始まる
プロローグ 上田 コウタ
「見なさいコウタこれが私の力よ!」
そう言いなが自身満々に胸を張り俺の前で自分の力を見せてくる女神。
だかその力は手のひらにソフトボールほどの光の玉があるだけでちょっと眩しいくらいである。
「いや、なんだよこれ⁉︎ちょっと眩しいだけじゃないか!こんなんでなんの役立つんだよ!」
「何言ってんの? この神聖な光の輝きがわからないなんて今まで何してきたの?」
「普通に学生やってたよ! 何処にでもいる一般だよ!」
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何故こんなことになったか
・・・・俺は頭抱えながら思い出していた。
あれは、いつものように過ごしていた時だ。両親は出かけ一人で留守番をしていた。
腹が減り冷蔵庫を探したら、餅があったのでそれを温めてテレビを見ながら食べていた。その時・・・
餅が喉に詰まってしまったのだ。助けてを呼ぼうにも声は出ず・・・・・・そのまま死んでしまったのだ。くそっ‼︎
流石は何人もの人をあの世に送ってきた白い悪魔だ!!見くびっていたぜ。
そして、次に気がついたら時は回りが白い壁に囲まれた部屋にいた。目の前に沢山のおじいちゃんやおばあちゃんがいた。その時になって自分の状態に気がついた。あぁ俺は・・・確かめる為に目の前に居るばあちゃんに尋ねた。
おばあちゃんの話によると俺が目が覚める前に天使の格好をした女の子が来て自分たちが死んだことやこの場所は天国に向かうためのエレベーターみたいな物だと説明されたらしい。
えっ!いや俺も起こせよ!何勝手に話進めてるの?まだ寝ているやついるのにひどくない?
そう思っているとゴウッンと音がし地面にが少し揺れた。どうやらエレベーターが動き出したようだ。
回りを見たら立っているのは俺だけであり、ちょと恥ずかしくなったので座ろうとしたら何かが俺の前で光った。
よく見ているとそれは、釣りをする時に使う針だった。なんでこんな所にあるだ?と不思議に思っていたら
その針がスゴイ勢いで俺の口に引っかかり(えっ!)そのまま俺は釣られてしまった。
痛い痛い痛い!
さっきまで話していた、おばあちゃんに目を向けると
おばあちゃんは親指を立て
「グットラック」
良すぎる発音と共に俺を見送った。
他のおじいちゃんやおばあちゃんも全員が親指を立てていた
これ絶対あんたら打ち合わせしているだろ!!!
「チックショ〜〜〜‼︎‼︎‼︎」
叫ばずにはいられなかった。