プロローグ
「なに恥ずかしがってんだよ!おっ童貞なら俺と済まそうぜ、俺の処女貰ってくれるよな」
そう言って俺に迫ってきた幼なじみの千陽に混乱した。
離れて暮らすようになって9年、久々の親友と温泉に、なんでこんなことに?
男らしくタオルで隠さず肩に乗せ、風呂に入ってきた千陽の股間に付いているはずの物がない。
俺と同じチンコが付いているはずなのにない!
ない! 俺は風呂の隅に逃げて思わず、
「きゃーーー」
混乱から悲鳴を出してしまう。
「可愛い声で鳴くな、良いではないか」
「待て待て、本当にちょっと待って千陽、チンコは?海
外行っている間に性転換したのか?」
混乱でしかない。
唯一無二の親友に付いているはずのものが付いていないのだから。
それを仁王立ちで恥ずかしがらずに惜しげもなく見せる千陽、男らしいってありゃしない。
薄い毛が綺麗に整えられ、埋もれている可能性は極めてない。
初めて見る丘だが見間違うはずのない憧れの丘。
思春期の男なら誰しもが夢見る憧れの丘が目の前に。
「何言ってんだリュウちゃん?俺、生まれたときから女だぜ」
湯船に膝まで入り仁王立ちで言う千陽、
「はあ?」
「ほらほら、ちゃんと見ろよ、ないだろ」
腰に手を当て大股を開き腰をクイッと動かす千陽。
お腹はほどよく締まり、あと少しで六つに割れそうな、下は二に割れている・・・・・・。
見たいが見たくない見たいが見れない。
凝視は流石にはばかられる。
俺が恥ずかしい。
「バカ、見られるかっていうの!」
「恥ずかしがるなよ、俺とリュウちゃんの仲だろ?初めて見る女の性器どうだ?入れてみたいだろ?思春期の男の子はみんな穴ならなんでも入れてみたいって雑誌に書いてあったぞ」
「どんな雑誌読んでんだよ!それより俺とお前は親友であって親友同士そう言うことしないの」
俺は迫ってくる千陽に背を向けて言うと、
「うりゃ~誰がそんなこと決めた?良いじゃん別に」
「うわ~抱きつくなよ」
勢いよくダイビングして抱きついてきた。
背中にぷにゅりとした柔らかい二の山が小さいながらも主張している、女だと。
おっぱい、サイズがわからないがAカップ?それでも、おっぱいは柔らかく背中に全神経が集中する。
反応してしまう俺の股間。
「俺、出る」
「おっ、出すか?」
「ちがうーー!」
温泉でするりと滑った肌でなんとか抜け出した俺は、急いで湯船から出た。
聞こえた声は、
「ちっ、失敗したか」
千陽のハスキーな声だった。