2ー6
私たち4人は
たわいもない話しながら
学校に向かい
到着すると
猛が
『よぉ〜し一日頑張りますか』
と背伸びしながら、
気合いを入れていた。
私は笑いながら智也の方を
見ていた。
智也も笑いながら、
『そうだなぁ』
と猛に言ったのをみて
凄く幸せを感じた。
そんな話をしながら
下駄箱に向かう。
向かっている最中に
優美が
『なんで私だけ仲間外れかなぁ〜!私も歩美達と一緒のクラスが良かったなぁ〜』
と、朝からボヤキ始めた。
そんな優美をみて、
『そうだよなぁ、一緒だったら良かったのになぁ』
と、智也と猛が言って笑った。
すかさず、優美が
『ズルい〜』
と膨れた表情で言っていた。
この時、私は
(本当だよね!先生のイジワルッ)
と思っていた。
でも私もみんなと一緒にいるこの時間が幸せだった。
下履きから、上履きに履き替える最中廊下から、騒いでる声が聞こえた。
智也が
『なんだ?なんかあったのか?』
と聞いてきたが、私にはさっぱり見当もつかず、
猛の方を見たが、猛も見当もつかないような表情をしていた。
そんな中、そんな空気を打ち破る人物が
『なんだろう?行ってみよう!』
優美だった。
優美は、昔からなんでも興味津々ですぐに頭を突っ込みたくなる性格!
良く私は優美に振り回されていた苦い思い出が…*
優美は、
私と智也の手を引っ張り、
騒ぎがある方へ走っていく。
そこで
私たちは目が点になってしまった。
【大スクープ】
《今年度の入学生の中に違法な手段で入学した者が居たそうだ!それは果たしていかなる奴か、見つけ次第、通報してやる!!》
と言う張り紙があった。
私は、
ヤバいっ!!
と思い、智也の方を即座に
向くと
なんのうち、放心状態に…
私はその場を切り抜ける為、
とっさに
『誰がこんなイタズラを!そんな人が居たら学校側が許すはず無いのにね。智也行こう♪』
と、言って智也の手を取り
足早に引っ張っていた。
智也の手を引っ張りながら、私は平然を装っていたが、
かなり心臓バクバクと
今にも飛び出しそうだった。
智也や引っ張られながら、
『なんで俺がこんな事になるんだ〜』
と呟いていた。
私は無我夢中で
教室まで一目散に向かっていた。
教室に入り、
智也の席に智也を座らせると、拍子抜けたように
ドスッと座り、まだ状況が掴めないようだった。
そんな智也をいつまでも
見たくなかったので、
『単なるイタズラよ!気にすること無いって♪私が守ってあげる』
と渾身の笑みで智也を励まそうとしたら、
『ありがとう!でも大丈夫。歩美に迷惑かけないから』
といつも通りの智也に
戻ったように見えた!
その言葉を聞いて、
すかさず
『迷惑だなんてそんな事無いよ!いつも智也に力貰ってるんだから、こう言う時は私の番♪』
と言うと
智也も私も照れくさくて
笑っていたら、
後からやってきた猛に
『なに、ニヤニヤしてんだよ』
と、智也に茶化してきた。
智也はいつもの風格を取り戻し、
『誰もニヤケてねぇよ』
と猛に言うのを見て、
私はホッとしていた。
そんな話でみんなが
安心しきった時だった…。