登場人物一覧 その1(再掲)
今後、登場人物が増えた場合には、こちらに書き足す形式を取ります。
年齢は、第五章開始時のもの。
ヒロと愉快な仲間たち
ヒロ
16歳。トラックに撥ねられ、神様や幽霊・霊獣が存在する異世界「大陸」に13歳の少年として転生してきた、日本の大学生(当時21歳)。
臨死体験の結果、「幽霊を見る・会話する」能力に目覚めたため、「死霊術師」と称されている。
意図せぬ事故に巻き込んだお詫びか、原因となった「好奇心の女神」から、全ステータス15~20ポイントアップ(MAX100ポイントとして)の転生ボーナスを受けている。
仲間になった幽霊の一人であるアリエルから、「断絶した家を継承して欲しい」と頼まれ、ヒロ・ド・カレワラを名乗るようになった。
「大陸」に存在する「王国」の学園を卒業し、大戦に高級士官として参加。
木炭式浄水器を普及させるなどの功績のほか、主にカレワラの家格を根拠に、男爵位を授けられた。
ルックスは50点/100点だったが、転生ボーナスで17ポイントアップしている。
好奇心の女神
「大陸」には、事象や概念の数だけ、神が存在する。そのうちのひと柱。男の子だか女の子だかわかりにくい、子供の姿をしている。
日本の学者を大陸に招こうと次元跳躍したものの、着地点がずれて国道の真ん中へ。助けようとしたヒロが、トラックに撥ねられた。
二体のゴーレム、ラスカルとミケを操ってヒロ(とノブレス)に付き纏い、大陸を眺めている。
ジロウ
狩猟民族である「山の民」に飼われていた、大型狩猟犬の幽霊。真っ白でもふもふ。
はぐれ大足(≒ヒグマ?)から主人を守って果て、幽霊になっていたが、ヒロに懐いた。
王国では、「動物の幽霊はいない」と信じられているので、実はちょっとした隠し玉。
詩人アリエル
享年30歳(?)。アリエルはペンネーム。本名は「なるへい・ド・カレワラ」。伝説の名詩人。
堂々たる体格、ほぼ素裸。美にうるさく、おネエ言葉のバイセクシャル。
(約)81年前、王都から追放の上記録抹消刑に処された。シスターとして修行中の王女(8歳前後?)と恋に落ち、当時の国王の逆鱗に触れたためと言われている。その10年後、極東の湖城イースにて、死亡した。
文武両道にして、政治・儀礼・典故・芸術全てに通ぜざる無き「名人」。追放当時は宮中の花形である「殿前軍(近衛)中隊長」を務めていたらしい。
断絶した家の復興と、もう一つ願いがあるようだ。
シスターピンク
享年は10代半ば。シスターピンクはペンネーム。本名は「花子」、家名は無い。
同人作家・腐女子。絵がうまく、天才的な空間認識能力を持つ。
生前、学園に死蔵されている「アレ」な文学作品の匂いを嗅ぎつけ、書庫である「旧校舎」に入り浸っていたところ、崩れた本の下敷きになった。
「父親が天に召される時、一緒に逝きたい」という条件でヒロと契約している。
朝倉
霊が大太刀と一体化した、妖刀。いわゆるインテリジェンス・ソード。
生前は刀術の達人であったが、仕えていた主君の無道な行いに激怒。これを弑逆した後に自殺したが、その際に使っていた刀に霊が固定化してしまったらしい。
「ヒロを刀術家として育て、強敵と立ち合う」という条件でヒロと契約している。
モリー老
モリー老は、仲間内での呼び名。本名は、「佐久間盛政」。
千早の祖父にして、「ファンゾ百人衆」と称される「豪族」・「領邦のあるじ」であった。
千早とその兄との間にお家騒動があり、寄り親であるメル家からなかなか相続の許可が下りなかったため、佐久間家の将来を憂慮しつつ天寿を迎えた。無念のため、幽霊として現世にとどまっていたが、佐久間家のお家騒動は解決。「千早が嫁に行く(婿を取る)まで」という条件で、ヒロと契約している。
ヴァガン
享年21歳(?)。触れた相手と念話を交わせるという異能を持つためか、生後間もなく山に捨てられ、霊獣・グリフォンに育てられた青年。グリフォンの『翼』・『嘴』の兄貴分。太鼓腹で短足、天真爛漫な野生児。
