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リアルなんか怖くないと思っていたのに…

作者: 神名代洸

今日も僕は書店を巡っていた。

もちろん読むのは恐怖ものやミステリー小説だ。

そのてのが好きなので自宅にある本棚のほとんどの本はその種類で埋め尽くされている。

でもさー、思ったような怖い本がないんだよね〜。

あらすじ読んでも怖いと思わない。

仕方がないので始めの数ページを見てみるが、やっぱり怖くない。

何で怖くないんだろう…。

そのての本を読みすぎたのかと思っていたのだが、それだけではない気がする。


今は本だけでは飽き足らず、DVDも買っていた。

まぁ、種類はサスペンスかなぁ〜。

毎回必ずと言っていいほど人体の骨が出てくる。

殺人ものだ。

それも最近は飽きてきてしまっている為、売り払おうかと悩んでいた。


そんな中出会ったのは一冊の本だった。


その本は体験談なのだが、みよ〜にリアルさがあり、興味を惹かれた。

その中の一話が特に気になる。

その話はどうやら夢のようだ。

夢なのになぜ怖いのだろう…。

気になる〜。


短編で読みやすいのもあって、立ち読みしてきたのだが、頭の片隅に残っているようでふとした瞬間に思い出す。


一瞬だが思った。

これ…夢で見たのとおんなじだ。

細かな部分は違うのだが、大体は似ている。

デジャビュ?

そんなものでまとめてしまっていいのか?

でもさ〜分かっちゃってるから。

夢見たのと全く同じことが起きてるって。


誰にも相談なんかできないよ。

だって僕は1人だから。



さてどうしたものかと考えてたら目の前に1人の男の人が歩いてきた。

ここまで全く一緒だ。でもさ、それ以降夢みてないんだよね〜。なんか目が覚めちゃって…だから分からない。

男の人は徐々に近づいてくるのだが、下を向いているので顔までは分からない。

すれ違いざまにでも見られるかもというなんとも言い難い淡い期待を持って進んで見た。

チラ見できればよかったんだ。

僕は同性に興味はないから。

でもさ、見ちまったんだ。

見たくなかったよ。

だってさ〜〜、…ったんだよ?

??

分かんないかなぁ〜。

無かったんだよ。


顔が!



恐怖したね。

怖くてたまらない。

今までそんな体験一度だってしたことなんかなかったんだ。それが、それが、今見るなんて誰が想像できよう…。

冷や汗がつたい降りる。


口元も何もない。

ただモゴモゴと動かすことはできるようだ。

でも何言ってるのか全くわからない。声が出ないから当然か。

真っ青になってる僕の顔は多分恐怖で固まってるのだろう。

想像するしかないが。


その男?が僕の方へと近づいてくる。

頼む、近寄るな!

僕は何度願っただろう…。

それでもその男は歩く方向を変えない。ならば自分がと思ったのだが、その男もやはり方向転換するのだ。



取り憑かれた…。


そう思ったよ。


だけど、その場から走ってみてもそいつからは離れられないようで、走った先には必ずそいつがいた。

その時ふと思い出したんだ。

で、手にしているそれに力を込め願った。



僕に取り憑いても何にもしてあげられないよと。



すると足を止め、どこかへと歩いて行った。

手にしていたものはなんだったって?

ああ、あれ。

御守りだ。

親から渡されていたのを思い出したんだ。


助かったよ〜。


それ以降も怖いことは起きなくなったんだ。



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― 新着の感想 ―
[一言] ∀・)なんでしょう。とても個性的な作品ですね。なんとも言えない不思議な印象を持ちました。そんな評価です。面白い作品ですね。
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