鬼達の宴。
鬼ーーー。
それは神宿しの失敗作、神宿しの成り果て。
その他もろもろ色んな噂があるが、ほとんどが本当である。
鬼は血と肉しか喰わない。故に、神宿しからも人間からも恐れられてる存在だ。
鬼にも序列はあり、1~15位は鬼氏族。それ以下は鬼下族と呼ばれる。
「黒鬼様ぁ~。この肉、めずらしく美味しいですよぉ?」
「ふぅーん。珍しいね。クルルが美味しいって言うなんてさー。(ニコ」
「っはは。クルルって美食家だしねェ?黒鬼様が言うのも分かるなァー(ククッ」
黒鬼、クルル。そう呼ばれる者達は当然鬼。
手に持っているものーーー。生肉。
「あーーーー鎮血剤じゃ足りなーい」
「さわぐな、バカが。鬼氏族の名がすたる。」
「....鬼憂兄ぃ、コウカ兄ぃ...喧嘩...めっ。(ギュー」
ウサギの人形を持った少女が涙目で言う。
「「ぬぐっ...!///」」
「すまねぇ...色刃。こりゃー喧嘩じゃねーから安心しろ。(ナデナデ」
「鬼憂兄ぃがそう言うなら...色刃、許す。(ニコッ」
「色刃って可愛すぎて萌えだな...///」
「変態バカがうつる。近寄るな。」
「おっ、みてみてェ~、四神家の奴ら、次々とやられてやんのォー(ククッ」
紫色の髪の少年が言う。
「ほんとぉー?ったく、神宿しの奴らは弱いったらありゃしなぁーい♡ 黒鬼様ぁー、神宿しに下克上でもしますぅー?」
「フン、僕らがそんなことしたら契約に支障がでるだろう。クルル、頭わるいな。僕は色んな魔法書物や種族を見てきたが、頭がこれほど悪いのはクルル以上にいないな。」
「フランったらいつも私の悪口ばーっかりー!女の子のくせに僕って言うし、中二病だしぃー!」
「君に言われるほど、僕は劣っていないさ。それに、僕は選ばれた鬼なんでね。」
「...にしても、今日も姿が見えませんねぇ?鴉達。」
クルルがフランの言葉を無視し、この空間にある人物がいないことを告げる。
「いつもの事、だろ?あの二人...特に鴉は何するかわかんねぇしな。」
「...だね。色刃、鴉...嫌い。」
「いじめはダメだよー?お前らー?」
勘づいたように黒鬼が鬼達の言葉を制すように言う。
「鴉達も大事な戦力なんだから。手放す分けにはいかないよ?」
「わっ、私もそう思っていましたわぁ!!!」
「ジャバーウォッキーが違う...って...言ってる...クルル...嘘つき。」
「てか眠ぃ...俺、寝るわ。」
「じゃあ僕も。おやすみ、鬼達。」
「ああ、おやすみ。ひとまずね。」
そして鬼達がやがて動きだすーーー。