表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
頼まれ屋が行く  作者: ばんぶるびー
1/2

プロローグ


「有難う御座いましたー!」


都会のとある一所で、少年の声が響いた。生き生きとした声のその少年は、頼まれ屋・素戔嗚(すさのお)の一人である北蔵(きたくら)春一(はるひと)。対応していた依頼が終わったようで、手を大きく振りながら、帰って行く依頼人を見送っていた。


「…北蔵、君も終わったか…」


そこへ、もう一人の素戔嗚の一員がやって来た。綺麗な白髪(はくはつ)の少女――


「おッ、(ゆき)、お前の方も終わったんだな!」


「あぁ…依頼人の娘御(むすめご)に女の子と間違われた…」


「またか!だが無理もない!誰がどう見たって聞いたって女子(おなご)だからな!身長も低めだしな!可愛らしいぞ、女子のように可愛らしい!」


「そういうことは女の子に言え、僕に言われても困る…」



ではなく、少年だ。春一とは対照的に消え入りそうな小さな声で話すのは、青重(せいじゅう)一雪(ひさゆき)。少女のようでもあり、雪のようでもある、可愛らしい少年だ。



「よし、依頼も済んだことだし帰ろう!」


「あのぉ、すみません」


「あッ、はいッ!何でしょう!?」



帰ろうとしていた二人の背後から、一人の中年女性が声をかけた。



「頼まれ屋さんですよね?ちょっとお願いしたいことがありまして…」


「ご依頼ですか!私達に任せてください!」


「ありがとうございます。家のことなんですが、来ていただいても大丈夫ですか?」


「どうぞどうぞ、遠慮なく連れて行ってやってください!行くぞ雪、お仕事だぜィッ!」


「あぁ…」



どうやら今日はまだ、帰れそうにはない。が、二人の少年は嫌という感情を少しも持たずに、依頼人の後について行く。


素戔嗚は、何事にも臆することなく、犯罪関連以外ならばどんな依頼でも受け込み、成し遂げる。




決して少年だからと、侮ってはならない。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