宗教組織・天真会の李老師に保護され、学園に入学。周囲のエリート少年達になじめず苦労するも、学園を無事卒業。妻まつを得、息子ファギュスをもうけ、天真会の出家として社会人デビューした直後、「北賊」の諜報組織「皂衣衛」に暗殺された。
「知らぬ世界に投げ込まれ、それでも地歩を築いていく」その姿に、ヒロは自分を投影していた。暗殺に対する復讐は、ヒロにとっての転機となった。
「グリフォンの『翼』・『嘴』か、ヒロが寿命を迎えるまで」という条件で、契約している。
ハンス
享年18歳。行商人。
転生して来たヒロが、最初に契約した幽霊。「新都に帰り、お世話になったブルグミュラー商会会長に借金を返済するまで」という条件で契約。契約完了により、天に帰った。
カレワラ一党
ピーター
17歳。76年(?)前、高岡城を訪れたアリエルは、自らの懐剣を守り刀として地元の少年・サムに与えた。以来サムは、「アリエルの従僕」を名乗り、その帰還を待ち望みつつ、孫のピーターを従僕として育てた。アリエルと共に高岡城にやって来たヒロがカレワラの後継者を名乗るに伴い、ピーターはヒロの従僕となる。
商家の出であり、街場のことに詳しい。本来は能弁なお調子者。ヒロから鉈を与えられた。小柄な体格。
ユル・ライネン
17歳。学園の斧師範を務めるライネン先生の甥。ヒロと斧使いサラとの試合をきっかけに、ライネン先生の紹介でカレワラ家の郎党となる。
若手の武術大会では準優勝の成績を収めた。斧と盾の技術は立派なもの。
雄偉な体格に、「つぶらな瞳と赤い頬」のかわいらしい顔が乗っかっている。性格は純朴。お勉強、特に計数が大の苦手。
アカイウス・アンドリュー・シスル
30歳前。カレワラ家の筆頭郎党。
故・ウッドメル伯爵の郎党として、「使番」を務めていた切れ者。伯爵の非業の戦死の後、ウッドメルを統治したギュンメル伯爵に対するクーデター未遂を起こす。許されてギュンメル伯の「草」を務めていたが、故主の次男であるヤンの乱行を許せず、暗殺。功績と罪過を相殺され、追放処分を受けた後、「山の民」のもとに身を寄せる。ヴァガン殺害に対する復讐行で北上したヒロと再会し、その説得で再び「主君に、家に仕える」ことを選択した。
「己の覚悟と責任で事を為す」男で、大概の仕事をソツなくこなす優秀な郎党。主君に対する要求は厳しい。騎兵技能を持ち、体格は平均より少し小柄。容貌には暗さと苦味がある。
カタリナ
24歳。聖神教女子修道会のシスターとして、修道院に「押し込められて」いた。
ヒロが貴族として一家を立てるに際し、侍女として修道院から引き抜いた。
「適切な」態度を貫く女性。あえて多くを語らぬことで、相手の発言を促し、情報を収集することに長けている。
サイサリス
21歳。聖神教女子修道会のシスターから、ある家の「侍女」となった。子供ができるや、その家から害されそうになり、逃げ出して天真会に身を寄せる。クラブ「夜光杯」でホステスを務めながら子供を育てていたが、やはりカレワラ家の侍女になった。
爆弾を放り込むような発言により、相手の本音を引き出すことに長けている。
学園の友人達
フィリア
16歳。本名、フィリア・S・(略)・ド・ラ・メル。
王国四大貴族、「武のメル家」の直系。メル公爵の六女。
聖神教のシスター・また学園初等部の生徒として、実習ということで新都からギュンメルを訪れた際、ヒロに出会う。
死霊術師のヒロを当初は警戒していたが、根が善良で隙だらけの日本人。早い段階で信用するようになり、その異能と日本の初等・中等教育で育まれた教養に着目。拾って新都に連れ帰った。以後ヒロは、フィリアの食客として活動することとなる。
