行った方が、色々と管理しやすいだろ?」


「確かに……!」



 既に揺れていた。



「……!!」



 本子が怒っている、あら可愛い。

 折角作ったポスターをはがすのは嫌なのだろう。



「まぁ暫くやってみましょうか」


「問題が起きる前に気付けよー」


「それは先生の役目じゃないの!?」


「何言ってんだ惣藏、お前が始めた事だろ」



 待機部を動かしたのは俺だ。

 言われてみると、その通りだった。



「う、そうですね。気を付けます」


「私からしたらお前ら全員ガキだからさ、やっぱり心配に何だよね」



 少し照れ臭そうに言う葉月ちゃん。



「……」


「……」


「……」


「……」



 だがそれが本心だと、誰の目にも映った。



「先生っぽい所、初めて見ました」


「お前なぁー!」



 肩に腕を回してくる先生。



「それ、当たるからー!? 柔らかいのが当たるからー!?」


「当ててんだよ」


「そっちの方がヤバくない!?」


「まぁ今日はお前が居るから私は行くなー」


「はい、またね。葉月ちゃん」



 先生はペシッと俺の頭を叩くと、部室を出て行った。



「てな訳で、ルールを決めておきますね」


「……?」



 ゲム子がまたも首を傾げた。



「特に心配なのはゲム子だからね!?」


「……?!」


「まず第一に、俺が居ない時に依頼は受けない事」


「……!」


「意思疎通も難しい君達では心配です、なのでこれ」



 ドアノブにかけるプラカード。

 其処には『現在依頼は受けておりません』と書かれていた。



「俺が部室を離れる時はプラカードを掛けとくから」



 これで取り合えずは大丈夫かな?



「第二に、知らない人について行かない事」


「……!」



『当然でしょ!』みたいな顔をするゲム子。



「君が一番心配なんだが!?」


「……?!」



 ゲム子は驚いた顔をしていた

 何処からその自信が……。



「第三は無くても良いんだけど」


「……?」



 更に首を傾げるゲム子。

 お前いつも首を傾げてんな……。



「無理せず、楽しめる範囲でって事で」



 俺達がやろうとしている事は、学園で過ごす人達の青春。

 その潤滑油となる事だ。


 だからと言って、俺達自身の青春を捨て去るのは全くもって本意ではない。



「俺達自身の事を大切にって事だ」


「……」 「……」


「忙しい日はさっさと帰って良いし、疲れた日も帰って良い」


「……」 「……」


「ただ、この部室でボーっとするだけの日々より。ほんのちょっとだけ」



 本当に気持ち程度のモノで良い。



「青春っぽい事を積み重ねて行こうぜ!!」



 皆がほんの少しだけ、頬を緩めた。


 始まったばかりの活動に、これから少しずつ色を乗せて行く。

 限られたこの時を、いつか思い出す日の為に。


 その時、部室のドアが開いた。



「ファッション部だけど、新作の服を着て欲しくて」


「しゃーせー!」


「うぉ、ビクッた」


「ざーす、さーせー!!」


「ふふ、何それ」


「コンビニ店員の真似ですかね?」


「私に聞いてるし」



 入って来た女生徒は、愉快そうに笑った。



「こんな感じあるよね?」


「凄い偏見だね。そして古い気がする!」


「最先端ですよ」


「ふふーん。じゃあ、私と一緒だね」



 女生徒は自信ありげに笑みを浮かべる。



「と言いますと?」


「私もファッションの最先端だから」


「急にカッコイイ事を!?」


「ふふーん。付いて来れるかなぁ」


「そういうの得意ですよ!」



 ノリだけの感じは任せてくれ。



「あら良く見ると素材は悪くないわね」


「良く見なくても悪くない顔でしょう!?」


「まぁ、62点ぐらい?」


「えぐる様な点数!!」


「ツッコミは74点かなぁ?」


「自信あったのに……」


「どう見てもボケ担当っぽいけどねぇ」



 実際そうだった。



「あ、私は部長の法木‐ホウキ‐ね」


「リーダーの惣藏です」


「……リーダー?」


「はい、リーダーです。まとめ役と呼んでいただいても!」


「部長って事?」


「え、俺が部長で良いんですか?」


「ふふん。答えを用意してあげようか?」


「あ、大丈夫です」



 折角なので俺達で決めよう。



「諸君はどう思います、か?」


「自信なさそー」



 我が部自慢のRG、レティセンスガールズに聞いてみた。



「……」 「……」 「……」 「……?」



 皆が、考える仕草をして各々が納得する様な頷きを返した。



「た、多分俺が部長だ!」


「良いのかしら」



 法木さんは笑いながら言った。



「それで、どうかしら?」


「……」


「……」


「……」


「……」



 レティセンスガールズを見て法木さんは言う。



「見たところ可愛い子が揃ってるみたいだけど」


「あぁいや、見せ物にする様なのはお断りしてるんで」


「へぇー、そう。勿体無い」


「そこは個人の自由でしょ」


「ふふーん。じゃあ、貴方の意見は通らないんじゃない?」


「確かに!?」


「納得しないでよ」



 そう言って愉快気に笑った。



「まぁ、人目を気にする子も居るから無理強いはしないけど」


「良い人!」


「辺境の部族に住んでる優しい人、みたいな喋り方止めてくれる?」


「具体的!」


「あら、そっちがその気なら私だって無理しちゃうわよ?」


「はい?」


「うーん。あ、そこの貴女!」



 法木さんがビシッと指さす、その先には。



「……?」



 ゲム子が首を傾げていた。

 首を傾げすぎだろ!?



「貴女! 磨けば光る気がするわ!」


「……!」



 ゲム子は意味深に笑みを浮かべる。

 何故か自信があったようだ!?



「お、おい! 何故ゲム子なんだ!?」


「ふふーん。えっと、一番押しに弱そうだから?」


「?!」



 大体あってた。

 力なく項垂れるゲム子。



「ひ、否定しろゲム子!? お前は芯のある本当の男だろ!?」


「……?!」



 女だった。



「ささ、立って立って。じゃあ、この子借りるわねー!」


「待て待て待てー、俺達も行くぞ!」



 俺の後ろにケー子と本子が並んだ!


 ちょっと戦隊っぽくてカッコイイ。

 決めポーズを考えておこう。


 ルビ子は付いてきてはくれなさそうだった。

 何か見た事の無いパズルをしている、面白そう。



「付いてくるのは別に良いけど」


「何か問題でもあるのかな」



 俺はいやらしい笑みを浮かべる。



「ってかそっちのが助かる? みたいな」


「は!?」



 気が付けば、法木さんの都合の良い展開になっている。



「まさか、ここまで考えて!?」


「ふふーん。どうかな~」


「天才キャラは反則だぞ!」


「やっぱり? 主役張れちゃうかなー」



 法木さんは、ゲム子を連れて楽しそうに出て行った。


 ゲム子はオロオロしているだけだったが、最後に合図を送って来た。

 片目を閉じて、ウィンクをするゲム子。


 なるほど、全く分からん。



「一体何の意味が……」



 とにかく慌てて二人を追いかける事にした。



法木ちゃんは可愛いです。

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