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第21話 ペピン湖 (『大きな森の小さな家』の舞台)

 翌日、再び Brookings に戻ってきた。前とは別のモーテルに宿をとる。シングルルームは満室であったが、ツインルームにシングルルームの料金で泊めてくれた。親切な人だ。部屋には無料のインスタントコーヒーの準備ができている。実に有難い。前回、このモーテルに宿泊していたら、きっとサーカスを観る余裕が有ったであろう。

 コインランドリーにも、コーヒーが無料サービスされていた。有難い事だ。田舎町ならではのサービスであろう。ほんのりとした気分になった。


 翌日、久しぶりにミネアポリスに戻ってきた。丁度アメリパスのチェックマスが一杯になったので、新しいのと交換して貰った。アメリパスは一度バスに乗車する毎に、マス目にチェックがはいる。田舎は乗換えが多いので、マス目が埋まるのが早い。

 前と同じYMCA に宿泊する事にしたが、前よりずっと良い部屋なのに宿泊料は 1.55ドル安い。何故なの?


 さて、Wabasha という無名の町にやってきた。町のすぐ側にミシシッピー川が流れており、川を渡ればウィスコンシン州になる。40分ぐらい歩いてやっと見つけたホテルは素晴らしく、創業 1856 年の、ミネソタ州で最も古い由緒あるホテルである。部屋はインテリアデザインされたシャレた部屋で、意外と安い。


 受付の女性にレンタバイクの事を尋ねてみたが、どうもこの町にはないようだ。観光案内所の場所を訊いたら、傍にいた若い女性に案内させてくれた。観光地ではないので宿泊客が少ない所為もあるかもだが、ほんとに親切である。

 結局この町にはレンタバイクもレンタルサイクルも無い事が分かった。ペピンまでは約12マイル、徒歩4時間。歩くしかないか⁉


 翌朝、早起きして徒歩でペピンに行く準備をしているうち、はっと気づき予定変更。一旦、 Lake City (Salt Lake City とは別の町です)へ戻り、そこでレンタバイクを探してみる事にした。しかし結局、Lake City にもレンタバイク店はなかった。Lake City は Wabasha よりは大きな町で、メインストリートは買い物客で賑わっているが、山側に入ると静かであまり人影は見えない。

 

 こうなりゃ、往復10時間歩いてやろうと気落ちする事なくホテルに戻ってくると朗報が待っていた。昨日も親切にして頂いた受付の女性が、知人の女性から自転車を借りられるべく話をつけていてくれたのだ。何と有難い事か!

 ヒッチができなければ、明日は10時間歩く覚悟をしていただけに嬉しい。このホテルに宿泊して本当に良かった。


 早速、その女性を紹介され自転車も見せて貰った。サドルの高さも問題なく一安心。一日5ドルと言う事で即決。まあ逆の立場だったら自分は絶対に無料にするけどそこはお国柄、何の問題もなし。貸して頂ける事になった女性はそうとうな美人だった。それとも、有難さのあまりそう見えたのか⁉ この辺りはなかなかロマンティックな展開である。


 Wabasha はミネソタ州にあり、ペピンはウィスコンシン州にあって、その間に有名なミシシッピー川が流れている。川のほぼ真ん中辺りが州境になっている。

  Laura 達も子供の頃よく遊んだというペピン湖はペピンの町近くにあり、ミシシッピー川の中に有る。というか、その一部である。

 予定より1時間遅れの8時丁度にペピンに向けてスタート。少し心配していたミシシッピー川に架かる橋は難なく渡れた。Walnut Grove へのサイクリングも良かったが、ペピンへのそれもまた違った良さがある。


 爽やかな風を切りながら、ペピンの町に到着した。 町にある Laura の記念公園には碑が立ってるだけだった。そこから183号線へ右折して7マイルほど、山奥へ向って走る。

 

 ”大きな森の小さな家” は草原に建っていた。最早大きな森はなく草原であり、芝生の中に丸木小屋の ”小さな家” が建っていた。そんなに古いものでなく、地元の青年団により再建されたようだ。これぐらいの小さな小屋で、両親と Mary 、Laura が暮らすのはかなり大変だったであろう。


 帰りに、 Stockholm 、 Maiden Rock という近隣の小さな町を走ってみた。ペピン湖に面した静かな町だ。

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