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第八章 熱い大会☆二連覇にかける

   1


 昨年と同じルールで空手部の新入生歓迎大会は行われる。

 大会開始は入学式翌日の二時からで、先ずは予選が開かれた。

 勝ち残った十六人が翌日の決勝へ進める。

 昨年より参加者が多いので、人数は調整された。

 予選参加者は、新入生が、男子の部十三人と女子の部七人で、混合に出場するのは男子十四人に女子一人だ。

 空手部員は、男子の部二十人と女子の部は十三人で、混合は二十七人その内美舞の女子一人だ。

 格闘部門別に見ると、計、男子の部三十三人、女子の部二十人、混合は男子四十一人と女子二人となる。

 注目はやはり混合で、毎年、壮絶な闘いが繰り広げられている。

 必ず病院送りが出てしまい、余りにも危険な大会だが、白熱するとの噂は半分本当だ。

 激しい闘いについて、学園側は生徒自身の責任において行う事としか述べていない。

 当然、治療するのも学生なのだから、学校の方針に背く訳がなかった。


   2


 とにかく、美舞の熱い日は始まろうとしている。

 煌めきが美舞を待っている事迄は、知る由もなかった。

 ある特別な選手が現れる。

 吉と出るか凶と出るか。

 神には知られたくない力を密やかに胸にしまうことだ。

 人を幸せにすると思われている神が、厄介で苦界に転落させるものだから。


   3


「さあ、美舞。肩の力を抜いて行こう」


「ひなちゃんにしては珍しいね。うん、リラックスも大切だよね」


 両肩をぐっと揉んで貰った。

 美舞は、親友ができて良かったと心から思う。


「行くよ」


 頬をパシンと叩いた。

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