6.12_明けて舞い戻る。
セントラル南部。
豊かな自然が広がる諸島地帯。
農産に畜産、漁業も醸造も盛んな、セントラルの台所。
そして、青石教会のお膝元。
教会の運営費の多くは、傭兵業での収益により賄われている。
その収益は、この南部に還元されている。
セントラル南部は、豊富な農産資源や、海洋資源があり、それを狙う悪党が後を絶たない。
そこで、教会の傭兵が、用心棒として雇われている。
その縁と付き合いがきっかけで、教会傘下の農地や酒蔵が増えて行ったのだ。
教会は、抗争の絶えないセントラルにおいても、屈指の武闘派集団。
独自の人脈と、独自の「執行官」という強力な戦力を保有しており、その武力はCCCや本部にすら匹敵すると言われている。
教会の息が掛かった設備に、まともな悪党は手出しをしない。
せいぜい、跳ねっ返りの若造が、度胸試しとしてちょっかいを掛けるくらいだ。
南部には、行政からも治安維持のために派兵がされているものの、南部の統治は、実質的に教会が握っている。
セントラルの台所という、国の要所であることも相まって、武力による警備は都市部のそれよりも厳重で、治安は比較的良好。
人と物が多すぎるセンターとは異なり、海と島と山と川で構成されるロケーションは、人が多く集まればバレやすいし、デカい悪だくみをするための施設を隠すにも向かない。
小規模なゲリラや海賊がせいぜいで、センターみたく、縁日感覚で悪党が戦車を乗り回すとか、装甲車の機動部隊で練り歩くなんてこともない。
諸島という、海路を利用せざるを得ない南部で悪さをするならば、センターで暴れる時と比べ、戦力も勢力も小規模での運用を強いられてしまう。
ただ、そうすると、地力で劣るチンケな小悪党が、闘争に飢えた傭兵に勝てるべくもない。
傭兵というのは、ゴロツキやチンピラの良心に、毛を生やしたような生き物。
暴力による社会貢献を生業とする、叩き上げ集団。
オペレーターという首輪のついたエージェントとは異なり、小競り合いの中で、少々やり過ぎることもある。
また、傭兵の中にはCEを保有している者もおり、これが、海の上での犯罪の難易度を更に上げている。
CEの最高速度は、だいたい時速200km。
これは、空の兵器としては低速だが、海の兵器としては超高速の部類。
例え、南部の豊かな島に上陸し、掠奪を働いたとして、船でCEから逃げるのは至難。
かと言って、空から行こうとすると、今度は戦闘に飢えた猟師たちの餌食となる。
南部の農家の倉庫には、害獣用のライフルと、地対空ジャベリンが保管されている。
ジャベリンは、CCCのエンジニア謹製。
CCCのデータベースとオンラインで繋がっており、所属の分からない航空機のみをターゲティングするように設計されている。
もし、万が一にも誤射があった場合は、CCCが責任を負う法裁定となっている。
それだけでなく、CCCによる、定期的な避難訓練も実施。
その時は、エージェントが操縦するヘリを、実際に猟友会がジャベリンで撃墜するという、実戦形式の訓練も行われる。
もちろん、プレイヤーも訓練に (生贄として)志願可能。
素行があまりにも悪いと、懲罰として生贄にされる。
通称で、ターキーショットと呼ばれる懲罰。
民間人による自衛と、自衛のための法整備と支援。
これらも手伝って、空からのルートは、猟友会の方々からの熱い歓迎を受けると事となる。
これには、さしもの命知らず共も、生きた心地がしない。
‥‥生きた心地がしないので、若いワルにたちよる、空のチキンレースが後を絶たない。
完走した暁には、若いコミュニティの中の英雄になれる。
‥‥大バカどもである。
なお、撃墜された空の船や、海の船の残骸は、行政から派兵された兵士によって、キチンと回収される。
むしろ、それこそが、彼らの主だった公務だ。