8歳の時、メル家の総領である姉・ソフィアの、いわば「スペア」として生きることを決意。姉の名代として、13歳での初陣以降、各地の戦場で指揮を取る。いわゆる優等生でありつつ、家伝の教育もあり将器・政治家としての資質を有する。世にあまねく存する霊気を変換して利用する霊能、「浄霊術」を用いる浄霊師でもある。得物は杖。
大戦が終結し、姉ソフィアに後継の男児が生まれたため、「スペア」としての人生から解放された。今後の生き方を探るべく(?)王都に帰り貴族デビューをする予定。
13歳当時は背も小さかったが、16歳の現時点では、背は伸びている。美少女には違いないが、そう口にするには少々躊躇いも感じさせる「威」を備えている。メシマズ(薄味)。
千早
16歳。現在は千早・ミューラーを名乗る。
メル家の寄騎でもある豪族、ファンゾ百人衆の家に生まれた少女。佐久間盛政の孫。
天真会の行者・また学園初等部の生徒として、実習ということで新都からリージョン・森を訪れた帰路、ギュンメルでヒロに出会う。
フィリアとは8歳の時に、王都で出会った。フィリアがソフィアのスペアとしての人生を歩み始めたことをきっかけに、フィリアと付き合って生きていくことを決意。現在はヒロと同様、フィリアの食客として活動している。
物事をおおづかみに把握することを得意とする。世にあまねく存する霊気を身に纏い、剛力を発揮する「説法師」でもある。その霊能は特に高く、武術の才能・天真会における研鑽も相俟って、武術に関しては天才少女の名をほしいままにしている。得物は棒。
大戦では敵の総大将を捕虜にするという大功を挙げ、王国から領邦を賜った。そのお礼を申し上げるべく、王都に赴く。スタイル抜群の美少女。メシマズ(お子ちゃま舌)。
レイナ
16歳。本名、玲奈・(略)・ド・ラ・立花。
王国四大貴族、「文の立花」の総領。現在は子爵。
学園の交差点でぶつかったのがヒロとの出会い。文化・芸術系に特に優れ、物事の本質を一瞬で見抜く才質を持つ。
立花家は「王の友」という特殊な立ち位置にあり、王から平民まで、誰に対しても遠慮なく物を言うのが一種の仕事、貴族としての義務というところがある。ヒロに対する舌鋒も鋭い。
やはり王都で貴族デビューを果たすべく、旅に出た。
美少女には違いないが、そう口にすることをためらうほどの小柄な少女。王国では13歳~15歳がおおよその成人年齢であるため、「合法」ではあるけれど。得物は小太刀。片付けられない女。
マグナム
16歳。
農家の三男坊であったが、説法師としての才能を認められ、初等部から学園に在籍している。
190cmを越える筋肉質の体格、知性溢れる顔、子供の心を持つ少年だが、ひと言で称するならば「努力家」。
地元を悩ましていた盗賊の頭目を捕獲し、「カンヌの英雄」と称される。大戦でも功績を立て、「アイドル」マリア・クロウとお付き合いしている庶民の星。メル家や極東軍部も、その名声を利用している。
得物は霊弾を発する拳銃・機関砲。ナイフ・徒手格闘をも得意とし、斧を習い始めた。舌禍癖あり。
ノブレス・ノービス
16歳。学園の学生寮では、3年間ヒロと同室であった。
特技はボウガンとワイヤートラップ。それ以外はまるでダメ。趣味は昼寝。
落第しかかっていたところ、実家の机の引き出しから腹にポケットをつけたゴーレム「ラスカル」が飛び出してきたため、「異能持ち」として学園に在籍することを許された。
大戦でも生き残り、累代の地道な功績もあって、現在では千人隊長。小さな集落の主となったクリスティーネ・ゴードンと婚約している。
ジャック・ゴードン
享年15歳。
おとこ気溢れる性格で、学園ではクラスのリーダー的存在の一人であった。政治的な理由により父が主家を退転したため、ゴードン家はつらい立場に置かれていたが、その逆境にめげることはなかった。本人は歌(「大音」の異能持ちであった)と料理が得意と言っていたけれど、周囲は必死に止めていた。
大戦の序盤功績を挙げるも、敵の罠にかかり、命を落とす。
父子の功績により、妹のクリスティーネが領邦を得た。
