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 カツ、カツ、カツ……。   


 厭にくっきり聞こえた階段からの足音に、私は膝に埋めた頭を上げた。

 先輩の訃報を耳にして以来、常に頭にあったのは黒の預言だ。いや。あの日以来、心の片隅では全てを悟っていた。『呪われた子供達』の手に因って、かは分からない。しかし未だ消えぬ恋心故に、私も何れは彼女の後を追うのだろう、と。


 カツ、カツ、カツ……。「先輩……いえ、杏」


 肉体の桎梏を逃れたあなたは今、やっと望み通りにあの少女と在るのだろう?正に現在進行形で私を殺しに来た、美しき復讐者と―――。

 人事評価が大の苦手なのは百も承知だ。しかし妻子を裏切り、自らの意思で馳せ参じようとする男の愚問に、どうか答えて欲しい。


 コンコン。「父さん、起きてるか?」


―――あなたの最初で最後の部下として、私は上手くやれていただろうか?




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