南部の治安は、傭兵たちの尽力と、行政的・立地的な優位、それと民間人の技術錬磨と献身的な協力の上に成り立っている。
比較的まともな治安と、緑豊かな島々。
南部は、国家の台所としてだけでなく、セントラル人の、心の故郷としての役割も担っている。
◆
「J~J~! あ~そ~ぼ!」
セツナは、セントラル南部にある、JJの別荘前にいた。
セーフハウスの物件として購入できる、孤島の邸宅。
ソフィアの研究所を後にしたその足で、彼の別荘へとお邪魔する。
「い~い~よ!」
返ってきた声は、ダイナの声。
草原と森、それから川に囲まれた、白い別荘のデカい庭から、ダイナの声が返ってくる。
声が聞こえたのは、邸宅の裏手から。
お家をグルリと回り込むのも面倒なので、お家を飛び越えることにする。
マジックワイヤーとスキルで空を飛んで、最短距離で移動。
マジックワイヤーを地面に撃ち込んで、振り子ジャンプ。
振り子の遠心力と、ワイヤーによるベクトル反転を使って、空高く跳躍。
ジャンプをすれば、2階建ての邸宅の屋根が、遥か下。
高度と速度が稼げれば、あとはイージーゲーム。
スキルの ≪ライトニングアクセル≫ でダメ押しの加速をして、一気に邸宅を飛び越えて、ダイナの声がした裏手まで一直線。
「今だ! いくぞダイナ! 火の玉パス!」
「よーし! いっけぇ! 火の玉シューーート!!」
超! エキサイティング!
邸宅を飛び越えた先に見えたのは、ラグビーコート。
芝生に白いラインが引かれ、ラグビーゴールが立っている、ハーフコート。
そこで、ラグビーボールを、火薬投法でダイナにパスするJJ。
≪ブレイズキック≫ で、ボールを蹴り上げるダイナ。
綺麗な回転で回るラグビーボールを、楕円形のボールの狭いインパクトポイントを、ダイナが綺麗に蹴り上げる。
炎の三日月が芝生の上を舞い、燃えるボールがセツナに襲い掛かる。
「――!? あっぶね!?」
セツナは ≪炎撃掌≫ を発動。
燃えるラグビーボールを、燃える手で受け止め、抱え、ボールの衝撃力によりクルクルと宙を舞いながら着地する。
‥‥背中から。
両手で胸に抱きかかえたボールが、プスプスと白い煙で燻っている。
「「いえ~い!」」
ダイナとJJは、ハイタッチ。
それから――。
「「いえ~い!」」
地面に寝転がっているセツナにも、ハイタッチを求める。
「い、いえ~い?」
寝転んだ体勢で腕を伸ばし、ハイタッチ。
ハイタッチしてから、両手を引っ張って貰って起こしてもらう。
ラグビーボールがセツナの胸から転げ落ち、それをダイナが起用に足に乗せて、JJに渡した。
不思議そうな顔をしているセツナを尻目に、JJがダイナにボールをパス。
両手で綺麗な回転を掛けて、山なりに投げる。
「な? 俺の予想、当たってたろ?」
ダイナは、ボールを胸で抱えるようにキャッチして、片手でセツナにパス。
「うん。ホントに上から来てくれたね。」
やや軸のズレた回転をしているボールを、セツナが受け取る。
「――? オレが、どうしたって?」
ボールを、JJにパス。
セツナのパスも、やはり回転軸が少しズレている。
ボールを、JJが受け取る。
「セツナが、どっから来るかの予想。」
ボールはセツナの元へ。
「じゃあ、あのシュートは何?」
ボールは、ダイナの元へ。
「ふふん。グルーヴとノリ。」
セツナにパス。
「さいですか。」
パスを受け取って、ボールを人差し指の上で回してみる。
指の上に、ボールを縦に乗せてみるも‥‥、うまくいかない。
さすがに、バスケットボールのようにはいかないようだ。
再びボールを握り、JJにパスをした。
‥‥‥‥。
‥‥。
◆
今日は、12月5日。
時刻は、18:30。
夜19:00からは、M&C公式生放送、2時間スペシャルがオンエア。
セツナたちは、公式放送を一緒に視聴するために、JJの別荘へと集まったのだ。
