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僕のモノクロだった世界が君に出会ってから色付き始める  作者: 高橋裕司
第四章 確かに僕は
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青春部始動よっ

 昨日山岸さんが看病をしてくれたお陰で風邪が治り、僕は普通に学校に登校する。昨日は恥ずかしかったけど凄く嬉しかったな……、久々に誰かと時間を共有出来た気がする。


 でも最後どうしたんだろう? 僕は昨日の山岸さんの様子を振り返る。


『じゃ、じゃあっお大事にっ』


 凄い慌ててたな……。それに顔がいつもより赤かったような? 僕がそんな事を思いながら渡り廊下を歩いていると……。


「集ちゃ〜〜〜んっっ!!」


 そう言いながら後ろから勢い良く抱きついてくる美紗ねえ。


「美紗ねえ、もう僕達の関係隠す気ないよね?」


 周囲の目線が痛い。禁断の関係だとか思われてたらやだな〜っ。というか、それだったらもっと人目を憚るわっ!! 僕は抱きついてきた美紗ねえを必死に引き剥がしながら


「それで……ただこんな事をしに来たわけじゃないんでしょ?」


 僕が言うとだらしなく緩んでた顔が引き締まり真面目な表情へと変わる。……そういうスイッチの切り替えが出来るなら常にオンの大人のおねえさんのままで学校内で過ごしてほしい。


「集ちゃんが風邪から復帰したから。これから青春部始動よっ」


 僕はその台詞を聞いて気分が落ちる。そういえばそうだった……。今日から帰宅部として行動出来ないのか……はぁ。


「それで最初の活動として何をするの?」


「フフフフッ……。それはその時になってからのお楽しみ」


 うわなんだろう? その笑みを見る限り面倒な感じがするんだけど。


「放課後部室に集合ねっ。皆にも伝えといてっ!!」


 そう言って軽快なステップを踏みながら去っていく美紗ねえ……。僕が皆に呼びかけるのか? はぁ……。


 僕はその後皆に伝え、約束の放課後になり皆で部室に向かう。どんな面倒くさい事をされるのかと僕は授業中気が気じゃなかった。


「やっと来たわね……。皆遅いわよっ?」


 なんでそんなテンション高いんだよっ!? 


「それで……何をするの?」


 僕が問いかけると勢い良く前にある物を付き出す。


「……募金箱?」


 そう、目の前に出されたのは募金箱だった。


「そう、今戦争で困っている人達がいるのを知ってるわよね?」


 僕はその言葉に押しだまり考える。今も紛争は続いている。世界では未だに戦争・紛争が続いている。最近のは知らないけど、2018年9月までの段階で紛争で子供を約5000人亡くしたなどと言った話を聞く。それ以上の事は僕は知らないけど。


「貴方達が思ってるより困ってる人は世界中に沢山いるの……。だから私はその手助けをしてあげたい」

 

「それが黒崎先生の言う青春部……なんですね?」


 おい天道、目を輝かせるんじゃないっ!? 絶対今感銘受けてやる気出そうとしてんだろっ!?


「という訳で皆駅へ向かわよっ!!」


 美紗ねえのその言葉に従って僕達は駅へ向かうのだった――。

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