三人とサラ
家に戻ってまず、リルとマノンに伝える。
「四人で暮らすぞ」
だが二人は、露骨に嫌そうな顔をした。
「さすがにドラゴンと一緒に住むのは、ちょっと……どうなのかな」
「余計な敵が一人増えるだけじゃないですか!」
「んなこと言うなって……」
と言うか、いくらなんでもサラをヒロインに選ぶわけがなかろうに。
日本にドラゴンなんて現れたら、とんでもないことになる。一体なにを敵に回すことになるやら……。ほどほどの平穏を求めているのにそんな展開、嫌すぎる。
「それでは――」
サラは一言を発して、ボンッと音を鳴らして小さなドラゴンに姿を変えた。
巨大な状態を小型化しただけではなくて、三頭身のキャラにデフォルメされている。そういやドット絵の頭身ってそんな感じだったな。
もちろん今はゲーム世界に生きているわけではないから、ドットで表現されるなんてことはない。しっかりした、生々しくも愛らしいペットサイズドラゴンだ。全長は一メートルあるかないか。
「あー。なるほどな。これで四人じゃなくて、三人と一匹じゃね?」
「女の子をペット扱いって、ハヤトくん、それもちょっと……」
「いやこいつ、本体はドラゴンだから。さっきお前も言っただろ」
「んー……。まあ、私はいいけれど。ご飯は、きのこでいいのよね?」
「ああ。庭に沢山生えてるし、外周に近いここなら森に行くのも簡単だ。なんならサラが直接行ってきてもいいかもしれない」
とりあえずリルは反対意見を収めてくれて、マノンも――。
「私も、ペットなら構いませんよ。愛玩動物として見るのなら、割とありだと思います」
了解してくれた。
「よかったな、サラ」
前屈みになって膝丈ぐらいの頭を撫でてやると、二人がムッとした雰囲気を放つ。好かれているのはいいけれど、召喚獣にまで嫉妬しなくても……。
ドラゴン化すると喋ることができないのか、サラは擦り寄って甘えてくる。可愛いのう。うろこも思ったほどゴツゴツしていなくて妙に柔らかいし、まるでマスコットだ。
日本に残してきた愛猫を思い出すよ。
化けたら可愛くておっぱい大きい女の子だし……。
実はこいつ、最強かも?