全員、放送が楽しみなのか、予定よりも早く集合。
なので、時間潰しがてら、ラグビーボールでキャッチボールをして遊ぶ。
セントラルで、純粋なスポーツをして遊ぶのは珍しい。
これも、比較的治安が良く、私有地が広く取れる南部だからこその娯楽。
キャッチボールに興じながら、同時に雑談。
内容はやはり、今回のミッションに関してだ。
セツナが、ダイナにパスを送る。
「暗い月は、倒せた?」
「倒せたよ!」
ボールは、ダイナからJJ。
「同じく。」
ボールは、セツナの元へ。
「なら、みんなUlt解禁だ。」
「いや~、楽しみだね~♪」
「結構、ハードな戦いだったけどな。」
聞けば、ダイナとJJも、暗い月には苦戦させられたらしい。
恐らく、この世界での冒険の、難所となっているのだろう。
ちなみに、暗い月に敗北すると、夜の世界から昼の世界に戻され、態勢を整えることができる。
しかし、多人数で協力して戦うことはできない。
Ultスキルのアンロックのためには、自力で暗い月を破る必要がある。
自衛団なんだから1人で頑張れという、運営さんからのメッセージなのだろう。
‥‥まあ、仮に多人数で挑めたとして、暗い月の前では、それは不利に働く。
成り代われる対象が多いほど、彼女は力を増し、人を誑かし、混乱と狂乱に陥れる。
神殺しとは、英雄と神の物語であり、あまりぞろぞろと押し寄せてはいけない。
会話を続け、ラグビーボールがダイナに渡る。
「そうそう、今回はUltスキルのアンロックだけじゃなくって、新要素のアンロックもあったからね。」
「‥‥ああ、あれね‥‥。」
セツナが、ダイナからのボールを受け取り、渋い顔をする。
「あれ? セツナは、まだUltパッシブを決めてない感じ?」
「決めて、ない感じ。」
ボールをJJへ投げる。
――Ultパッシブ。
M&Cからの新要素。
Ultスキルがあるのに、それと同等のパッシブが無いのはおかしい!
という理由から今作から実装された、強力なパッシブ。
従来のビルド構築に一石を投じ、その自由度をさらに伸ばせる、9つ目のパッシブ枠。
新要素かつ、Ultスキルに匹敵するほど強力ということもあり、過去作の経験者であっても、手探りな状態だ。
セツナは、未だにしっくり来るパッシブを選べずに悩んでいる。
いまいち煮詰まらないビルド構成を思い出し、考え込むセツナ。
悩む彼を、JJが、ボールを親指の上でで回しながら見ている。
セツナとは異なり、ボールを横にして、指の上でバランスを取りながらクルクルと回している。
「戦う相手も、どんどん手強くなっているからな。
実用面でも、Ultパッシブ選びは気を使うわな。」
今回の任務で戦った相手は、イバラの龍に、女神。
どちらも、人類に厄災をもたらすに充分な力を持つ者たちだった。
夢の跡地からの生還を契機に、敵はどんどん強くなっている。
蝶を追った前回の任務では、終始、人々の思惑に振り回されてばかりだった。
イバラの厄災では、終始、力の格が違う者との戦いばかりだった。
電脳の肉体の強化は、Ultの解禁により打ち止め。
今後は、ビルドの構築と、プレイヤーの地力が求められる、シビアな戦いが待っているだろう。
指の上で回るラグビーボールの回転が弱まり、JJの指から離れようとするところをキャッチ。
セツナに向けて投げる。
「ま、次が始まるまで、じっくり考えるといいさ。」
「うん、そうする。」
「ふふ。この後の生放送で、運命的な出会いがあるかもね。」
「そうだね。追加されるパッシブに期待を持つのも、選択肢かも。」
セツナが、ダイナにパスを送る。
パスを受け取って、腕時計で時間を確認。
そろそろ、いい時間だ。
ダイナは、ボールから手を離す。
手を離し、リフティング。
ラグビーボールを横にして、面の広い部分を足の甲で蹴り、起用にリフティングをしている。
