燃えていく魂
素晴らしい街並みがあるアルカディア城外は火に包まれている。市民は混乱し、逃げ殺されていた。
王国内のギルド員が集結し現場の対応に負われていた。【夜桜】マスターのクリス・ハイトも出撃していた。次々に溢れでるローブの集団にうんざりしていた。火魔法と雷魔法を併用して倒していく。そして1人の男がクリスの前に立ちはだかった。
「貴方が聡明でなる夜桜マスターであるか……」
「そうだが貴公は?」
「これは失礼。これから殺す相手に無粋な真似を私は【夜明の魔剣】殲滅行動隊副隊長デメリスというものだ。」
夜明の魔剣……全国に轟くテロリスト集団。組織のためなら国を落とす危ないやつらだ。こいつらのせいで今までに3ヵ国と20ギルドを壊滅させている。だがその首領が誰も知らない謎に包まれた組織だ。
さらにデメリスという男……王国内で50件の殺人に関与している指名手配の犯罪者である。ギルド夜桜でも密かに彼を追っていたが、尻尾を掴めずにいた。
「お前らは何のためにここを襲う!。」
「いいでしょう。我らは魔石の探索と最近噂になっている『サイエンス』という魔道具技師がここに滞在してると聞き、そいつの拉致だ。」
「そんな事の為にこのような行為を。」
クリスはその為にこの国が襲われたことに苛立った。そしてサイエンス……クロキバ・リカを何としても守らねばならないと
「話をし過ぎたようだ…氷魔法……氷槍」
デメリスの背後に氷で造形された槍が出現した。それをクリスに向け放たれる。クリスは火炎槍にて対抗する。それらがぶつかり合い蒸発し相殺した。
「来なさい!炎牙」
「造形氷魔法…
氷蜂爆
氷狼
氷竜」
クリスの魔武器である炎の剣を呼び出した。
デメリスは造形魔法で氷の蜂、竜、狼を数百造り上げる。造形魔導師は数が少なく文献も少ないため対処に難儀である。それらを1度に造り上げるデメリスは一流であると言える。
デメリスの命令で一斉に動き始めた。クリスは炎探知魔法ですべての氷魔法を捉える。
「焼き払え炎乱」
炎牙を振るうと炎の帯が現れて、その帯が氷魔法にすべて命中した。
「ほう腕はいいなだが」
デメリスは冷静な顔で次々に氷魔法で形成していく。クリスは形成された氷魔法をただ斬っていくしか無かった。間合いを詰めれば串刺し、離れたら造形氷魔法で奇襲を受けてしまうため、手数がへっていた。だがあれを使用・・すればこの状況を打破できる。
(突破口が見つからない……このままだと)
「考え事をしていていいのか?」
突如クリスの背中が凍りついた。魔力や魔法を使った形跡が無いことに驚いた。そしてその氷が爆散した。クリスの背中は凄まじい火傷の後が残った。内臓もいくらか損傷したがまだ動けてはいる。
「空氷魔法……爆氷」
クリス(くっ)
「ではこれで仕舞いにしよう空氷魔法……」
(ここだ!)
クリスは懐に締まってあった小さな棒状の箱を取り出した。そして発動と同時にデメリスの魔法が炸裂した。辺り一面が爆煙に包まれる。デメリスは殺したと思い立ち去ろうとした。が空気を斬る音が聞こえ、振り向くと魔法で止めをさした筈のクリスが立っていた。手には魔武器ではなく炎の剣が握られていた。
「な、何故だ」
「オプションワークス……灰塵」
このオプションワークスはリカが氷魔法と空間魔法を併用する敵が現れたと想定して製作したものである。だか炎の温度は定まっておらず魔力が高ければ高いほど高温になる。クリスは残りの魔力を体力分だけ残し注ぎ込んだため、王国内の水が蒸発するぐらい上昇している。このままいけば世界中の水が干上がってしまう可能性がある。
「っ口が切れただと?」
「マスターあれを使いやがったな……」
「おいリカ……マスターに何を渡した!」
「某総隊長の刀のあれを参考にして創ったからな……下手したら俺たちまでやられる可能性があるな」
「それ話したのか?」
「いや……注意だけはしたはずだ。無理そうだったら使えとな……その時なんだろ」
「急ぐぞ……この」
カズトたちは術式を足に展開し、高速で【夜桜】マスタークリスのところに合流しようと向かっていた。だがその途中途中で敵に遭遇して倒しながら向かっているが多過ぎて迎えていなかった。
「ここは俺に任せろ……リカお前はマスターのところへ……
露払いをさせてもらう……いけぇ」
カズトは嵐と雷の合成の炎をイザナミ・イサナミを使い敵を凪ぎ払い、リカをマスターの元へ向かわせていった。




