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「ローマの休日」のスローリーディング その17

◎場面7 その2


ジョーは自分のアパートの部屋に入る。

長椅子に眠っているアンを抱き上げてベッドに移す。

そして彼女に呼びかける。


(英語のセリフ)

〇ジョー: Your Highness? Your Royal Highness?

〇アン: Yes... what is it?  Dear Doctor Bonnachoven.

〇ジョー: Hmm? Oh, oh, sure, yes. Well, you're fine, much better. Is there anything you want?

〇アン: So many things.

〇ジョー: Yes? Well, tell the doctor. Tell the good doctor everything.

〇アン: I dreamt and I dreamt...

〇ジョー: Yes? Well, what did you dream?

〇アン:  I dreamt I was asleep on the street and... young man came and he was tall and strong and- he was so mean to me.

〇ジョー: He was?

〇アン: It was wonderful.

〇ジョー: Good morning.

〇アン: Where's Doctor Bonnachoven?

〇ジョー: I'm afraid I don't know anybody by that name.

〇アン:  Wasn't I talking to him just now?

〇ジョー: 'Fraid not.

〇アン: Have I had an accident?

〇ジョー: No.

〇アン: Quite safe for me to sit up?

〇ジョー: Yeah,

〇アン: Thank you. Are these yours?

〇ジョー: Er, did you lose something?

〇アン: No. No. Would you be so kind as tell me where I am?

〇ジョー: Well, this is what is laughingly known as my apartment.


(私訳) 

〇ジョー: 王女様。王女様ですね?

〇アン: (アンは眠ったまま答える)ええ。何の用です?バンノックホーベン先生

〇ジョー: (ジョーは医者の振りをして答える)もうすっかり良くなったよ。欲しいものはあるかね?

〇アン: ええ、とても

〇ジョー: そうか。それなら先生になんでも話してみなさい

〇アン: 夢ばかり見ていました

〇ジョー: ほう。それはどんな夢でした?

〇アン: 道で眠っていたら若い男の方がいらしたの。背が高くてたくましい人。でもとても意地悪で

〇ジョー: (ジョーはやや表情を曇らせ)そうなのか

〇アン: でも素晴らしかった。(ここでアンは目を開け、ジョーがベッドのそばに立っていることに気がつく)

〇ジョー: おはよう

〇アン: バンノックホーベン先生は?

〇ジョー: そんな名前の人は知らないね

〇アン: 先生と話をしていたのではないの?

〇ジョー: 残念ながら

〇アン: 私、怪我でもしたの?

〇ジョー: いいや

〇アン: 起きても大丈夫ね?

〇ジョー: ああ、もちろん

〇アン: ありがとう。(アンは自分がパジャマを着ていることに気がつく)これはあなたの?(ジョーはうなづいた。アンは慌てて掛布団の中に手を突っ込んで何かを確かめる)

〇ジョー: 何かなくした?

〇アン: いいえ.ここがどこなのか説明してくださる?

〇ジョー: うん。笑っちゃうけど有名な僕のアパートだ


(ちょっと一言)


①目を覚ましたアンは自分がパジャマを着ていることに気付く。

Are these yours?「これはあなたのパジャマ?」

と尋ねた後で、ハッとした表情で布団の下に手を入れる。

何かを確かめた後でホッとした表情が彼女の顔に浮かぶが、この間何のセリフもない。

彼女は何をハッとしたのだろうか?

実は自分が口から出した言葉が現実のものになってしまったのではないかという不安がアンを襲ったのだ。

私のこの断定の根拠は前夜の大使館の寝室での伯爵夫人との会話にある。

こうだ。

「パジャマの上だけで。…何も着ないで寝る人がいるのをご存じ?」

そして幸いなことに今アンは「パジャマの上」だけでなく「パジャマの下」も身に着けていることを確認し、ホッと安心したのだ。


②さて、それに続いてアンは自分が今どこにいるのかとジョーに尋ねる。

ジョーはそれに答えて

Well, this is what is laughingly known as my apartment.

「笑っちゃうけど、僕のアパートだ」

と答える。

ジョーは何故「笑っちゃうけど」laughinglyと言ったのかというと、その答えも前夜のシーンにある。

医者に処方された眠剤の影響で朦朧となったままジョーの部屋にやって来たアンは、部屋に入るなりこういった。

Is this the elevator?(これはエレベーターですか?)

アンはその自分の言葉を覚えていまいが、ジョーは皮肉を込めたユーモアで、ここはエレベーターではなく自分の部屋であることを教えたのだ。



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