スヌーク・ハニガン
享年15歳。
「爵位を金で買った」準男爵家の跡取りとして、必要以上に貴族的に振舞っていた「鼻持ちならぬ」少年。理財・経営の才を持ち、「貴族として、大戦で武功を挙げた後には、そちらへ進む」と決意していた。
十分な準備を重ね、大戦の序盤に功績を挙げるも、ジャックの死を利用した敵の知略にかかり、命を落とす。
弟スヌツグが、「名誉のハニガン分家」の跡取りとなった。
イーサン・デクスター
16歳。王国四大貴族「政のトワ」を構成する有力氏族、財務担当デクスター家の直系。現在は男爵。
学園を代表する英才。政治・経済には無類の強さを発揮する。スヌーク言うところの「真の貴族」の一人であり、身分が低い者に対しても温厚に接し、不快な思いをさせることがない。が、分をわきまえぬ侮りを示す者、財務の職掌を妨げる者、経済犯罪を犯す者に対しては厳格な対応を取る。
王国の名流貴族として、王都でデビューを果たすため、ヒロ達とともに旅に出た。
その容貌は「健全にして端正」。得物はメイス。浮気は上手に隠しましょう。
トモエ・アサヒ
16歳。刑事司法担当・アサヒ家の長女。イーサンの婚約者。
誰に対しても暖かく接するが、そこは刑事裁判官のお家柄、怒らせると怖いようだ。
やはり「端正」な容姿。塚原道場に所属し、薙刀を用いる。
ヒューム
16歳。水の利用を得意とするニンジャ集団「霞の里」の次期頭領。目的のためには手段を選ばないけれど、「人間味」に対する理解に及ばぬところがあるせいか、どこかズレたところもある少年。
仕事でヘマをすることはなく、収集した情報を統合・分析するのがその本領。「下忍」である和風美少女「楓」を連れていることに、学園の男子は憤慨しきり。もうひとりの下忍・「ハクレン」は彼の庶兄。
体格はしごく平均的。塚原道場の門弟で、ヒロとはよきライバル。現在はヒロの寄騎として行動を共にしている。
得物は小太刀を中心に、投擲。趣味は……もとい、得意は女装。
マリア・クロウ
16歳。幼時に「歌の神」の加護を受けてしまったため、「歌うことで人の心を動かす」運命を背負う。自分の気持ちを歌に乗せて相手に伝えることのできる、天才音楽少女。
歌うことで自他の感情を増幅してしまうため、いわゆる「バフ・デバフ」や「ステータス異常」・「即死効果」を引き出す「初見殺し」でもある。本人も自覚の元に幼時より鍛錬を続け、感情のコントロールに長ける。
モデル体型の長身美少女。カンヌの英雄・マグナム氏とお付き合いしている。得物は家伝の武術、鞭。本人は気に入らないようだ。
アンヌ・ウィリス
16歳。やや小柄な文学少女。レイナやマリアとつるんでいることが多い。
ティナ・ウィリス
16歳。アンヌの従姉妹。ヒロの紹介もあり、サラ・(略)・ミーディエの側仕えとなる。
マグナムに次ぐほどの雄偉な体格を持つ、斧使い。猥褻な言葉を挟まずには会話ができない。
女子はなぜ猥談(ただただ猥褻)と下ネタ(そこには笑いがなければならない)とを区別できないのか。世の男子の憤りを、ここに代弁させてもらう。
ミーナ
16歳。王都学園からの転校生。防具職人だが、学園の生徒にして「錬金術師」を名乗るだけあって、ただ職人であるのみならず、冶金学にも詳しい。霊能を感覚に全振りしている。
ヒロとフィリア、千早の鎧は彼女の手になる。ハンマーを使う。
キルト・K・G・キュビ
16歳。王都学園からの転校生。四大貴族「武のキュビ家」の末端に属する。「スリルの神」の加護を受けてしまったため、やたらと危険な目に遭う上、そうした任務には参加せずにはいられない少年。メルの牙城である極東に転校してきたのも、神の差配である。現在はエドワード・(略)・キュビの郎党。
性格・見た目ともに、ガラが悪い。得意は弓。
学園の上級生
孝・方
18歳。ヒロの入学当時は、学園の寮長であった。
