第50話 インフルエンサーの正体
明日は投稿しないかもです。
私達はサイレントフィッシュを捕ることが出来た。
それからアイリスとそれぞれの分け前として配った。
「さてと、フェルル。そろそろ戻ろっか」
「うん、そうだね」
私とフェルルは『ファスト』に戻ることにした。サイレントフィッシュを、私がビルドした鞄の中に収納して、山を下山しようするが、
「あれ、お2人はここでは食べないんですか?」
「うん。私達は泊まっている宿屋の人から、頼まれてるから」
「そうなんですか?」
「うん。ミフユさんの料理って、すっごく美味しいんだよ!」
「ねー」
私とフェルルは互いに合いの手を入れあった。
するとアイリスは興味を持ってくれたのか、広げていた鍋とかを片付け始める。ってか、逆にここで食べるんだ。自然派なんだね。
「あの、私も食べてみたいです。その、ミフユさんって人の料理!」
「「えっ!?」」
急にそんなこと言われても。と、困ったけどアイリスの瞳は期待に満ちていた。
「それってファストの町ですよね」
「うん。そうだけど」
「あの町の料理店にはほとんど入りましたけど、どれも美味しいけどもう少しって味が多くて、だから期待しちゃいますよ!」
そうなんだ。って、あれ?今何って。
「アイリス、今ほとんどの料理店に入ったって言った?」
「はい」
「じゃあさ、アイリスが入った後のお店って、どんな感じになってた?」
「えーっと、少ししてから混み始めましたね。私は食べた後に、ここがこうとか、ほっぺが落ちるとかって言ってただけ何ですけど……」
その瞬間、ピンと来た。
多分、例のエンブルエンサーって、アイリスのことなんだ。本人は気づいていないみたいだけど、的確な味の把握や、それを端的に伝える能力が伝染して、周囲の人に伝わる。まさに生きる人気ブロガーってわけだよね。
「うーん、うん。じゃあ一緒に行こっか!」
「いいんですか!?」
「うん。フェルルもいいよね」
「うん、いいよー」
私はフェルルの同意を求めた。
予想通りだけど、フェルルは快く首を縦に振る。
「よーし、それじゃあ行こっか」
「「はーい!」」
私はアイリスのサイレントフィッシュもカバンの中に突っ込む。
「凄い鞄ですね」
「うん。私がビルドしたんだ」
そう説明すると、アイリスは首を傾げた。
「あの、失礼ですがビルドとは?」
「あっ、そっか。言ったなかったね。私の能力、ビルドメーカーって言うんだ」
「ビルド、メーカー?」
アイリスは首を傾げたままだった。
まあそうだよね。そうなるよね。
「私の能力。触れたものを違う形にする力なんだ」
「それって凄いじゃないですか!じゃあっきの釣竿や、網も!」
「まあね。でも、私の能力材料がないと作れないから、0からは無理なんだよね」
そう説明する。
私の能力は無から何かを生み出すことはできないけど、1を2に。2を3、4と強化することで真価を発揮する。そんな風になっていた。
(今まではこんな感じでやってきたけど、もしかしたらもう少し出来ることもあるかも……)
なんて考えて、私達は下山をすることにしました。それにしても今私って、勇者とそれと同等の子と一緒にいるんだよね。何だか、場違い感があるけど、大丈夫かなー?




