準決勝
「試合開始!!」
時は少し飛び準決勝、俺達は三人の人間と対峙している。
「何してんだよ。カズト。」
「ふむ。バレていたか。」
「雷にドラゴンフィッ〇ュブローを使ってバレないとでも?」
三人のうちで勇者の男…シンがそう言ってくる。
てかこいつらも出てたのか、全然目立ってなかったから気づかなかった。
「まあ、バレても一向に構わんのだが。私は総帝とやらの正体が気になるだけだしな。」
「はぁ……よりにもよってコイツと当たるとは………」
「お前は次に「不幸だ……」と言う!」
「不幸だ……ハッ!?」
「何遊んでんだよ。」
「「サーセン」」
ユウヤに怒られたので真面目にやろう。
「そんな訳で貴様らの相手は私達だ。賞金が欲しければまず私達を倒すんだな。」
「どう考えても無理ゲーな件について」
そう言って俺は無の炎から二本の剣を取り出し構える。
「エリュ〇デー○にダー○リパ〇サーかよ」
「残念だ。見た目はそうだけど違う。
エリュシ〇ータの方は死炎タナトス、ダーク〇パルサーの方は凍炎ルーって銘だ。効果は……戦ってりゃ解る。」
そうです、鍛冶の炎により造られた神をも殺す剣だ。
「銘を聞いて嫌な予感しかしないんだが。」
そう言いつつもシンも2本の刀を構える。
見るとユウヤとマリア、それにリカも身構えている。
「リカ、巻き込まれ二人を任せても?」
「任せろ。別に倒してしまってもいいんだろ?」
「お願いする。それと、ルーチェ来てくれ。」
俺は神狐のルーチェを召喚する。
【お呼びですか?カズトくん】
すると、巨大な金色の狐の姿でルーチェが現れた。
「スマンがリカの援護に入ってくれ。流石に勇者の巻き込まれ二人を相手してくれ。あれでは大変だろうからな。」
【了解です】
そして戦闘が始まった。
マリアSide
「では、簡単には落ちるなよww」
そう言ってリカは長剣を召喚する。
はぁ、あいつらは基本的に人外ばかりだし本当にこういうときは鬱になる。
「行こう、ユウヤ」
「はいはい……」
ユウヤが真っ赤な鎌を取り出して構えたのを見て、俺もジャッチエンドを右手に召喚して、増殖させ左手にも構える。
「【火炎散弾】」
俺はリカに向けて銃口を突き出し、ジャッチエンドに紅い弾を装填する。
すると、ジャッチエンドから弾が放射状に放たれた。
「閃光流《白翼一式 千羽刃》」
リカは向かってくる弾に向けて前の試合で見せた千枚の斬撃の羽を放つ。
「本当に嫌になるな……」
私が放った弾はリカの斬撃に散らされてしまった。
「【マジック・パーティー】!!」
だがユウヤが間髪を入れず様々な属性の魔法を纏った鎌を振って、残撃を大量に放ち、弾幕をつくる。
「あら~www」
長剣を振り下ろした体勢で回避行動が取れないリカは少しも焦った様子もなく弾幕を見据える。
アキ【虚実魔法『私達には魔法は当たりません』】
「うっそぉ……」
「まじか……」
しかし、当たるかに思われた魔法は後ろのルーチェがそう言った瞬間二人の体をすり抜け、闘技場の壁に直撃した。確かルーチェの能力って現実と嘘を入れ換える能力だったっけ?勝ち目無ねぇ……
「なぁマリア。」
「わかってる、俺も思った。」
『勝てる気がしねぇ……』
マリアと顔を見合わせて苦笑いする。本当に勝てる気がしない。
「閃光流《白翼二式 両翼》」
リカが長剣を二回振り抜くと、さっきの倍程の量の羽が襲ってきた。
「わわっ!破壊魔法【破壊の城壁】!」
「血魔法【血之花弁】!!」
俺達は慌てて血魔法と破壊魔法を自分達を中心に展開し、羽を散らす。それでも飛ばし切れずに時々羽が侵入してきて私達の体を浅く切り付ける。
「ユウヤ!」
「わかった!」
ユウヤが言わんとしたことを把握して、マリアと武器を構え、魔力を練りはじめる。
「「吹き飛べ!【壊血竜天】!!!」」
そして二人で練り上げた魔力を合成し、巨大な分解作用を持った竜巻を作り出す。その竜巻の所為で不死結界の天井とその上空の雲を消し飛ばしちゃったけどしょうがないよね。
【竜巻は起こりませんでした】
「「……は?」」
ルーチェの声が聞こえてきた瞬間、私達を守っていた竜巻が跡形もなく消えてしまった。見ると消し飛ばした筈の結界の天井と雲が綺麗に戻っている。
まるで竜巻が元より起こらなかったかのようだ。
「でぇ?どうするwww?」
気づいたらリカが私達に目の前で剣を突き付けていた。
「「……降参です」」
俺達はそう言うしかなかった。
結論、人外は二人以上揃うと神でも手がつけられない。