天真会極東総本部長・李老師の孫弟子であり、15歳にして若手の武術大会で準優勝を収めるレベルの腕前を持つ。武術大会優勝後に騒動を起こしたヴァンサン・ビガール(ヴィンセント)とは親友。卒業後は天真会に所属する出家となり、「よく鍛え、よく働き、よく遊んで」いる。霊能を有していないことがコンプレックスだったが、少しずつ克服しているようだ。
(余談ですが……書いているうちに、当初の予定から一番変わってしまったキャラであります。)
シンノスケ
17歳。塚原道場の兄弟子。庶民の出。
浄霊師であり、刀に霊気をまとわせることができる。霊能の強さが微妙であるため、ヒロやマグナムほどの活躍ができず、進路に悩んでいた。それでも生徒会執行部に選出されるぐらいには優秀で気が回る少年であり、「市長ぐらいなら優に務まる」才幹は持っている。
大戦で左腕切断の大怪我を負い、小太刀使いとしての道を歩み始める。
カルヴィン・ディートリヒ
17歳。「アホのカルヴィン」。
熱心な聖神教の信者であり、現在は志望どおり「聖堂騎士」に就任している。熱心すぎるためにやや視野が狭く、当初はヒロを毛嫌いしていた。最近はおとなになった模様。
視野が狭いのも悪いことばかりではない。断固として(彼が考える)正義を貫くその姿には、弱気を励ます強さがある。が、融通の利かぬアホであることも間違いない。そこそこイケメンなのに。
得物は片手剣。浄霊師であり、霊弾を野球のピッチャーのように投げることができる。
アイリン・チャオ
17歳。カルヴィンの彼女。しゃべりがとろく、腹黒い。サブミッションが得意。
ウィリアム
17歳。ヒロが所属していた「歴史部」の先輩であり、「史料に基づいた、下からの歴史学」を志す。
卒業後の現在、学園の助教を務めている。
イブ・ハルタ
17歳。歴史部の先輩。「歴史観に基づいた、上からの歴史学」を志す。
ダニエル・コクトー
17歳。歴史部の先輩。洋服デザイナーになるため、服飾文化の研究をしていた。
ヒロの外套は、彼の手になる。
学園の下級生
サラ
15歳。本名、サラ・E・(略)・ド・ラ・ミーディエ。
ミーディエ辺境伯の次女(末娘)。10年前の第一次ウッドメル大会戦で父のミーディエ辺境伯が醜態を曝したため、肩身の狭い思いをしていた。第二次ウッドメル大会戦では、ミーディエ辺境伯が大活躍。心穏やかに過ごしている模様。
説法師の斧使いで、ライネン道場の弟子。千早は当然としてヒロにも及ばぬものの、相当な腕前の持ち主である。意志と負けん気の強さは、さすが領邦貴族の末娘。
涼やかな目元と頑固そうな口元、尋常な体格の美少女。
クリスティーネ・ゴードン
15歳。ジャックの妹。父がミーディエ辺境伯の郎党だった縁で、サラと共に行動することが多い。
恋愛小説作家。現在は小さな集落のご領主様。ノブレスと婚約中。
アルバート・セシル
15歳。トワ系名門・セシル家の次男。イーサンとも仲が良い。セシル家は港湾を中心としたインフラ周り担当のお家柄である。
なかなかの美少年で、傍若無人な遊びも要領良く楽しんでいるようだ。仲間を遠慮なくどつき回すことも含めて、典型的な高位貴族の子弟。
フレデリク・タレーラン
15歳。ダグダ遠征で、ヒロが指揮する大隊に所属していた。「空気が読める」、「ものが見える」少年。たれ目。
ヴァレリア
15歳。説法師の槍使い。力任せで技術が及んでいない、やや「アホの子」。
「千早の従卒」として、周囲から外堀を埋められつつある。
シオネ
15歳。天真会に所属する、「天気予報」の異能持ち。
異能を持っている者が周囲から都合よく追い使われることに、疑問を抱いている少年。
孤独になりがちであったヴァガンとも、どこか通じ合っていた。
スヌツグ・ハニガン
14歳。スヌークの弟。小柄なスヌークとは異なり、堂々たる体格。成績も優秀。ハニガン分家にただ一つ足りなかった「栄誉・名声」を、兄のおかげで手に入れた。




