承
ffffffffffっふぉ
幸一は、昨夜のことを忘れられずに、一時間目から六時間目までその事ばかり考えていた。
放課後、幸一は、校門前で、ある女子に話しかけられた。
「ねぇ幸一、今日は、サッカーない日よね?」
その女子の名前は立花玲、幸一とは幼馴染であり、幸一は玲に好意を抱いていた。一方、玲も幸一に好意を抱いていて、二人は、両思いなのだが、お互い胸の内を明かさないため、互いに気づかずにいた。
「今日はサッカーないよ、一緒に帰ろうぜ」
「うん」
二人は、会話を交わし、下校していると、ある小学生が虐めにあっているのを目撃した。
「おい、お前ら何してるんだ!」
幸一が、そう言うと、驚いた子供達は、一人への集中攻撃をやめ、一目散に逃げる。
「君、大丈夫?」
玲が、そう尋ね、その少年が、地面に伏せていた顔を上げた瞬間、幸一は驚いた。
なぜなら、その少年は、幸一の、友人である山寺遼の弟の、山寺旬だったからだ。
幸一は、遼から、旬は小学一年生で可愛らしいが、細かいことを気にするねちねちとした性格で、その性格のせいで、クラスメイトとよく揉め事になっていたということを耳にしていた。
「知り合い?」
「俺の友達の弟」
幸一は玲にそう言うと、目をそらし、旬に喋りかけた。
「旬君、どうした?」
幸一がそういうと、旬は立ち上がり、服に着いたほこりを払って、喋りだした。
「あいつらに三か月前やった事に、俺が不満を言ったら、あいつらがこうげきしてきた。ねちねちした俺も悪かったんだけど、暴力は駄目だよな、でも、この性格を直そうと思っても、中々直せないから、俺はもう開き直ってんだ、だから俺は毎日あいつらと戦ってんだ」
「家族はそのこと知ってるの?」
「知ってるけど、あいつらは他人に指摘されても絶対にまた同じこと繰り返すんだ。俺もやられるたびにチクリ返してる、今さっきのこともまたチクリ返す、まあ、あいつら雑魚だから気にしてくれなくって大丈夫だよ。さっきは負けてたけど、大体、俺が勝ってるし」
「まあでも、俺はこのことを君の兄貴に報告しとくよ」
「わかった」
「旬君、一人で帰れるか?」
「うん」
幸一が旬に尋ねると、旬は軽く頷いた。
「じゃあな、気を付けて帰れよ」
旬は、幸一に礼を言い、家に帰って行った。
そして、幸一と玲もまた、歩き始めた。
「幸一優しいね」
「こんな事、当たり前じゃないかぁ」
幸一は、紳士ぶってそう言った。
その後、少し沈黙が続いた。
「私、家こっちだから」
「あ、じゃあバイバイ」
「バイバイ、幸一」
そういうと二人は別れた。
幸一は、家に帰ると、自分の部屋のベットで横たわり、男のことなどほぼ忘れていた。
事件がいきなり起こる。それは時刻午後8時頃、地面が大幅に揺れた。
ざけんじゃねえ