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守護者となり主人のために戦い抜く  作者: 城猫
アルカディア騒乱篇〜人鬼大戦〜
63/150

圧倒的な差

氷の中から出てきた少女と抱えられている夜桜マスターに疑問を感じていた。あの氷山をいとも簡単に砕き何ともなかったように平然としていた。リカは近くの瓦礫に近づいてクリスをそっと下ろした。

「クロ……キバ……何故…来た?」

「何故って街を守りにだよ。」

「あいつらの……目的は……お前だ……お前の……製作した武器が……目的」

「喋るな……もういい寝てろ。」

「私も……戦う。」

「安心しろあいつは俺が殺る」


クリスは遂に力尽き意識を失った。回復魔法を掛けて治すと、ゆっくり立ち上がりデメリスに振り向く。へらへらしている顔はいつも以上に怒りを表していた。


「今度はそなたが相手か?」

「なんだ?不満か?」

「いや年端もいかない小娘を殺しても目覚めが悪い退いては貰えぬか?」

「なんだ弱気じゃねぇか?なんならひとつ教えてやるよお前らが探してる『サイエンス』ってのは俺だよ。」

「!?なんと……私の目的は果たせそうですね。では私たちの元に来て貰えぬか?」

「だれが行くかよ。」

「手荒な真似はしたくは無かったのですが力付くで来てもらおう 幻氷牛ディ・アイシング・ブランキ


氷魔法で造形された海牛を霧魔法にて姿を惑わせた。姿を消した海牛はリカの廻りに配置が完了し一気に襲いかかる。リカは魔力を薄く展開し、領域に侵入した物体を把握し軽々と避ける。


「ほぅなら幻影氷ダンヅァ・アイシング


氷の残撃がリカに向かってくる。それをリカはオプションワークス『双雨フリクランデ』を起動し、残撃を破壊した。それは魔力で造られた双剣である。能力は様々で使い勝手がいい。この能力は残撃に僅かに展開している術式を破壊する。『術破壊ギュルトヘルランテ』が作用しているからだ。


「こんなものか?」

「凄いじゃないか……

生きとし生けるもの

すべてを凍らせ

永久に溶けることのない地獄を……

氷世界アイスワールド

私の世界で倒して上げます」


景色ががらりと変わり氷の世界が出来上がった。天候も変わり吹雪となっていた。魔法で術破は出来ないと悟ったデメリスはこの世界の魔法を発動した。リカの足が凍りつき始めると無理矢理引き剥がし空へと駆ける。空中に魔力を込めて立っていた。


「さぁ見せてください貴女の力を。」

「なにをいってんだ?もう見せてるだろ。」


リカがデメリスの右腕を持っていた。右腕を見ると血が吹き出していた。それに驚いたデメリスは右肩を氷で止血した。


「い、いつの間に。」

「速すぎて見えないだけさ」


氷魔法氷蜂を数百作り出し、自身を囲うように展開し無敵空間が出来上がった。これでデメリスは多少の時間は稼げると思っていた。だがリカは双剣を解除し新たにワークスを取り出す。スナイパーライフルが出来上がった。そして網膜にターゲットマーカーが映りだす。

ターゲットマーカーが氷蜂の動きをすべて捉える。引き金を引くと弾が拡散し氷蜂に次々に命中する。そして蜂の隙間を通り抜けデメリスに命中した。氷の甲冑を削り生身の肉体に直撃した。


「な、にぃ」


さらにスナイパーライフルを解除し、斧に切り替える。大きく振りかぶり蜂の檻に突っ込み檻をぶっ壊した。


「かくれんぼは終わりか?」


デメリスはこの少女に勝てないと悟った。雄叫びを上げながら氷魔法を出鱈目に連射し始めた。冷静さを失ったデメリスに対しリカは氷魔法を潜り抜け斧から短剣に切り換えデメリスの頸動脈を斬った。血が吹き出しているが片手で傷口を塞ぐ。


「ぐぅおおお!」

「諦めろもうお前は死ぬ……」

「私はまだ死んでおらぬ!私は不死身だ!」


氷の指輪が禍々しくなり炎が漏れだした。その炎がデメリスを覆い消え去り、リカの背後に現れた。それは完全に魔獣と変わり果てた姿となっていた。


氷の指輪『呪氷輪セッテクリトファールは呪われた指輪と呼ばれていた。天才魔道具技師ギュードの最後の作品と言われている。製作完了したさいに感触を確かめようと嵌めてしまった。適合者ではなかったため暴走し氷人形となり砕け散った。さらに適合者の不安や感情が高ぶると呪いは使用者を変わり果てた姿へと変貌を遂げてしまう。力は普段の数十倍に膨れ上がる。敵を殲滅するか自分が死ぬまで暴れ続けるという。


【うぉぉぉお前を殺してやる!殺さねぇと腹の虫が治まらねぇ!!】

「随分とお喋りになったもんだな。」

【何故だ!ニルス様は私を右腕と認めてくれないんだ!】

「精神を喰われたか……」

【まぁいいかぁこいつぅを滅茶苦茶にしてぇ差し出せば誉めてくれるぅ!】


デメリスは完全に呑まれてしまった。先ほどからペラペラと喋り続けてあれが外れてしまったみたいだ。そして姿がぶれるとリカの目の前に出現した。氷剣が迫るなかリカは短剣を投げ捨て刀型ブレードを取り出して防ぐ。刀型ブレード『羅刹らせつ』の特殊能力『花月こげつ』にて風の残撃が生まれデメリスに仕掛けた。しかしまわりを覆う冷気により凍ってしまった。


「随分と守りを固めていいきなもんだな。」

【ほざけ勝てばいいんだよ。勝てばこの世界は勝利こそがすべてだぁ。勝者は肯定され、弱者は否定される!】

「ぎゃあぎゃあ喧しいんだよ発情期かてめぇは」

氷残雪アイシングデクレッシェンド


雪の結晶が弾丸となりリカに射出される。リカは防御のオプションワークスを取り出して防ぐ。全範囲から放たれる結晶が防御壁に辺り続けて皹が入り始める。リカは崩れたと同時に駆け出した。身体中に薄く破壊属性の防御膜を張り打ち消していく。ブレードを鞘に納め抜刀しながらデメリスに向かっていく。


疾風虚月しっぷうこげつ


残撃がデメリスの魔力のツボに叩き込まれる。デメリスの魔力が乱れ始め動きが乱雑になり始める。呪いの制御を失ったデメリスは氷剣を振り回し暴れ始めた。


「そんな呪い魔力で乱せば制御を失いやがて死ぬ……安らかに眠れ終風しまいかぜ

【バカなぁ俺がやられるなどぉ」


デメリスは真っ二つに切り裂かれた。変貌が人間に戻り落下してしった。地面に叩きつけて即死した。


「お前の敗因はその力を過信したことだ。」


死んだデメリスに近づき剣と鎧、指輪を抜き取った。鑑定し改良するために奪った。そしてカズトがようやく合流した。


「終わったようだな。」

「あぁなんとかなオプションワークスはさらに改良する余地がありそうだな。」


リカは実験のために何度も違う武器を使用していた。改善対策を考えていると……鳥肌が立つような魔力を感じていた空に視線を送る。


「おやデメリスを殺ったようだね」


長いローブを羽織っている親玉らきし人物が降りてきた。魔力が尋常じゃないほど垂れ流しており、殺気をまるでコートのように着込んでいる感覚であった。

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