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俺たち4人は無事に学校へと
たどり着いた。
『今日も一日頑張りますか↑』
と猛が背伸びしながら
気合いを入れている。
俺たちは、
それを見て、笑いながら
『そうだな』と答え
教室に向かっていた。
俺と猛と歩美は1年5組
優美は1年3組だった。
『なんで私だけ仲間外れかなぁ〜。私も歩美達と一緒のクラスが良かった。』と言ってきた。
俺たちは
『そうだよなぁ!一緒だったら良かったのになぁ』
と笑いながら話す。
それを見た優美は
『ズルい〜』
と膨れたような表情をしていた。
この時俺は、こんな日がいつまででも続けば良いなぁと思っていた。
玄関に入り、靴から上履きに
履き替えようとした時、
廊下の方で騒いでる声が聞こえた。
『なんだ?なんかあったのか?』
と歩美と猛の顔を見たが
2人ともさぁ〜?みたいな顔をする。
『なんだろう?行ってみよう!』
と言ってきたのは、なんでも興味を示す優美だった。
優美が俺と歩美の手を引っ張る。
俺たち4人は、
騒ぎがある所にやってくると、壁に張り紙が張ってあった。
そこに書いてあったのは、
【大スクープ】
《今年度の入学生の中に違法な手段で入学した者が居たそうだ!それは果たしていかなる奴か見つけ次第、通報してやる》
と言うと張り紙が張っており、俺の背中に冷や汗が出てきた。そんな俺をみた歩美は
『誰がこんなイタズラを!そんな人居たら学校側が許すはず無いのにね。智也行こう!』
と放心状態な俺の手を引っ張っていく。
その時、何がなんだか分からなくなっていた。
教室に着き、
自分の机に座るなり
拍子抜けしてしまった。
『なんで、俺がこんな事になるんだ〜?』
と呪文のように言っていたらしい。
それを聞いていた歩美が
『単なるイタズラよ!気にすること無いって♪私が守ってあげる』
と言って、おきまりのエンジェル・スマイル!
この時ばかりは、
さすがの俺でも効いてしまった。
『ありがとう!でも大丈夫。歩美に迷惑かけないから』
と言うと、
『迷惑だなんてそんな事無いよ!いつも智也には力になって貰ってるから、こう言う時は私の番♪』
と、歩美から嬉しいお言葉!
俺がニヤケていると、
『何、ニヤニヤしてんだよ』
と猛がまた茶化してきた。
『誰もニヤケてねぇよ』
と俺は誤魔化すように言ってのけた。
そんな会話をしていると、
【ピンーポンーパンーポン♪】
『1年5組 神崎 智也君 大至急!職員室に来て下さい。』
とアナウンスが流れた。
俺は、
(やっぱりなぁ)
と思い、教室から出て行こうとした時に、ふと歩美の方をみた。
歩美は
不安そうな表情をしていた。
俺は、すかさず親指を立てて、グーのポーズをして職員室に向かった。