運命の赤いLINE
「おい、食事中にスマホいじんな」
凍てつく眼光で姉望美に睨まれ、亮は頻りにチェックしていたスマートフォンを観念して机の上に置いた。
それでも、亮の視線はずっと吸い付いて離れていない。
「ご馳走様でした」
ちゃちゃっと晩御飯を平らげ亮が自室へ向かう途中に、バイブモードに設定したスマホが震え出した。
『こんばんはー*\(^o^)/*』
「うっひょォオ‼︎」
某梨の妖精のように亮はベッドの上で飛び跳ねる。
「俺、女子とLINEしてるよウォオオオォオオ‼︎」
はっと我に返って、亮は返信を打ってないことに気がついた。友達登録を済ませて、テキストを早打ちする。
『登録したよー』
『この前はホントにごめんなさい…悪気はなかったんだよ(´・_・`)』
『全然気にしてないって!黒田さん最近悩んでるみたいだから、良かったらきかせて欲しいな(^ ^)』
『うん』
『えっとね』
『家で描いた絵をネットによく投稿するんだけど』
『 全部同じ絵に見えるってコメントで言われたの』
『自分でもそう思ってたとこだったから』
『にしな君に喜んでもらえる絵がかける自信がなくって…ごめんなさい』
『そうだったんだ…だから最近イラストに納得できなかったんだね』
『にしな君にお願いしたいことがあるの』
『なに(・ω・)?』
『イラストに率直な感想をきかせてもらいたいの』
『ダメかな?』
『俺でよければいつでも大丈夫だよ!』
踏み出す勇気さえあれば、簡単に停滞を破れることもあるのだと亮は知った。