彼女は、昔はサッカー少年だった。
当時、練習で、ラグビーボールのリフティングをしていたことがある。
サッカーボールのリフティングよりも、繊細なタッチが求められるため、ボールを蹴るのではなく、ボールに触れる、ボールを運ぶという感覚を養うのに丁度良かったからだ。
身体に染み付いた動きは、昔取った杵柄。
久しぶりにやっても上手くいき、2人の前で曲芸を披露する。
そして――。
足を大きく後ろに引いて、宙から落ちるボールに、ジャストミート。
「よ~し、とってこ~~いっ!」
ダイナの脚が鋭く振り抜かれ、ボールは空高く飛んで行く。
「「ダッシュ!」」
キックに反応して、セツナとJJが走り出す。
上を見ながら、落下地点にダッシュ。
スキルは使わない。
せっかくのスポーツなので、地力で競争する。
先に落下地点へ到着したのは、JJ。
セツナは、ラグビーボールの軌道がイマイチ掴めず、出遅れてしまう。
有利なポジションに居るJJへ、バスケ仕込みのスクリーンアウト (身体を密着させ、相手の動きを制限するテクニック)をかけるも、この筋肉ダルマはビクともしない。
電脳の身体には、体格差はあっても筋力差は無く、体幹の使い方で負けている。
まるで、水のクッションを押しているみたいに、手応えが無い。
そうこうしているうちに、ボールが落ちて来た。
「――! リバウンド!」
先にボールへ触れたのは、ポジション不利だったセツナ。
バスケで鍛えた、ジャンプタイミングを十二分に発揮。
ボールの落下と、ジャンプの最高到達点をピタリを合わせる。
JJよりも、手の平ひとつ分だけ早くボールに触れた。
空中でのボディバランス制御は、セツナに分があるらしい。
JJとの接触も体勢を崩すことなく、両手にボールを握り着地する。
「ぬぅぅぅん!!」
着地した瞬間。
JJのタックル。
セツナの視界と知覚から、一瞬で消えて、彼の足を刈り取る。
「ぐへぇぇ!?」
あっけなく、背中から転ばされるセツナ。
そこに、ダイナが走って来る。
「へい! セツナ、へい!」
「――、へぇ゛ーーーい!」
タックルで声が潰れているて、変な声が出た。
セツナの後ろを走るダイナに、ボールをパス。
タックルで倒されている最中にボールを投げる、オフロードパス。
変な声と同時に放たれたパスは、変な声に反して、彼の驚異的なバランス感覚のおかげで、ストンとダイナに渡る。
ボールを受け取ったダイナが、ゴールに向けて走る。
それを、JJが追いかける。
ハーフコート、約50メートルを駆け抜けて、ダイナがゴールエリアに、ニースライド (両脚の脛で滑るスライディング)で進入。
そのまま、インゴールラインの中に、ボールを置いた。
『♪♪♪ トラァァァイ!!』
どこからともなく、ゴール (トライ)を決めたダイナに、アナウンスと歓声が沸き起こる。
それどころか、紙ふぶきまで空から舞い落ちてくる。
ゴールパフォーマンス。
トライを決めたダイナは、そのままスライディングで芝生の上を滑っていく。
‥‥滑り過ぎて、コートの端まで滑って、芝生が途切れて、落ち葉の積もった地面に、頭から突っ込んだ。
気を取り直して、立ち上がりガッツポーズ。
アシストをしたセツナが合流。
ハイタッチ。
同じタイミングでジャンプして、互いに肩で軽くぶつかる、肩を使ったハイタッチ。
それから、ゴールを決めたダイナを、セツナがおんぶして、JJの元まで走っていく。
ダイナは、頭に落ち葉を引っ付けて、背中の上で空に指を指している。
ゴールパフォーマンスをひとしきり見せつけて、JJの元へ到着。
ダイナが背中から降りる。
JJは、腕で両目を抑えて、泣いたフリ。
「ああ。泣いちゃった!」
涙を流し、涙を拭い、終わった夏を忘れないように(?)、芝生をかき集め始める。(???)
