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言葉を重ねるしかないんだ(一日一詩(あくまで目標)

あの人はとても優しいので

あの人はとても優しいので

人形の代わりに自分の子供を殴る


子供には殴るべき理由があるからだ

自分の許可なしにお菓子を食べる

自分の許可なしに大声を出す

自分の許可なしに泣く


(そしてそれは人形には存在しない)


高度に象徴化された概念の中で

自ら理由を発しないものは

自ら理由を発するもの以上に


守られなければならない


大事なお人形はきれいなおうちの中

掃き溜めの中でそこだけが整えられている

それがその家の象徴だから


素敵な家族であるという記号を穿たれているのだから

痣だらけの子供も

床から食物を口にする子供も

幸せである呪いをかけられている


(そしてそれをかけたのは、人形を守りたい外側の人間たちだ)


誰がそれを虐待と呼ぶのだろう

他者を守れという至上の命令の完璧な守護者の振る舞いを


(そしてそれは)


連綿と繰り返されてきた

その


(自滅の道に見えるそれは)


自我のないものの使命

泥の中から生み落とす振り子の儀式


だから子供はもう知っている

吹き荒れる激高を向けられて人形の笑みを浮かべられる


自分が人形でないことを知っている

それが、自由意思である、と

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