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プロローグ



コミックス版『異世界王朝物語』(文藝春秋社)、ピッコマにて連載中です。

https://piccoma.com/web/author/product/list/49487/K

ご覧いただきたく、なにとぞお願い申し上げます。





 目が合った。

 そのまま魅き込まれて……撥ね飛ばされた。

 なんだこれは?なにが起きている?


 そう、大学へと向かういつもの道。

 見るともなしに目を向けたら、その真ん中に子供がいて。

 ああ、そういうことか。

 危ないと思って、反射的に後先考えずに飛び出しちゃったんだな、俺。

 こんなところもあったのか。自分でもびっくりだ。


 「ごめんなさい!」

 その子が叫んだ。


 「気にしなくていいさ。それと、こういう時は『ありがとう』と言うもんだよ。」

 とか何とか、気の利いたことを言おうと――人のまさに死なんとする、というヤツだ。間抜けな最期かも知れないけど、いや、間抜けな最期だからこそ、せめてカッコいいこと言って締めくくりたいじゃないか――そう思って、もごもごと口を開こうとしたら。


 「ごめんなさい!……でも、こんな子供に魅き込まれるって、少し業が深くありませんか?そうだ、いろいろ調整しておきますね!」


 え?え?どゆこと?ちょっと待て。聞き捨てならない、名誉に関わる問題を耳にしたような気がするのだが。だいたいキミ、男の子だろうが。だよね、たぶん。と言うか、そこじゃない。そこじゃなくて、ひとの善意を何だと思っているんだ。こんなことだから、最近は「子供にかかわるな」っていう情けない風潮が……いやそれ以上に、少年趣味(ショタコン)だと誤解されたままってのはごめんだ。まさに死んでも死に切れない。訂正を求める!


 それにしても、随分と余裕があるなあ。命の危機に瀕すると、スローモーションのように感じるって本当なんだな。

 トラックに撥ね飛ばされたんだ。すぐに衝撃が来るはず――いや、それを感じることもないのかな――なのに、いつまでもどこまでも落ちていくみたいだ……。

 

 

 

 

 

 

 

コミックス版『異世界王朝物語』(文藝春秋社)、ピッコマにて連載中です。

https://piccoma.com/web/author/product/list/49487/K

ご覧いただきたく、なにとぞお願い申し上げます。




 『ウサギ印の暗殺屋』シリーズの作者、三ツ葉きあ 様(ユーザID:920558)より、フィリアの素敵なイラストをいただきました!

 まさに雰囲気ぴったり……ありがとうございます!


挿絵(By みてみん)




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