「ふふふ――。甲子園の土? 甲子園の土を集めてる?」
JJは、小利と頷いた。
JJの夏は終わり、一行は、別荘の中へと駒を進めた。
◆
3人ソファに腰かけて、テレビで生放送を見ている。
放送の内容は、プレイヤーから寄せられた質問に答えていく、「教えて! アリサさん!」。
プレイヤーの使用しているクラスや、騎乗しているCE、ストーリーの進捗などのを統計化した、「CCCデータベース」。
運営スタッフによる、「縛って魔神チャレンジ」。
プレイヤーからのファンアートを公開したり、珍プレーを晒す(?)、「青い雲展示会」。
などなど、初の大型生放送は、大型アップデート前ということもあり様々なコーナーが用意され、盛り上がった。
そして、番組の最後に流れたのは、新要素をまとめたPV。
‥‥‥‥。
‥‥。
『M&Cシーズン1。アップデート第1弾!』
『セクション1、新規CE!』
PVの画面内を、新規CEが所狭しと暴れ回る。
画面に現れたのは、厄災に棄てられた遺産、三悪魔CE。
混沌の支配者、カオスルーラー。
絶対零度の女帝、スノーデビル。
厄災に至った龍、グレイドラグーン。
サウィン祭にてお披露目されたCEが、いよいよ本実装される。
『セクション2、新クラス!』
PVに、とんがり帽子を被った、魔女風の女性が現れる。
右手の上では、金属製の天球が浮いている。
彼女の背後に、セフィロトの樹を模した魔法陣が描かれ、空から幾つもの星を落とす。
新クラス「神秘術士」。
カバラ数秘術という占いを元にしたクラスで、数字に秘められた力と、コズミックパワーを駆使して戦うクラス。
――タロット占いにも対応。
『セクション3、新主力火器!』
エージェントの姿をした演者が、次々とチンピラをぶっ飛ばしていく。
その手には、新たな主力火器!
戦車だって解体できる、ぶっといチェーンソー。
思いっきり振えば、竜巻が起きる。
気分は魔法使い。
火球に氷の槍、雷に地震。
様々なエレメントを扱えるようになる、魔法のステッキ。
気分は火薬術士。
デッカイ銃に、ぶっとい杭。
なりきり火薬術士、パイルバンカーセット。
※発動には、AGが3本必要です。
そして、交わるネタクラス!
ステーキと爆発は、デカければデカいほど良い。
ウルトラスーパー火薬キャノン。
制作者は不明だが、誰が作ったのは明白な主力火器ッ!
※発動には、勇気が必要です。
『セクション4、新スキル・新パッシブ!』
画面が代わる代わる、各クラスの新要素が披露されていく。
メイジは、瞬間移動をして ≪魔導書フレアボール≫ を、至近距離で敵に叩きつけた。
さらに瞬間移動で姿を消して、敵の集団のど真ん中に現れると、彼女に目掛けて黒い隕石が落ちて、自他を消滅させる。
火薬術士は、なんか、ガトリング砲を取り出して暴れてた。
なんか、背中にジェットパックを装備して、飛びながらデュアルガトリングしてた。
‥‥このクラスは、いったい何処へ向かおうとしているのか?
そして、魔導拳士。
魔導拳士は、2枚のコアレンズを取り出して、ガントレットに装填する。
2枚のうち、1枚はストライクコアだと、セツナには分かった。
しかし、もう1枚は見たことが無い。
コアレンズを2枚装填し、EXスキルが発動。
――魔導拳士の右手が、銀色に輝いた。
セツナが、ソファから立ち上がる。
画面の中の魔導拳士が、銀碗を振り上げると――。
拳は吠え、銀の覇気が解き放たれる。
このスキルを、見間違えるはずがない。
『M&Cシーズン1。
アップデート第1弾、12月6日 15:00 coming!』
厄災迫るセントラルの空に――。
今、勝利のリアファルが咆哮える。
6章_明けない夜 -完-




