表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
空舞う箒の巡遊譚  作者: あすへ
第八章 北海道巡遊(後編)
51/55

第12話 いざ青森へ

雪がパラパラと降り出した10時頃、結は室蘭市の上空を飛んでいた。


「今日中には青森に入れるかな?」


北海道での出来事を思い返しながら、洞爺湖町、長万部町、八雲町と南下していく。寂しさを感じつつも、砂浜でひと息つき、再び空へ舞い上がった。


日は西へ傾き、冷たい風が体力を奪う。


「ちょっとお腹が空いたな…いや、我慢我慢。」


そう言い聞かせながら飛び続け、ついに津軽海峡へ差しかかる。


だが――


「うわっ…!」


海の上で待ち受けていたのは、容赦のない強烈な向かい風だった。


「くっ…負けるか…!」


箒に込める魔力を最大まで高め、姿勢を低くして突き進む。荒れる風に何度も体を持っていかれそうになるが、それでも前へ。


どれほど飛び続けただろうか。


やがて、暗くなり始めた空の向こうに陸地が見えた。


「……見えた!」


津軽海峡の暴風を耐え抜いた結は、ついに青森県大間町へと辿り着いた。


箒からゆっくりと降り立ち、肩で息をする。


「はぁっ…はぁっ……つ、着いた……」


足元の大地を踏みしめる。


振り返れば、海の向こうに北海道の影がうっすらと浮かんでいる。


「ほんとに渡ってきたんだな……」


達成感と、少しの寂しさが胸に広がった。


冷たい潮風が頬を撫でる。


それでも今は、その風さえ心地よく感じられた。


次回に続く....

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