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「ローマの休日」のスローリーディング その15

◎場面6 その4


若い女(アン王女)がまだ部屋で寝ていることをアパートの管理人のジョバンニに確かめさせたジョーは意気揚々とヘネシー支社長の部屋に戻って来る。

そしてprivate, personal, exclusive interview「個人的で、二人だけで、独占的になされたインタビュー」が取れたら5000ドルをもらうという約束を取り付ける。

勿論ヘネシー支社長はジョーの言葉を本気に受け取ってはおらず、ジョーはヘネシー支社長のSo long, Pigeon「あばよ、カモ男」という言葉に送られて部屋を後にする。



(英語のセリフ) 

・ヘネシー支社長: You still here?

・ジョー: How much would a real interview with this dame be worth?

・ヘネシー支社長: Are you referring to Her Highness?

・ジョー: I'm not referring to Annie Oakley, Dorothy Lamour or Madame....-How much?

・ヘネシー支社長: What do you care? You've got about as much chance of getting-.

・ジョー: I know, but if I did, how much would it be worth?

・ヘネシー支社長: Oh, just a plain talk about world conditions, it might be worth two hundred and fifty. Her views on clothes of course would be worth a lot more-maybe a thousand.

・ジョー: Dollars?

・ヘネシー支社長: Dollars.

・ジョー: I'm talking about her views on everything: 'The Private and Secret Longings of a Princess', her innermost thoughts as revealed to your own correspondent in a private, personal, exclusive interview. Can't use it, huh? I didn't think you'd like it.

・ヘネシー支社長: Come here! Love angle too, I suppose?

・ジョー: Practically all love angle.

・ヘネシー支社長: With pictures.

・ジョー: Could be. How much?

・ヘネシー支社長: That particular story would be worth five grand to any news service. But, er, tell me Mr. Bradley-if you are sober-just how are you going to obtain this fantastic interview?

・ジョー: I plan to enter her sick room disguised as a thermometer.  You said five grand? I want you to shake on that.

・ヘネシー支社長: Ah, you realise, of course, Her Highness is in bed today and leaves for Athens tomorrow.

・ジョー: Yep.

・ヘネシー支社長: Ah, now I'd like to make a little side-bet with you: five hundred says you don't come up with the story. What are you lookin' at that for?

・ジョー:Oh, I just wanna see what time it is.

・ヘネシー支社長: Huh?

・ジョー:Er, what day it is, er- It's a deal!

・ヘネシー支社長: Now I'd you to shake.

・ヘネシー支社長: Now, let's see, you're into me for about five hundred; when you lose this bet you'll owe me a thousand. Why, you poor sucker. I'll practically own you!

・ジョー: You have practically owned me for a couple of years now, but that's all over. I'm gonna win that money and with it I'm gonna buy me a one way ticket back to New York!

・ヘネシー支社長: Go on, go on-I'll love to hear you whine!

・ジョー: And when I'm in a real newsroom, I'll enjoy thinking about you, sitting here with an empty leash in your hands and nobody to twitch for you!

・ヘネシー支社長: So long, Pigeon.


(私訳) 

アンがまだ彼のアパートにいることを電話で確かめたジョーは、意気揚々と支局長の部屋に戻って来る。

・ヘネシー支社長: まだいたのか?

・ジョー: この貴婦人と実際にインタビューしたらいくらになりますか?

・ヘネシー支社長: 王女の話か?

・ジョー:アニー・オークレーでもドロシー・ラムールでもありません。おいくらで?

・ヘネシー支社長: お前が聞いてどうする? お前がインタビューできるチャンスは…

・ジョー: 分かってます。でももしインタビュー出来たら、いくらです?

・ヘネシー支社長: そうだな、世界情勢のコメントなら250。ファッションの話なら、もちろんもっと高くて、1000ぐらい

・ジョー: ドルで?

・ヘネシー支社長: ドルだ

・ジョー: あらゆる分野に関するインタビューなら?例えば「王女様の個人的で秘密の願い」。わが社の記者による独占インタビューで、密かな王女の心の内を告白です。(ヘネシー支局長が呆然としているのを見て、演技っぽく) 使えないか。支局長の好みじゃないし。(部屋を出て行くふりをして、ドアをバタンと閉める。その音に支局長は我に返る)

・ヘネシー支社長: 戻ってこい。恋の要素もあるんだろうな?

・ジョー: ほとんどがそれです

・ヘネシー支社長: 写真付きか?

・ジョー: 付くといくらに?

・ヘネシー支社長: その記事ならどこでも5000は出すだろう。その前に、君がしらふだったら一つ聞かせてくれ。どうやってそのとびっきりのインタビューをとる?

・ジョー: 体温計に変装して病室に入り込みます。5000と言いましたね。では約束として握手を

・ヘネシー支社長: 勿論分かっているだろうが、王女は今日は病気だが、明日にもアテネに立つんだぞ

・ジョー: 分かってます。

・ヘネシー支社長: じゃあ私とちょっと賭けをしないか。記事が取れなければ500だ。(新聞の写真を見ているジョーに)何でそれを見てる?

・ジョー: 何時かなと思いまして

・ヘネシー支社長: えっ?

・ジョー:何曜日かなと。交渉成立です

・ヘネシー支社長: では約束の握手を。さて、私は君に今500貸しているから、この賭けに負けたら1000の貸しだぞ。君は何というカモなんだ。私は君の支配者みたいなもんだ。

・ジョー: あなたは実際この二年間僕の支配者でしたよ。でもそのツキも今日で終わり。僕が勝ちます。そしてその金でチケットを買ってニューヨークに戻ります

・ヘネシー支社長: いいとも。君の泣き言を聞くのが楽しみだ。

・ジョー:本社の編集室で支局長のことを考えます。カモのいない空の手綱を握ってここに座っているあなたの姿をね

・ヘネシー支社長: (部屋を出て行くジョーに向かって)あばよ。カモ君


(ちょっと一言)

ジョーを演じたグレゴリー・ペックは当時すでにハリウッドの人気スターだったが、彼の上品で知的な物腰、チャーミングな目の表情は、今回の場面でも存に発揮されている。

「ローマの休日」はユーモア映画ともいうべきで、最初から笑いを誘われる場面が満載だ。

今回のシーンもしかりだが、ジョーとユーモラスなやり取りをするヘネシー支局長を演じたのはハートリー・パワー(1894年3月14日 - 1966年1月29日)。

アメリカ生まれのイギリス人映画・テレビ俳優。

脇役ながらこの「ローマの休日」で彼は忘れられない役者になった。


②ヘネシー支局長との5000ドルの賭けにジョーが勝ったかどうか。

その結果はラストシーンで明かされる。


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